EVAcrossOO_寝腐◆PRhLx3NK8g氏_01話

Last-modified: 2014-03-05 (水) 12:53:59
 

  第一話前編「襲来と再会」

 

 うっそうと茂る山々の木々。澄み切った青空に硬く整備されたアスファルトの道路。
 少年にとって目に映るその景色は故郷の荒廃とした大地に比べれば、まるで楽園であった。
 しかし、其処はその発展とは裏腹にまるで全ての命が飲み込まれてしまったゴーストタウンの様相を呈していた。
 車の往来は勿論、人の気配すらその街には無い中、ぽつんっと一人少年が備え付けの公衆電話を使用していた。
 つなげられた通信からはシェルターへの避難誘導を告げる録音された音声だけが
 機械的に繰り返されている。受話器を元に戻すがちゃりという音が僅かに静寂を乱していた。

 

「駄目か。この場合はシェルターに向かうべきだな」

 

 背の小さい褐色の肌の少年がその死んだ街に一人佇んでいた。
 空港からタクシーで直接本部に向かう筈だったのだが途中非常事態の通行止めに合い
 わざわざ山を下ってきた所為かズボンのあちこちに枯れ枝や泥がついている。
 その瞬間、空気を切り裂く衝撃の音がその少年、刹那・F・セイエイの鼓膜へと襲い掛かる。
 遠くから、爆発音が聞こえた。空を仰ぎ見れば、其処には数十機の戦闘ヘリ。
 後退をしながらもミサイルを撃ち込んでいるのが見えた。着弾が近いのでよほど近距離で撃っているのだろう。
 そして、刹那は目撃する。薄桃色に突き出した”何か”がその戦闘ヘリを貫き爆散させる。
 その突き出した”何か”の方向から黒い原油の様にぬらぬらと黒光りを見せる”それ”を刹那は目撃した。
 肩には白く硬そうな甲殻、中央には肋骨と仮面の様なモノ。そして、紅く光る球体を大事そうにしまいこんでいた。

 

「あれが……使徒か。まずいな、急がなければ」

 

 爆音、あっちこっちの駆動音や風の音が入り混じり入り組んだビルが
 視線を妨げているので状況の把握は困難だと刹那は判断した。
 走りながらも急いで通信で示された避難経路へと足早に立ち去ろうとする。
 彼の横目では戦闘ヘリがまるで虫けらの様に次々と叩き落されていた。
 一つ一つの機体には当然パイロットが居て、一つ堕ちる度に命が散っている。
 幼少の頃、ゲリラに混じっていたあの戦場と意識はフラッシュバックをし
 刹那の脳裏を焦がしているが生きる為という本能が彼の足を動かしていた。
 ざらざらと砂をこすり付ける様な感触に鈍痛。
 右耳の裏側辺りの骨を荒い紙やすりで削ぎ落とされていると例えれば良いだろうか?
 磨耗する精神と痛みなど知る由もなく、刹那が使徒と呼んだ巨大な化け物は薄ピンクの波動を纏い
 その巨体を持ち上げて宙を浮かんでいく。僅かな滑空、そしてその巨体の足は丁度刹那の逃げ込もうとしてる方向へと
 着地をしようとしていた。刹那は足を止め、そのまま折り返そうとしたがそれでも衝撃波や周りの建物の損壊から
 自分が生き残れる確率の低さを脳が告げていた。最善という道を目まぐるしく思考と視線を交わらせている中
 白い巨体の影が目の前を覆い、蟹の殻をハンマーで砕く様な音と共にその化け物に体当たりを食らわせた。

 

「そこの少年! 大丈夫か!」
「……問題ない」
「宜しい。君が刹那・F・セイエイだな!? 乙女座の私としてはセンチメンタルな運命を感じざる終えない!」
「そうだ(何を言っているんだこの男は)」
「グラハム中尉! 早く回収作業を!」
「解った! 下ろすぞ!」

 

 その白い巨体。手足が異様に長く、不思議の国のアリスのハンプティ・ダンプティの様な
 巨大な機械人形から男の声が聞こえた。なにやら興奮して高ぶっているのか刹那にとっては意味不明と受け取るしかない
 言葉を投げかけながらも、その片手にしがみついていた人物がワイヤーをその機械人形の指に括りつけて地面に降下する。
 言葉にしては単純だがありえない光景だった。ざっと、5mはある高さからの落下をクッションなしで降りてきた。
 普通の人間なら足を折っている高さであり、またそうしようとは思わない。
 フルフェイスのヘルメットを被っているので顔はわからないが、体つきから女である事は刹那でも推察できた。
 しかし、刹那も全くその一部始終をただ涼しい顔をしたままじっと見つめている事もまた異常であった。
 
