SEED-クレしん_16-235_04

Last-modified: 2009-05-06 (水) 14:03:21
 

「いまだ! GNファイナル・イノベイド・バズーカ……」
「まってたぜ! そいつは俺が貰ったァ!」

 

ブスッ!

 

「あふんッ!?」
「ああッ! バズーカになったバイオレットのケツに、アレハレ男爵の剣の切先が刺さった!?
「な、なんで僕ばかりこんな目に……うわあああああっ!?」
「いくぜいくぜいくぜぇぇぇっ! 俺の必殺技! イノベイジャーバージョンッッッ!

 

ドゴゴ~~~ン!

 

「うわあああ~~~~!」
「他愛もない! イノベイジャーよ、次のショーでトドメを刺してやろう! 次が貴様達の最後だぜッ」
「く、くそう…………ガクッ」

 

 《最近妙にテンションが高いアレハレ男爵(中身はレイ)の猛攻に、大ピンチのイノベイジャー!
  果たして奇跡の巻き返しはあるのか?
  いよいよ次回、イノベイジャーの新必殺技が悪のソレスタルブーイングに炸裂する! この大逆転を見逃すな!
  スーパーミネルバで僕たちと握手!》

 

 (注:前売り指定券の予約はお早めにお申し込みください)

 

 ・・・・・・・・・
 ・・・・・・
 ・・・

 

ブリング 「……とまあこういうピンチな状況で、秩父山中に特訓に来てみたが」
デヴァイン「うーむ、一向に新必殺技が思い浮かばん」
リヴァイヴ「なにがいけないんだろうなあ……こんなに一生懸命特訓しているのに」
リジェネ 「特訓って……カッコいい決めポーズとか決めセリフの練習ばかりじゃないか……」

 

ヒリング 「それにしても、汗まみれでもう嫌になっちゃうわ。今日はそろそろやめにしてお風呂行かない?」
リジェネ 「ああそれ賛成……温泉に浸かって尻の負傷を早く直したい……」
リヴァイヴ「君は実体ないんだろ? 傷もなにも」
リジェネ 「こういうのは気持ちの問題なんだよ! ぼ、僕に刻まれた心の傷は深いんだ……」

 

   ※   ※   ※

 

 そして、イノベイターは特訓の間逗留している旅館に戻ってきた……
 言うまでもなく、春日部からの御一行が泊まってるあの温泉旅館である。

 

デヴァイン「……なんか賑やかだな」
リジェネ 「団体客でも来たんでしょ……それより早く温泉に」

 

ティエリア「ん……? お前達は」

 

ヒリング 「あら、ティエリアじゃない。あなたの事はリジェネから聞いてるわよ」
ブリング 「……なぜここにいる?」
ティエリア「なぜって町内会の旅行で……はッ!? まずい!隠れろリジェネ」
リジェネ 「え……うわッ!? む、無理矢理携帯の画面にお、押し込むな………ぶッ!?」

 

 なぜか焦ったティエリアによって、リジェネは電脳空間に押し込まれてしまった……

 

リヴァイヴ「うわ、シュールな光景だなあ。でも、なぜリジェネを?」
ティエリア「今は聞かないでくれ……来た!」

 

しんのすけ「おっかえりィ~~♪」
ネーナ  「それをいうならたっだいま~~でしょ?」
留美   「花や緑を観賞するだけでも妙に心が癒されるものね……て、あら?」
ティエリア「や、やあ。おかえり」
留美   「ティエリア……はいいとして、そこにいるのはたしか『アロウズ』のイノベイター……
      あなた達もこっちに来てたの?」
ブリング 「王留美とネーナ・トリニティ!?」
デヴァイン「……まあ不思議ではないか。ここで会うのも」
リヴァイヴ「だね」
ネーナ  「へーこれはまた見事に呉越同舟ね~。ここまでくるともう驚く気にもなれないわ」

 

しん   「……」
ヒリング 「な、なに?」
しん   「………なんだ男か」
ヒリング 「わ、た、し、は女ですゥ!」
しん   「おお~~~! オラ、一目見て美人なおねいさんだと思っていたゾ!」
ヒリング 「なんなのこの子……」

 

 妙に和気藹々な空気の中、ティエリアの頭にリジェネから脳量子通信が。

 

リジェネ 『……で。なんで僕を急に隠したんだ?』
ティエリア『王留美がいるからだ。彼女はパーティー会場での僕の女装と君の存在を知っている。
      下手すると前やった女装がバレる』
リジェネ 『ええ? じ、じゃあ僕はどうすれば……温泉に入りたいんだけど……』
ティエリア『しばらくそこに隠れて、みんながいない隙にこそこそ入ってくれ。
      もしくはイノベバイオレットのマスク被っておくか?』
リジェネ 『……』

 

 ヒーローになっても、温泉に来ても、リジェネの受難は相変わらずのようであった……

 
 

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