SCA-Seed_19◆rz6mtVgNCI 氏_第12.5話

Last-modified: 2008-10-19 (日) 08:11:11

12.5話 スパロボプレイ中の小ネタ(ぇ

 
 

『ひゃはははは! 間抜けなナチュラルが戦場でデートかよ!』
 外部スピーカーから耳障りな男の声が聞こえてくる。
 ザク・ウォーリアの右腕が上がり、銃口がこちらを向く。
 せめてこの少女だけはっ! シンが無駄な抵抗とわかっていながらも、少女をその身体でかばおうとする。

 

『死にやがれ、下等なナチュラルがよっ!!』

 

 シンの耳に、重い金属音が響く。
 最初はビームライフルの発射音かと思った。しかし、それなら何故自分は生きている? ビームライフルの前には人の体など紙くず同然のはず。 
 それに耳に響くシャッターを切る音は?

 

「あああっ!!」

 

 少女の声が聞こえる。それは先ほどの恐怖の悲鳴ではなく、九死に一生を得た歓喜の声だった。
 その声に、シンも後ろを振り向く。

 

 それは、あまりにも不条理な光景だった。
 一機のどう見てもMSとは別系統の紺色のロボットが、唯一の武装と言って良い巨大な銃器でザク・ウォーリアの頭部を叩き潰していたのだ。
 普通、そんな事をすれば銃器が暴発する。しかし、その銃器は暴発するどころか傷一つ無くザク・ウォーリアの頭部どころか胴体すらも押しつぶしていた。

 

「そ、そんな・・・・・・」

 

 シンが呆然と呟く。
 あまりにも理不尽な光景だ。あの武器は一体なんでできているのか?
 そんな呆然とするシンを他所に、ロボットの外部スピーカーより柔らかい女性の声が響く。

 

『シン、大丈夫ですか!?』

 

「えええっ!? 俺?」
 突如名指しで呼ばれたことに、シンは思わずうろたえる。まったくの予想外だ。
「シン、知り合いですか?」
 そんなシンに、シッポが尋ねてくる。
「いや、知らないはずだけど・・・、あれ、知らないよな?」
 知らないはずの、初めて聞いたはずの声なのに微妙に聞き覚えのある声。シンは思わず首をひねる。
 一方、二人にはお構い無しに、ロボットはザク・ウォーリアが完全に動作を停止しているのを確認すると膝立ちとなり、コックピットを開いた。
「え、女性!?」
「おんなの人だったっすよ。さっきの声も」
 驚くシンに、ツッコミを入れるシッポ。女性はコックピットの乗降用のウィンチでシンたちの下に降りてきた。
 やや茶色がかった黒髪の、柔らかで儚げな雰囲気の女性だった。その一方その目には確かな強さを感じる。
 軍人なのだろうか、女性らしい柔らかな体には軍服らしい特徴がある、見た事の無い制服を身に纏っている……。

 

 その女性はシンの前に降り立つと、ビシッと様になった敬礼をする。
「久しぶり……、いえ、はじめましてかな、シン」
 その言葉に、シンの脳裏に何故だか初めて会うはずの彼女の名前が思い浮かんだ。
「あ、あんた・・・セツコさんか!?」
 女性の名前を呼びながらも不思議そうに首をひねるシンに、セツコは柔らかい笑顔で微笑むのだった。

 
 

 

(´∀`)というわけで、1乙ついでにオマケ投下です。
(´∀`)というわけで、現在セツコルートでスパロボプレイ中です。
(´ロ`)おかげで次の話の投下がちょっぴり遅れ気味です。

 

というわけで、捕まる前に逃亡!

 

三三( ≧∀≦)ノ 逃亡!!