「驚かないの? 随分度胸が据わってるね」
「問題ない」
「ふふっ、指令と似てるね。NERV所属クリスティナ・シエラ二尉です。クリスで良いわ。
 これから、あなたをNERV本部まで送りますね」
「助かる」
「じゃ、ちょっと荒っぽいけど行くね!」

 

 自分の行動に眉一つぴくりとも動かさない刹那を見て逆に驚くクリスティナと名乗った女性。
 そのまま刹那を抱きかかえると繋いでいた命綱のウインチを巻き上げれて、その機械人形の手のひらへと上っていく。
 高い位置。そこからその倒れている巨体は起き上がりながらも目が一瞬光った。
 次の瞬間、その機械人形の左腕ははじき飛ぶ。巻き上げられている途中だった二人は振り子の様になる。
 クリスはそのまま刹那を抱きかかえたまま、話さない。呼吸が圧迫されるほどの強い力。
 そして、その抱きしめられている中、刹那はその女性への違和感を感じながらもしっかりと
 相手から離されない様にしがみついていた。

 

「ちぃっ。目標の回収を終了。ただちにりだ……何っ!?」
「っ、なんとか到着。どうしたの?」
「N2爆雷を使うそうだ!」
「こんな街中で!?」
「連中は元よりアレには期待してないからな。くぅっ! クリスティナ二尉、死んでもその少年は離すな!」
「解った!」
「此方グラハム・エーカー中尉。非武装型試作JA(ジェットアローン)、離脱!
 回収ポイントは……Eの3地区だな!? ユニオン軍は支援を頼む!
 使徒ぉぉっ、この勝負は預けるぞ!」

 

 その通信と共に生き残っていた戦闘ヘリ達は一斉に使徒へとミサイルを叩き込む。
 しかし、使徒には傷一つ付いてはいない。だが、それでも爆発の煙幕や衝撃で足を止める事には成功していた。
 それを機にJAと呼ばれる機械人形は使徒に対して、背を向け全速でその場から走り逃げていく。
 使徒はよろめきながらも一つ、一つ、戦闘ヘリをその手からだしている光の槍で潰していく。
 戦闘ヘリ一つで稼げる時間はほんの数秒。自分の命がその命によって繋がっている事を
 その場に居た三人はまざまざと実感させられていた。刹那はクリスの腕の中で
 無表情のまま唇を千切れんばかりに噛み締めている。
 そして、じっと目を見開いていた。機体越しなので見えないが
 少しでもその命一つ一つを忘れない様に眼に焼き付ける様にしていた。

 

『爆雷投下カウント100、99、98……』
「うぉぉぉぉぉぉーーーーーーーー!!!」

 

 グラハムと呼ばれた男の絶叫、クリスの通信から漏れてくるカウントダウン。
 戦闘ヘリの最後の一機が落ちる。使徒は目標を刹那達へと切り替える。
 かざされる使徒の手。中央からは薄桃色の光が見える。そう、槍はJAへと向けられいてた。
 一心不乱に駆け抜けた先の道路の真ん中がぽっかりと空いておりそこを目指していた。
 放たれる光の槍は先ほどとは逆の手、刹那とクリスが乗っている手を狙っていた。
 薄ピンクの光が目の前へと貫き掛けるのと寸の出で逃れる様にJAは離脱すべきポイントへの穴と滑り込む。
 火花を散らしながらも壁に背中をこすり付ける様にして速度を殺していく。
 その火花は刹那達へと飛び散っていくがクリスはそれから護る様に刹那を抱きとめていた。
 ゴムのこげる様な匂いが鼻先を掠める中、上からドンッ!と大きな衝撃と振動
 ちかちかと灯りは点滅している。先ほど会話であったN2爆雷というのが投下されたのだろうか?
 その為か、折角接地する事に成功したのにリフトは動かずにずるずると重さに耐えられない様に滑り落ちていく。
 暫くまるで遊園地のアトラクションの様に滑り落ちていたリフトがぎぎっぎぎっと音を立てながらも
 その衝撃を殺して、段々と電力と機械の動きによる下降へと切り替わっていった。
 
「ふぅ、なんとか大丈夫だった……かな?」
「ああ、とりあえず第十階層までは送ってくれるそうだ」
「助かった。感謝するクリスティナ・シエラ二尉」
「いえいえ、これも仕事だからねぇ」
「その腕」
「ん? あぁー。こーいうのってもっといざって時とか最期の別れとかでバレるべきだよねぇ」

 

 クリスの腕は本人すら気が付かない間に傷付いていた。うっすらと白い皮膚が破れ、露出されていたのは
 赤い血肉ではなく銀色の輝く鉄の塊と漏れ出していたのは少し匂いのきついオイルの様な液体だった。
 刹那の違和感は全て説明が付いた。抱きしめられた時の違和感はつまりそういうことだ。
 彼女の何%かは知らないが機械化されているのだろう。
 刹那は彼女に腕の筋肉の感じ、体温、心音、人としての匂いに違和感を感じていた。
 特に匂いに関しては香水で誤魔化していたが、やはり密着していた時間も長かった為かほぼ確信に近かった。
 それに驚く事はなかったが、クリスは少し気まずそうに言葉を濁し、苦笑の表情を向けていた。
 恐らく、誰かバレて欲しくない相手がいるのだろう。刹那は小さく頷いた後、首にまいていた白いターバンを取り
 それを手で引き裂きいた後、クリスに差し出した。

