Lnamaria-IF_赤髪のディアナ_第11話

Last-modified: 2013-10-28 (月) 01:57:26

低軌道会戦

『総員!第一戦闘配備!総員!第一戦闘配備!』

突然警報がなった。もう!地球降下直前なのに!
あたしは格納庫に向かって走った。そこで、思いがけない人にあった。

「キラ!?艦をおりたんじゃなかったの」
「ルナの言ったこと、自分でも色々考えた結論だよ。それに、前にフラガ大尉から言われたんだ。出来るだけの力を持っているなら、出来ることをやれって!これが今の僕の出来ることだ!」
「OK!頑張ろうね!」

コクピットで何もせずにいるのは安心であると同時に怖い。
今回相手は3隻の軍艦に、MSが確認されているのが13機、その内3機は今まで相手にしたことが無いXナンバー――バスター、ブリッツ、デュエルと、これまでで最大の数だ。
……怖い。
もう外では艦隊戦が始まってる。

そばのメビウスではフラガ少佐(昇進した!)から艦隊のMA隊に命令、と言うかアドバイスの声が飛んでいる。

「いいか、一撃離脱に徹しろ!一撃したら逃げ回れ!速度と数じゃこっちが勝ってる!相手を疲れさせるんだ!相手があきらめて別の奴を狙いだしたらまた攻撃しろ!絶対密集するなよ!」

一機、また一機、弾んだ声で撃墜報告が入ってくる。
それでも敵のMSは着実に艦隊に近づき、メビウス隊が発進を始める。出来るだけ多く敵のMSが撃墜されますように!

幸い敵のジンの多くはこちらのメビウス隊に拘束されているようだ。撃墜報告も続いている。でも、それを抜けてこようととしているのが、奪われたXナンバー3機!

『総員、大気圏突入準備作業を開始せよ』
「え、この状態で降りるの?って言うかこの声、カズイ!?」
『ああ、色々考えてみんな残った!ばっちりバックアップしてやるからな!』

そんな……でも、嬉しい。

「艦長!ギリギリまで俺達を出せ!何分ある?」

フラガ少佐が要請する!

「このままじゃぁ、格納庫に座ったままやられる!艦長!」

アスカさんも叫ぶ!

「分かった!ただし、フェイズスリーまでに戻れ!高度とタイムは常に注意しろ!」

ナタルさんだ!
アスカさんからあたしたちに注意が飛ぶ!

「いいか、いざとなったらXナンバーは単独で大気圏突入が可能だ!お前らは惑わされずフェイズスリーまでに戻れ!」

防いでみせる!

「ルナマリア・ホーク、レッドフレーム行きます!」

……くそ!重力が重い!
Xナンバーよりも軽いアストレイでもこうなのだ。Xナンバーはなおさら動きが鈍くなってる。なら!

あたしは、一番相性が良さそうな相手を選んだ。バスターだ。
バスターは右手にリニアレールガン、左手に大型ビームライフルと高出力の砲を撃ってくる!
でもあたしの身軽なレッドフレームはそんなものに当たらない!後数分!ビームライフルも遠慮なく撃てる!
とうとう何射目かでバスターの右腰のレールガンを破壊した!やった!
今まで電力の消耗が激しくて使わなかったけど……使うなら今!
あたしはビームサーベルを抜き放ち、大型ビームライフルをかわしながら上からバスターに切り付けた!盾を持たないバスターはそれを防げず、あたしはバスターの左腕を見事切り落とした!
バスターはそのまま重力に引かれ墜ちて行った。

他には!?
敵の艦――ガモフ級が!メビウスにやられながらもメネラオスに向けて突進している!
准将が!やらせない!あ、フラガ少佐がエンジンを打ち抜いた!あと一息!ええい!
対空砲火をくぐって艦橋にビームサーベルを突き刺すと重力のまま下に落ちながら切り裂いた!
キラも、こっちに飛んできた!反対側にビームサーベルを突き刺して切り裂いたみたい!
ガモフ級は崩れ落ちた!
メネラオスは徐々に上昇していった。
ふー、なんとか!

次!あぁ、そろそろ高度が限界だ。あたしとキラ、フラガ少佐はアークエンジェルに着艦した。
アスカさんは!?
あ、あれは!ストライクとデュエルの間になんでメネラオスのシャトルが!?
デュエルはそっちにビームライフルを向ける!!なんでシャトルを狙うのよ!?あれにはフレイが!
重力がもどかしい。無理な体勢から撃ってもデュエルにはあたらない。
だめえぇぇー!
その時、信じられないことが目の前で起きた。

「だめです!イザーク!!シャトルにはフレイさんが!!」

上空からすごい速度で降りてきたブリッツが、シャトルをかばうかのようにシャトルとデュエルの間に入り、デュエルのビームライフルに、撃たれた――

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