クレしん!種死塾だゾ
種MSだけが通うことを許される、真の男を学ぶ私塾。それが種死塾だッ!
いま彼らは、フ○ダ負債を討つべく負債が主催する格闘トーナメント『カンチョー五輪大武曾』に参加したのである。
数々な仲間を失いつつも種死塾の面々は勝ち続け、ついに決勝戦にまで駒を進めたのであるが……
※ ※ ※
デュエル「く、くそう!なんとか何人かは倒したが…… なんて強いんじゃ! トミノ島十六士ちゅーのはッ!」
バスター「わしらの切り札である1号生筆頭のデスティニー、2号生筆頭のインジャ先輩も、
やつ等との死闘で傷だらけじゃ! このままでは……
ん? な、なんじゃ?向こうの空から何か飛んでくるぞい!」
確かに海の向こうから、なにかの飛行物体が飛んでくる! 見たところ飛行機らしいが……
赤ザク 「あれは……エグザス、かしら?」
レイダー「いや、あれは確か……そう、コアファイターじゃ! な、なんであんな旧式の戦闘機がこんな所に!」
ルージュ「お、おい! このままではあの戦闘機、試合場に激突するぞ?!」
ドカーーーーーンッ!
コアファイターが試合場に激突し、派手に炎上した。だが……なんとその中から無傷の人影、いやロボ影が現れたではないか!
その正体とは……
「わしが種死塾、第三の助っ人であーーーるッ!」
デュエル 「あ、あれはカンタム塾長ーーーーッ!」
ブリッツ 「あの人が3番目の助っ人だというんですか? それにしてもなんて無茶な登場を……」
カラミティ「でもよ。あんなジジィに来られてもあんま役に立たないんじゃね?」
バスター 「そうじゃのう。年寄りの冷や水という言葉もあるし……」
??? 「フン……年寄りの冷や水だと? なにをバカなことを」
バスター 「なんだとう……ってゲェッ! あ、あんたはーー!」
デュエル 「3号生筆頭! 種死塾の帝王・ストフリ先輩ーーーーーッ!」
ストフリ 「カンタム塾長の実力を侮ってはいかん。
あの人はここにいる誰よりも強い……俺はその事実を知っている。
なぜならそう、かつて俺は塾長に勝負を挑んだことがあるのだ」
運命 「なんと……ストフリ先輩と塾長が戦ったことがあるとは」
赤ザク 「それでどうなったんですか?」
ストフリ 「うむ。あれは種死の放送が終わった直後のことであった。
自分の強さに絶対的な自信をもっていた俺は、カンタム塾長に挑戦状を叩きつけたのだ。
そして砂浜で俺と塾長は対峙した…………」
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~回想その1~
ストフリ「種死塾に2人も帝王はいらん。今日で塾長の座を俺に明け渡してもらおう」
カンタム「フフフ。ごたくはいい。さっさとかかってくるがよい」
ストフリ「ならばいくぞ! ハーーーッ!」
ストフリの拳が、カンタムの顔をまともに捉えた! だが……
カンタム「ん~~~? なんじゃあこの拳は。これで拳のつもりなのか~?」
ストフリ「ッッ!?」
カンタム「ならば教えてやろう。これが拳じゃーーーー!(バキィッ!!)」
ストフリ「ぐはッ!?」
カンタム「そしてこれが蹴りじゃあーーー!(ゲシィッ!!)」
ストフリ「がはッ!?」
……俺は目を見張った。凄まじい技のキレと重い攻撃……俺はまったく太刀打ちすることが出来なかったのだ。
そして俺はつい無意識に腰のビームサーベルを抜いた!
ストフリ「くッ!」
カンタム「ほう。ついに抜いたか光り物。ならばこちらも少々本気を出して、いくぞォーーー!」
ストフリ「う……ぐ……!」
その時、俺はようやく悟った。目の前にいるこの男にはどんな兵器を手にしても決して勝てない存在なのだという事を。
そして死を覚悟した。だが……カンタム塾長の拳が俺に放たれることはなかったのだ。
カンタム「……フッ。ストフリよ、もっともっと強くなれい。私はいつでもお前の挑戦を受けてたってやろう」
ストフリ「う、お……がくっ(ま、負けた! 完敗だ……!)」
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デュエル「バ、バカな。鬼のよーに強えェストフリ先輩が、手も足も出せなかっただなんて!」
レイダー「さすが塾長。我々の常識が通用するお人ではない、という事ですか……?」
バスター「ああッ!