 

「使え」
「ん? 君、意外と気が利くね。ありがと」

 

 差し出されたターバンの切れ端を受け取るとクリスはヘルメットを取りその顔を見せる。
 茶色の癖の付いた長い髪の毛とその顔は優しげな笑みを浮かべていた。
 滴っていたオイルを拭い、そのターバンを腕に巻きつけている中、上からの騒音や振動は時々起こっていた。
 戦闘はまだ続いているのだろう。刻一刻と誰かが銃を取り、誰かが引き金を引き
 誰かが爆炎で身を焦がされ、誰かが突き刺さった破片に体をえぐられている。
 その場の三人はそれをわかっていながらも出来るだけ意識を前に向ける様にたわいの無い会話を繰り返していた。
 刹那はやや言葉すくなだったが、クリスは上手く言葉を回し
 グラハムが勘違いをし、刹那はそれが本当なのかと聞き返し、クリスがあきれ返りながらも訂正をする。

 

「さて、そろそろ到着だ。此処でお別れだな、少年!」
「また、出るのか?」
「いや、私はユニオン所属だからこれ以上は機密では入れないのだよ。
 奥へはクリスティナ二尉が同行してくれる」
「そうか。ありがとう」
「礼には及ばん! では、少年、また戦場で逢おう!
 私の名は、グラハム・エーカー。君の可能性に心奪われた男だ!」
「了解した」
「あー。グラハム中尉、そういう言い回しだから皆に誤解されるんですよ」
「ん? なにがかね?」
「(自覚無しだからなぁこの人)いえ、なんでもありません。じゃ、刹那君。此方へ」

 

 がこんっと音を立てながらもリフトは10thと書かれた階層で止まる。
 その衝撃にまた距離縮まりながらもやはり刹那は動揺する事無く、そのまま受身を取っていた。
 駆動音とともに刹那達が乗っていた手を床へと下ろせば、ようやく二人は地面に足をつく事が出来た。
 グラハムの通信越しの声はまるで演劇かオペラでも聴いているかの様な熱の篭った声に
 若干引き気味にクリスがJAのメインカメラ位置辺りから視線を逸らしている事にグラハムは気付く事無く
 刹那とグラハムは別れを終える。刹那も全く彼の言葉遣いに違和感が無かったという訳ではないのだが
 彼の自分に対する行動を鑑みれば、そんな些細な事は気に留めるほど物事に関心が無かった様だ。
 クリスとともにエレベーターで更に地下へ、モノレールなどを乗り継いで進んでいく。
 途中刹那は事前に聞かされていた事の確認と突っ込んだ聞くことになる。
 この機関がどういうモノなのか。そして、あの巨大な化け物について。
 先ほどグラハムが居た中では話せない内容も含まれていたのだろう。
 そもそも、刹那が聞いていた情報は断片的だった。場所、機関の名前、倒すべき物の名前etc。
 そして、エレベーターを乗り継ぎ、その扉が開くと一人の刹那と年の対押して変わらない人物が立っていた。
 紫色の髪が肩の近くまで掛かっており、白い肌と眼鏡が特徴的。
 逆に言えば、男性か女性か断定できないほどの中性的な容姿をしていた。
 険しい表情と苛立ちを隠していない様子であり、口を開けばあからさまな不快感をにじませた声色で言葉を紡いでいる。

 

「……遅いぞシエラ二尉」
「ご、ごめん。ティエリア。これでも急いだんだけど」
「言い訳はいい、走るぞ。刹那・F・セイエイ、君もだ」
「ん。N2でも駄目だったのね。初号機と四号機は?」
「駄目だ。使い物にならん。両方ともパイロットがな」
「そう……じゃあ、彼頼みって訳ね」
「僕はティエリア・アーデ。此処の技術顧問の助手だ。事情は聞いているな?」
「ああ。あれを倒す為に呼ばれたんだな、奴に」
「よろしい。細かい事は現物を見てから話す」

 

