Seed+Ace_酒場_第05話

Last-modified: 2013-12-26 (木) 00:40:33

注釈:凶鳥=おやじさん、その他=エースコンバット0登場のエースたち
◆.sUStvulOk氏の第一話への感想として投下されたものである。
なお、最初の空爆云々はスレ中の小ネタによる。


ここは居酒屋「円卓」。ピンクに攫われそうになった某氏を助けるためにリボン付きの空爆に遭い、
長らく営業できない有様だったが、この度晴れて営業再開と相成りました。じゃぁ、注文を聞こうか。

緑梟 「いやぁ、久方ぶりに来たわけだが、やはりここは落ち着く」
銀鷲 「まったく、『リボン付き』も荒っぽいことをする。まぁ、ここではよくあること」
雪猫 「アレ以来ピンク色の連中も見かけないし、いいんじゃないか」
黄鵜 「うむ。静かになって大変よろしい。ところでデトレフの姿が見えんが、彼はどうした?」
禿鷹 「ほら、いつだったかこうるせェ小僧どもがいたろ?あいつらがなんかシミュレーションやるってんで、解説のバイトに行ったぜ」
凶鳥 「この前トンネルをくぐらせてみたら、そのまま居付いた様でね。何でも、我々に追いつきたいとか」
一同 「ほうほう、それで?」
凶鳥 「リムファクシとやってみたそうだが、赤毛のお嬢さんと赤目の坊やが何とか撃破したようだね」
踊剣 「へぇ、男女のペアね。私達みたいじゃない。特徴が赤というのも。私達の後継にできるかしら?」
凶鳥 「そこまでかどうかはわからんがね。高機動戦で君たちに並ぶのは難しいと思うが・・今後次第だろう」
緑梟 「で、他にいたろう、女みたいな顔した金髪とヘタレっぽいのが」
凶鳥 「ヘタレ、もといヤマト君は対空機銃で被弾、特攻をかましたようだ。なお、ベイルアウトは確認されず、戦死」
雪猫 「なんだなんだ情けない。ベイルアウトして機体だけぶつけりゃいいじゃないか。まだまだだな」
黄鵜 「まぁ、その点において君と比べるのは酷な話だろう。ましてや『究極の11番』とはな」
銀鷲 「リムファクシの機銃は強力だ。ぶつけられるだけ機体が残っていたという点で幸運だったが、
     まぁ、被弾した時点でアウトと考える方がよかろう」
凶鳥 「で、金髪の彼はUAVを相手取るうちに散弾ミサイルに巻き込まれ被撃墜だそうだ」
緑梟 「一番考えうる要因で落ちたな。地味といえば地味だが、リムファクシからすればそれが手堅い戦法だ。
     あの金髪はあの中じゃ戦場を冷静に読めると思ったが・・・嬢ちゃんと小僧の援護に徹したということか?」
凶鳥 「中々仲間思いのようだからね。それも考えられる。あの二人への信頼とも取れるかもしれないね。
     相手の損傷と自機、僚機の兵装の残弾。そこまで考えての物だとしたら評価に値する」

禿鷹 「まぁ、何だかんだで素材は悪くねぇんだ。あっちじゃ上官やら何やらに恵まれなかったんだろうよ」
銀鷲 「どこに行っても戦争の仕方も兵士の心構えもそう変わるものではないはずだが。向こうはそこまで
     歪んでいたのかねぇ。聞けばアカデミーなる物もあるそうじゃないか。いったい何を教えていたのだか」
黄鵜 「彼らの強すぎる個性からするに、向こうは個人主義なのだろう。悪いとはいえんが、軍においては
     度を超すと害悪以外の何物でもないからな」
雪猫 「俺達の小隊編成もまぁ、統一されてるとは言えんが、そこは一つの隊としての戦術ゆえだからな。
     統一性がない、というわけじゃない。むしろ方向性が統一しているからこその柔軟な運用と言っていい」
銀鷲 「うむ。そこら辺のこともベルカのアカデミーでは徹底的に学ぶわけだが。となると、やはり向こうは
     軍事そのものが未熟というか歪んでいるわけだな。いや、力を持つ者の管理か」
凶鳥 「その辺は追々彼らも学んでいくことだろう。何、まだ若い。矯正も可能だろうね。真に力を持つ者とは
     一体どういう連中か。自分達の上にいる者を、目指すべき頂きを見ておくことは、彼らにとってプラスになるだろう」
緑梟 「ま、それを生かすも死なすもあいつら次第だ。結局はな。・・・チッ、デトレフの野郎がいねぇのに
     固っ苦しい話になっちまった」
凶鳥 「主演の場と言うのに、この手の話はついつい盛り上がってしまうな。軍人とは、全く因果な商売だよ」

その頃、『円卓』のカウンター席でひとりショットグラスを傾けていた黄金の先生・・・
黄金 「む?携帯電話が。・・・私だ。・・・いや、「わたしだ」さんではない。古いギャグを持ち出すな。それで?」
????  「――――――」
黄金 「ふむ、わかった。ではカルテを作成しておこう。・・・私の診察は荒療治だが、いいのかね?」
????  「――――――」
黄金 「よし。あぁそうだ、魔術師と一緒に『リボン付き』に小突き回された額の広い彼だがね、一応生きてるよ。
     大したものだ。『あぁ、死ぬかと思った』だそうだ。少年達に伝えておくように」
????  「・・・・・・・・・・」
黄金 「うむ、彼はオメガ大隊の連中と懇意になったようでな。あそこの隊員は病院と空を行ったり来たりしてるから、
     機会もあろう。・・・まったく、怪我人を治すのが医者の仕事とはいえ、元気になるのはいいが、すぐに戻ってくる。
     複雑な気分だ。全く厄介な連中だよ、彼らは。ともあれ仕事の件は引き受けた」
????  「――――――」
黄金 「うむ、ではな。・・・さて、彼らは果たして診察し甲斐があるのかどうか。ま、見せてもらうとしよう」

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