回想シーンやッてる間にカンタム塾長がトミノ島十六士の2人をあっという間に倒していやがるぜ?!」
白ザク 「うーん。試合するところが見れなかったから、塾長の実力はまだ分からずじまいだな」
運命 「むう……次の相手はあの師範格の男か。どうもただ者ではないようだが」
??? 「いやあ、お強いお強い。あなた相手では生半可な者では勝負にならないようです。
ならば次は私自らが戦いましょう。このトミノ島師範・パーフェクトジオングが!」
カンタム「フッ。少しは出来る奴が出てきたようだな・・・さっさとかかってくるがいい。」
ジオング「さすがにあなた相手では、小手先の技は通用しないとお見受けした!
ならばこの奥義を披露するまで……はあああッ!」
カンタム「む?」
ジオング「トミノ島秘奥義ッ! 呂決斗・犯地(ロケットパンチ)!」
カンタム「むうッ!」
デュエル「な、なんじゃあーー? ジオングとかいう奴の腕が取れて、塾長に襲いかかりやがッたーーーー!」
伝説 「むう!あれは伝説の秘拳『呂決斗・犯地』!」
運命 「知ってるのか?レジェンド!」
伝説 「以前読んだ、メイリン書房刊の書籍に書いてあった。肝心の内容の方は忘れたがな」
カンタム「むう。これはゼット老師の……」
ジオング「ほう、老師の名を知っているとは。まああなたほどのロボならば当然ですか。さよう……
この技はロボットアニメ史上最高の存在といわれた我が師、マ○○ガーZ老師が編み出した秘奥義!
この技の前にはいかにあなたといえど、勝ち目はありますまいッ! ハーーーーーッ!!」
バスター「や、奴の腕が次々と塾長のボディを切り刻んでやがるッ!」
デュエル「だ、ダメじゃ! このままじゃ塾長が殺されてしまうぞーー!?」
カンタム「…………ふッ。はーはッはッはッ! 無駄じゃ無駄じゃーッ!」
ジオング「なんですと?」
カンタム「貴様の呂決斗・犯地は気の練りが足りん。だから完全に腕を切り離せずに有線に頼り、
なおかつ指から発射されるビームで技の破壊力をカバーしなくてはならなくなるのだ」
ジオング「フッ。あなたごときが何を言うのかと思ったら……なッ? そ、その構えは!」
デュエル「お、おい! 塾長がアイツと同じ構えをしやがったぞーー?!」
白ザク 「まさか……塾長も秘拳呂決斗・犯地を使えるというのか!?」
ジオング「バ、バカな! この技を使えるのは、今は亡き老師と私だけのはず……ハッ!
そ、そういえば昔……」
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~回想その2~
ジオング「ハーーーーッ!」
Z 「ふむ、ついに呂決斗・犯地を会得したようだな。ジオングよ」
ジオング「こ、これは師匠! これも老師のご指導の賜物であります!」
Z 「ふお、ふお、ふお……だがなジオングよ、この広い世の中には上には上がいることを忘れてはならん。
何故ならおぬしが10年かけて会得したその呂決斗・犯地。それをただの数ヶ月で習得した者がいるのだ」
ジオング「な、なんですと! その者はいったい……!」
Z 「確かクレしん世界からやってきた武者修行の男だと言っていた。
常人なら数十年は掛かる一切合財の修行を、わずか数ヶ月で習得して去っていったのじゃ。
確かその男の名は…………」
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ジオング「ろ、老師から聞かされたその名は確か……カンタム……」
カンタム「見るがよいッ! これが真の呂決斗・犯地じゃーーー!
カンタムゥゥパーーーーーーンチッッ!!」
ジオング「うおおおおおおおおおおっ!?」
カンタムが放ったパンチが、まるで巨大な砲弾のようにジオングに襲いかかる!
だがその拳がジオングに命中することはなかった……わずかにジオングの上にそれて、闘技場の壁に大穴をあけた後、さらに海の上を飛んでいって、近くの小島一つ沈めただけ(?)に留まったのだ。
種死塾一同「……ッ!(一同まっ青)」
カンタム「ちい。久しぶりのカンタムパンチなのでつい外してしまったわ」
ジオング「ち、ちがう。あなたは故意に外されたのだ……わ、私の及ぶところではありません……!」
カンタム「フッ。Z老師が言っておった。『ロボの道を極める事はロボの心を知ることだ』、とな」
鈴木 「それでは先生。今週の原稿いただいていきます」
ミゲル 「ご苦労様です鈴木さん。ふう……
それにしてもマンガの内容に自分達が出てこないせいか、最近あの人たちの襲撃がないな。
これから先ずっとこうならいいんだけど……無理かな。やっぱり」
しん 「ふう~。今週も面白かったゾ♪」
シン 「う~ん。
読んでて毎週思うけど、あいからわずミゲルさんの作風はチャレンジ精神に満ち溢れているよなあ」