 ティエリアと名乗った人物はそういってきびすを返せば、そのまま振り返る事も無く走り始める。
 クリスもそれにつられ、刹那の手を引っ張っていく。ティエリアと名乗る人物は途切れ途切れの言葉で
 断定的に情報を伝えていく。今は刹那が必要とされていること。他に二名のパイロットが居るという事。
 そして、その二名が使えない事。また、つまり最低でも二機分の機体が用意されている事。
 刹那は僅かな情報からおおよその意義を認識する。無駄な感情が無い分すんなりと耳にする情報が入り整理されていく。
 そして、長い廊下を走った先に開けたフロアに出た。赤い水面。には丁度同じ感覚で配置された3体の巨人が居る。
 装甲で覆われ、まるで鬼の面の様な仮面をつけていた。そこの音はひどい有様だった。
 橋の中央付近に大人の男が一人。もう一人、大人の女性と少女が一人と数名の白衣を着た職員。
 大人たちは罵倒し合い、女性の傍らに居た少女の方はタンカーに乗せられたまま
 床にびちゃびちゃと吐しゃ物が散らばる音と嗚咽の声が聞こえている。
 医療スタッフらしき男性がその少女の背中をさすっていた。 
 悲劇を凝縮したような正に阿鼻叫喚がその場で垂れ流されていた。

 

「使徒ってのが来てるんだろ? さっさとこの小娘詰め込んで外に放りだしゃ良いだろ?」
「そういう訳にはいきません! かろうじて起動してるけど、シンクロ率は5%を切ってるんですよ!?
 今、出て行っても良い的になるだけなのはあなたにも解るでしょ?」
「的になりゃ時間も稼げるってもんさ。上手く自爆装置を働かせりゃ、相手も潰せる」
「……!! ……うっ…げ……ほっ」
「そんなひどい! 非人道的です。問題発言ですよそれは!」
「ガキにしか動かせねぇようなもん作ってる奴に人道倫理を語れるとでも思ってんのか?」
「っ……! あなた、これを作るのに一体どれだけの人間とお金と技術が掛かってると」
「銃でも戦車でもこんなロボットでもな、使って敵を殺せなきゃなんの意味もねぇんだよ!
 はぁ、これだから男も知らねぇようなお嬢ちゃんじゃ駄目なんだ!」
「い、今はそんなこと関係ないでしょう!?」

 

 大人の若い女性はやや、腰を引き気味ながらも怒りを露にしたまま怒鳴り散らしていた。
 それに対する大人の男、こちらは赤い髪の長髪で無精ひげを生やした中年の男は言葉や態度は汚い。
 男の方はすぐに女に言い返すが、女も負けじと矢継ぎ早に言葉を放っていくがどれもこれもいなされていた。
 その、怒声が耳に入っているのか先ほどから吐きっぱなしだった少女の顔色はますます悪くなっている。
 男の下品な例えに女は顔を真っ赤にし、僅かに涙目になっていることからその言葉が図星である事を物語っていた。
 そんな二人の様子にぴくぴくと青筋を立てながらも不機嫌そうな顔のままティエリアは二人へと割っている。

 

「全く、この非常時に……二人とも言い争ってる場合ではない! 予備パイロットが到着したぞ!」
「っせーな! そんなでけぇ声しねぇでもぉっ……と、おぅーソラン。よく、辿り着けたな。上出来上出来」
「アリー・アル・サーシェス!!!」

 

 今まで寡黙に必要以上の言葉を話さず、顔色一つ変えることの無かった刹那は
 その男の名を呼びながらも駆け寄っていく。サーシェスと呼ばれた男は来て当然と言わんばかりに
 目をじとりっと細めながらも刹那の方を振り返れば、軽く唇の端を吊り上げて拍手を送っていた。
 クリスは最初それが何か運命的な再会だと勘違いして気付く事が出来なかった。
 その少年の懐に鈍く輝く鋭利なモノを隠し持っている事に。

 

                                       つづく

 
 

  第一話後編「救済への決意」

 
 

  NERV技術開発部技術局第一課所属臨時技術開発責任者伊吹マヤ一尉。
 この長ったらしく、数回に一回は噛んでしまう役職につく彼女は目の前で起こった事態に混乱を極めていた。
 ソレスタルビーイングから派遣された予備パイロット候補刹那・F・セイエイの出向予定日に
 第四使徒サキエルの襲来。現状を一言で表現するなら最悪という言葉に尽きる。
 予備機のパイロットは暴走事故の負傷から搭乗はほぼ不可能……否。
 もし、初号機とパイロットも駄目なら包帯でくくりつけたまま突撃させるだろう。
 それを未然に防いでくれる筈の初号機パイロットもシンクロ率の安定性から起動を維持する事すら危うい現状。
 ようやく到着した救いの手であり、唯一の希望でもあった少年は
 懐から原始的な手法で作られたひとかけらの刃物を握り締め
 不本意ながらも彼女の同僚である男、アリー・アル・サーシェス三尉の喉元に突きつけようとしてた。

 

「な、何やってるんですか!?」
「伊吹一尉、近づいたら危険だ! 二人とも止めないか」
「ソラン考えたな。成る程、野蛮で原始的だが良いアイディアだ。
 確かに石刀なら金属探知機のチェックにもひっかからねぇからなぁ!」
「アリー・アル・サーシェス! 今更俺を呼んでどういうつもりだ!」
「あぁん? 事情はそこのねーちゃんとめがねのガキに聞いてるだろ?
 コレに乗って闘えっつってんだよ」
「お前は……お前はぁ!!!」

 

 激しい怒りの剣幕をぶつける様に刹那は怒声と共に突きつける。
 だが、手首を捕まれてそのまま刃はその手から落ち、砕け散る。
 黒曜石で作られたと思われる黒い刃の破片が音を立てて床に散らばる中、開いた左手が
 懐からもう一つ取り出すがそれも手刀であっけなく払い落とされる。
 刹那は一瞬たりとも視線を外す事は無く足を上げてサーシェスの腹部に両足を叩き付ける。
 一瞬僅かによろめいて力の弱まった手を振り解き、僅かに距離をとった後、更に刃を取り出し、投擲。
 しかし、サーシェスの反応も早く、軌道を読み取ってそのまま横に飛ぶ。
 投擲された刃は嘔吐する事をようやく止める事が出来た少女の足元で砕け散る。
 ひぃっと声を上げる事もなくよろめく少女に僅かにサーシェスが舌打ちをした事を刹那は見逃さなかった。

 

「かぁっ、まったくちょこまかと!」
「止めないか! こちらには発砲する準備もあるぞ」
「やめときなティエリア! こいつは撃たれたって、下手すりゃ死んでも噛み付いてくらぁ」
「ティエリア、ここでの発砲はダメ! 二人とも止めなさい!」
「なんなんですか貴方達は……い、今は敵が、使徒が来てるんですよ!?」
「中東流の挨拶だから気にすんな! それより出撃準備しとけ!」

 

 銃を構えるティエリアとクリス。しかし、二人は戦闘をとめる気配が無い。
 刹那は小さく「すまん」っとつぶやいた後、懐から取り出した石の刃を今度は
 嘔吐してよろめいていた少女に向かって投げつける。一瞬気付くのが遅れたのか
 目の前に迫る刃に目を見開いて避ける動作も取れず、そのまま当たれば
 怪我は免れないだろう。サーシェスは再び舌打ちして、少女に立ち塞がる様に
 自らの身を盾にする。突き刺さることはなかったが左肩にその刃は食い込み
 肉は裂け、じんわりと赤い染みが彼の袖へと広がっていく。

 

「はっ、てめぇも中々外道になってやがるな。褒めてやるぜ」
「アリー・アル・サーシェス! お前は……お前の神は何処にいる!」
「俺はがっこの先生じゃねぇんだ! 聞かれてなんでもほいほい答えるわきゃねぇだろ!」
「わ、私誰か呼んでくる! ティエリア! あの娘の保護をお願い」
「解った」

 

 クリスが銃下ろしてその場からきびすを返し、来た道へと走っていく。
 ティエリアも周りこむ様にして、先ほどの投擲のシーンで気を失ってしまっていた少女へと駆け寄り抱き上げる。
 やはり、最優先すべき命は初号機パイロットである彼女であった。
 刹那はそんな周囲の動きに気をとめることなく、腕を負傷して一瞬足が止まったサーシェスの太ももを狙い
 投擲の姿勢に入った瞬間、大きな振動と共に天井に吊るしてあった電灯と柱の一部が崩れ落ちる。
 ちかちかと明かりは点滅し、一瞬暗くなった後、刹那は自分が何か大きいものの影に入っていることに気付く。
 ゆっくりと目を恐る恐る開けると目の前には巨大な腕が掲げられていた。
 黒く白いラインの入った色合いに脂肪が殆ど感じられず、アスリート選手の様な筋肉のラインをそのまま浮き出したシルエット。
 壁に器具で括り付けられていた巨人が拘束具を引きちぎって刹那を助けたのだ。呆然と見上げる中
 視界の端に何か動くモノが入る。気付くのが遅れ、次の瞬間には顎を蹴り上げられて脳が揺さぶられる。

 

「EVAが助けたというの……彼を?」
「コイツはさっきの礼だ、とっときな!」
「ぐっ……お、俺は……」
「全く、君達はもっと穏便に出来ないのか? 此処で死人が出たら本末転倒だ」
「なぁに、ちょっとした腐れ縁でな。それより、さっさとこいつ詰めるぞ。
 すぐ出張って貰わなきゃならんからな。ティエリア、手伝え。腕やられてるから1人じゃ無理だ」
「了解した。伊吹一尉。彼女を頼む」

 

 宙を掴む様に手を伸ばしたまま倒れる刹那を追撃する様にサーシェスは腹部へと足を伸ばし一撃。
 完全に意識を失ってしまう。事態に未だについていけないマヤを尻目に、刹那を両腕を抱える。
 ティエリアは足のほうを持って二人掛かりで運ばれていく。侮蔑の視線をサーシェスにぶつけながらも
 マヤはそのまま昏倒している少女を抱きかかえる。ようやく喧騒がおさまり、各々の行動で対処し始めている中
 そのフロアの天井近くに設置され出っ張ったガラス越しのフロアにはいつの間にか1人の男が立っていた。
 サングラスをかけ、髭を蓄えた中年の男性。白い手袋と襟元まできちっと締めた黒服は異彩さを放っていた。
 その姿に一瞬皆の動きが止まり視線が集中する。するとその中年の男はさっと手を掲げてマイク越しに指示を出した。
 
「手は動かしたままでいい。何か問題が起きたのか? 報告しろ」
「はっ、パイロット候補と揉めましたが今無事に解決しました」
「そうか。その子供は使えるのか?」
「気を失ってるだけなので。今、出撃させます」
「よろしい。早くしろ。君には期待している」
「はっ、了解しました」
「では、私は戻る。後は任せた」
「お前ら、こいつをとっととエントリープラグにぶち込め。俺は司令部に戻る。
 後、念のためその小娘も放りこんどけ。こいつがダメな場合、すぐ出撃させるぞ!」
「ゴマすりの時だけは常識的なのね。汚い人」

 

 僅かな言葉を残してその中年の男は去っていった。その時だけ、サーシェスはきちっと
 背筋を伸ばし、口調も丁寧で敬語で喋っていた事にマヤは訝しげさと侮蔑の視線を向けたまま一言つぶやく。
 ティエリアとサーシェスはなにやら円柱形をした金属の筒の様なもの、中にはイスが備え付けられた
 エントリープラグと呼んでいるモノへと刹那をそのままに押し込める。合図と共にその扉が閉まっていく。
 ぱんぱんっと手を叩いた後、フロアの出口へと何食わぬ顔で向かう中、サーシェスはストレッチャーに
 少女を乗せたのと確認すると、大きく振りかぶってマヤの左頬を打ちつける。
 乾いた音がフロアの中に響き渡り、マヤも一瞬何をされたかのか解らなかったのか僅かに視線を泳がせながらも
 自分が言った事が聴こえていたのかと思い、視線を逸らす。サーシェスはそのままマヤの胸倉を掴んで
 背の低い彼女を僅かにもと上げる様に顔を引き寄せる。

 

「そーいうのはなぁ? 面と向かって言える位の度胸と実績
 何より”綺麗なままで勝てる自信”を持ってから言うもんだぜ? 前の奴は綺麗だったのか?」
「せ、先輩は優秀で……立派な人でした! 貴方に何が解るっていうんですか!」
「そうかい。まぁ、”今”の現場責任者は俺だ。階級が上とは言え、あくまで臨時代行の技術大尉である事は忘れるなよ。
 実戦も知らねぇ御嬢ちゃんに、ずべこべ言われてこんな所で心中なんてごめんなんでな」
「っ……! そんなこと、わかっています」
「人が死んだの引き摺ってりゃその内自分も死ぬ。
 後追い希望の死にたがりなら、生きようとしてる奴に口出すするんじゃねぇ。わかったか!」
「問題は解決した筈だ。両名ともすぐに持ち場に戻るぞ。伊吹一尉。私は彼と彼女の出撃準備を手伝う」

 

 マヤは言葉を濁して僅かに反論するのみだったが、サーシェスはそれでも言葉を続けていく。
 先ほどの喧々諤々の言い争いとは違い、一方的な罵倒。何か痛い所を突かれたのは明白で
 目にはうっすらと涙を浮かべている。サーシェスが手を緩めれば、すとんっとそのままひざをついてしまう。
 二人の言い争いに痺れを切らしたのか大きくため息を吐きつつ、ティエリアはマヤへと手を差し伸べる事も無く
 少女を乗せたストレッチャーをもう一体の巨人の方へと押していく。泣き崩れる彼女を支える時間的余裕も無く
 袖で目元を大きくぬぐった後、立ち上がる。

 
 

―数分後NERV本部司令部にて

 

 鳴り響く警報。タイプをする指先の音を掻き消す様に騒然としている司令部。
 目の前のスクリーンには肌を焼け焦がしながらも、悠然と立ち尽くしている使徒の映像が映っている。
 ぬらりと仮面の奥から新しい仮面が生え変わり、進化と再生を続ける未知の化け物から
 少しでも情報を拾おうと多くの人間がデータと数値に視線を泳がせて飲み込み、組み込みなおしている。
 基本的に日本人で構成されている為、白髪の副指令は良いとして、赤髪の長髪である
 サーシェスはその中でも異彩を放っていた。明らかに場違い的な雰囲気を見せている為
 職員も彼が視線に入る度にどきっと瞳を揺らすモノも少なくない。
 基本的に実験、技術班中心である彼らにとって場数と実戦を踏んでいる男とではそもそも空気が違うのだ。

 

「サーシェス三尉。データの解析終わりました」
「起動準備出来てるか。青葉、現状は?」
「目標はN2爆雷によるダメージの修復をほぼ完了。後数分で本部への移動を開始しますね」
「何分持った?」
「ざっと、30分ですね」
「ま、上出来だな。パイロットはどうだ?」
「まだ、意識を取り戻していません。一体何やってたんですか?」
「ちょっとした、じゃれあいだよ。おし、叩き起こせ」
「え、でも。いいんですか?」

 

 サーシェスほどではないが青葉と呼ばれた垂れ眼の長髪の男がサーシェスに声を掛ける。
 彼だけはあまりサーシェスに気兼ねをしていない様子だった。
 タイピングを進めながらもかちかちと視線は連ねられる数字と書き記されていく言葉に目を追わせたまま
 言葉を続けていく。つらつらと言葉の応酬を淀みなく続けている中、途中の言葉でその手はとまり
 顔を見上げている。多分、この男は本気なのだろうと言うのは察しがついている。
 彼なりの処世術なのだろう。あくまで確認を取る。視線の先には司令塔に鎮座している無口な司令官や副指令も
 静止をする声を上げることも無い。僅かな間をおいて席を向きなおせば、早々と作業を進める。
 サーシェスもそれが解っているのかぽんっと肩を叩く。

 

「死なねぇ程度にだよ。L.C.Lちょっと弄ってくれ」
「解りました。L.C.L圧縮濃度上昇させます」
「ぐっ、がっ……ぐはっ!」
「パイロットの意識レベル確認。圧縮濃度戻します」
「おはよう、ソラン。どうだった? エントリープラグの寝心地は」
「なっ、ここは、水中!? ぐっ、息が」
「呼吸出来るらしーから死なねぇらしぞ。俺は試してねぇからしらねーけど」
「むっ、これは……此処は何処だ?」
「さっき傍らにあったでっかい巨人の中だ。そこで念じりゃ、そのでっかいのが動くんだとよ」
「そんなアバウトな」

 

 エントリープラグと呼ばれる金属製のカプセルを満たす液体。
 オレンジ色のソレはL.C.Lと呼ばれていた。本来、人間は水中で息をする事は出来ない。
 肺、喉、胃の中を満たしていた事に刹那は気付くことが無く、そのイロが紅くなると
 全身を万力で締め上げる様な激痛に刹那は意識を取り戻す。
 視界はややオレンジがかっている事から目を負傷したこと、その匂いから
 一瞬、どこか負傷していたのかと混乱し、きょろきょろと周囲を視線で舐める様に見る。
 見たことも無い機械とやけにすわり心地の良い背もたれ。椅子に座っていることに気付いたのは
 意識を戻してから大分時間を要するほどにせつなの意識は混乱していた。
 しかし、その混乱していた意識もマイクから聴こえてくる声に一気に集中し、敵意で凝り固まる。

 

「アリー・アル・サーシェス! まだ、俺は話が」
「ソラン。いー事教えてやる。そいつを上手く躾けりゃなぁ、神様になれるそうだ」
「な……に? また、そうやって騙すつもりか!」
「嘘じゃねぇさ。まぁ詳しい事は機密なんで、俺は知らんし、興味ねぇがな」
「サーシェス三尉!」
「貴様、そんな適当な事を」
「ちょっと、子供に夢持たせるだけだ。黙ってろ」
「……っ! あなたと言う人は!」

 

 見えはしないがあっちとは通信で繋がっているのだろう。
 現在の状態が危険では無いと判断するや否や、刹那はサーシェスへと噛み付く様に声を荒げる。
 無表情で言葉少なだった少年からは殺意と怒気と色々な感情が織り交ぜられた言葉が吐かれる。
 だが、そんな必死な言葉すらサーシェスの一言で全て飲み込まれてしまった。
 刹那には解らないがその瞬間、司令室の空気が凍り付いたのがわかる。
 無表情だった指令と傍らに付き添っている白髪交じりの老人も訝しげにため息を漏らす。
 怒声と共に司令部へと息を切らして駆け込んだのはマヤだった。
 その張り上げた声の”迂闊さ”に更に緊張感が増す。
 ただ、マヤの怒りに関しては機密漏洩の他にも既に経歴を確認していた所為もある。
 あまりのあの敵対振りにおかしいと資料を見直してみれば、消されたデータの中の彼との因縁を見つける事が出来た。
 その衝撃は相当なモノで刹那と同等まではいかないが、マヤもサーシェスに侮蔑と敵意を向けている。 
 手をぎゅっと握り締め、わなわなと震えかみ締める中、刹那の声はどこか救いを求める様な弱さを滲ませていた。

 

「少なくともそいつは近代軍隊の一個師団以上の力はある。
 さっきの使徒ってのがN2爆雷喰らっても生きてるのと一緒でそいつも耐えられる。この意味が解るな?」
「現存する軍事兵器をはるかに上回る価値がある」
「そういうことだ。そいつが片っ端から戦場に駆けつければ、戦争なんてやる奴は居なくなるかもしれないな」
「し、しかし……俺は」
「使徒ってのが目標を達成すると人類が滅びるそうだ。幾ら世の中よくしよーたって死んじまったら意味ねぇだろ?
 後、手前が出ないとさっきの小娘が自爆覚悟で特攻だ。寝覚めはよくはねぇわな」

 

 サーシェスはぺらぺらと機密ではないが、恐らく刹那が知っているであろう情報から”推理”出来る部分を
 敢えて言葉にして確認させ、意識を刷り込んでいく。神になるという空想的な発言の意図を
 既に与えられた情報から統合させてそれに現実味を帯びさせている。彼の得意な論法だ。
 マヤはそれをじっと見つめながらも仕事出なければ、怒鳴り散らすか、もし仮に男だったとしたら
 既に殴っていたかも知れない位の怒りと、それを許してしまう事への無力さに奥歯をぎゅっとかみ締めていた。
 そう、サーシェスが言っているのは殆ど事実である。不可能か可能で言えば、可能。
 EVAは使徒を全て葬った後には最強の兵器と足りえ、運用次第では戦争を根絶する事も出来るかも知れない。
 そして、その開発を許しているほどにこの”使徒”と言う化け物は危険なのだ。

 

「…………解った。だが、後で話は聞かせて貰う」
「ああ、幾らでもな。ソランやっぱお前は聞き分けがよくて一番物覚えが良い。おし、起動させろ!」
「エヴァ参号機起動。ハーモニクス安定。パルスの逆流もありません。
 シンクロ率は……41.5%! いけます!」

 

 長い沈黙の後、刹那は決めてしまった。この世界を救うという決意を。
 それを見て、司令部の上の方に鎮座していたサングラスの男は小さく笑う。
 待ってましたといわんばかりにサーシェスのGOサインを出せば、オペレーター達は一斉にコンソールをたたき始め
 カタカタとキーを叩く音のオーケストラが始まる。知らない専門用語が矢継ぎ早に並べられる。
 専門家でなければ解らない様な単語ばかりだが、オペレーター達の声色だけでそれが良好であるコトは刹那にもわかった。
 明らかに目に悪そうな色の乱れる映像の後、刹那の視界が晴れる。其処は先ほどまで居た風景が別の視点から描かれている。
 巨人の目線からの映像は、それに搭乗しているという事を改めて実感させる。思考に介入されている感触を僅かに感じ始めていた。

 

「青葉。今使えそうなのはなんだ?」
「はい。現在保有する武装はプログレッシブ・ナイフのみです」
「だそうだ。後、使徒は紅い珠が弱点だ。適当に其処に突き立てとけ」
「銃はないのか?」
「あるにはあるが、君はまだ射撃モードへの対応訓練を受けてないから使っても当たらない。
 今は兎に角エヴァを動かす事だけを考えた方が良い。さっきサーシェス三尉が言った様に
 エヴァは基本的にその機体との意識のシンクロで動く。これには慣れが必要だ」
「了解した」
「代行技術主任。ほかに問題はあるか?」
「……いえ、全て正常です」

 

 司令部の中の僅かなやり取り。刹那の声のやり取りには迷いなどを一切感じさせなかった。
 自分の死がイメージできていないのか?とオペレーターの一部はそう首をかしげながらも作業を進めている。
 そして、マヤもこのサーシェスと刹那の経歴を知っても尚、事態にすぐに対処している事への驚愕が隠せなかった。
 何故?と聞きたそうな顔をしているのは司令部の人間が誰もがわかるほどであり、サーシェスもそれに気付いたが無視をしている。
 そして、ぐっと拳を握り締めた後、サーシェスは振り返り、司令部の一番上に鎮座する男へ声を掛ける。

 

「碇指令。出撃許可を」
「構わん。作戦はサーシェス三尉に一任する」
「了解。じゃ、ソラン。死んでも良いから敵は潰して来い。エヴァンゲリオン参号機、発進」
「エヴァ参号機発進!」

 

次回予告
 刹那はエヴァ参号機と共に夜の街で使徒と対峙する。
 まだ、歩くことすら覚束ないエヴァに対し、使徒との力の差は歴然となる。
 司令部の誰もが彼の死を感じ取った時、エヴァは少年の意志と決意へ応える。

 

 次回第二話前編「聖戦への裏切り」
                         次週もサービスサービス♪

 

 

  • JA実用化済みかあ。 -- 2010-01-21 (木) 22:07:51
  • JAが動いていたり、何故か四号機があったり。キャラクターの配置で遊んでいる以外にも、色々と変更してある設定が楽しみです。規制で本スレの方には書き込めませんが、応援しています。 -- 2010-02-07 (日) 23:15:21