Seed-Crayon_2-548_1

Last-modified: 2013-12-25 (水) 04:53:57

野原家 in 種・49&50話

 

 ――ヤキン・ドゥーエ宙域・ドミニオン艦橋――

 

フレイ  「やめて!逃げて、アークエンジェル!」
アズラエル「こいつぅぅ!!」 (銃を取り出す)
みさえ  「あんた、何物騒な物出してんのよ!」
アズラエル「黙れ!撃てよ、アークエンジェルを!!こいつがどうなってもいいのか!?」

 

 アズラエル、ひまわりの額に銃をつきつける

 

ひまわり 「たーい」
ナタル  「アズラエル理事!あなたは自分が何をしているのか分かっているのか?」
アズラエル「ああ、わかってるさ……アークエンジェルを撃てと命令しているのさ!
      さあ、この赤ん坊の頭が吹き飛ぶのが嫌なら撃て!アークエンジェルを!!」
ナタル  「くそ……の、野原係長?みさえ主婦?危ない下がれ!」

 

みさえ  「あんた……うちのひまわりがケガでもしたらどうすんのよ……」

 

アズラエル「く、来るな!撃つぞ」(みさえに銃を向けるが、ひろしがみさえの前にたつ)
ひろし  「なら撃てよ、ひまわりとみさえが無事なら俺は好きなだけ撃てよ」
アズラエル「う、撃つぞ!本当に撃つぞ!」
ひろし  「舐めてんじゃねぇよ!!理事が何だあぁっっ!俺は係長だ!!
      俺の家族を傷付けるやつは誰であろうと許せないんだよ!!」
アズラエル「来るな!来るなぁ!」(みさえに向けて発砲)

 

 カン! カン!

 

みさえ  「専業主婦を舐めるなぁ!だてに安い給料で家計を支えてるわけじゃないわよっ!」
アズラエル「バカな!フライパンで銃弾を弾き返しただと?!」

 

みさえ  「銃弾で傷一つつかないなんてさすがフッ素加工、というわけで覚悟なさい!」
ナタル  「野原係長、みんな今だ!あいつを取り押さえろ!」
ドミニオンクルー「「「おおぉぉぉーっ!」」」
アズラエル「来るな!こっちには子供が……」
ひまわり 「たーい(カプッ)」  ←アズラエルの手に噛み付く
アズラエル「痛い!この僕に噛みつくなんてこのガキ……っ」
ひろし  「うおおおおおお!!柔道白帯の技を見ろっ!!前回り受け身!!」
アズラエル「くあっ、弁慶が……っ(思わずその場に座り込む)」

 

ひまわり 「たいたい(ぽかぽか)」
フレイ  「こいつ!よくも今までこき使ってくれたわね(ぽかぽか)」
アズラエル「痛いっ、痛い!」
ナタル  「アズラエル理事……勝負あったな。この人数と野原一家が相手では、あなたの敗けだ」
アズラエル「ちくしょう……(床に落とした銃に手を伸ばしながら)……僕の負けです」
ひろし  「わかればいいんだよ、わかれば」
ナタル  「鑑は戦線から離脱する!クルー、席につけ」
アズラエル「なんて言うと思ったかぁ!まずは僕の弁慶を蹴ってくれた係長だっ!
      係長の癖に生意気なんだよ!」
ひろし  「…くっ(この至近距離じゃ……)」
ナタル  「野原係長!」
みさえ  「あなた!」
ひろし  「うっ、うわぁああっ!」 ←後ろに尻餅をついた瞬間靴が脱げる!

 

アズラエル「ぐっ……うぐあぁぁ……」 ←あまりの臭さに悶えている
フレイ  「な、何が起ったの?」
ひまわり 「たーたー(くんくん)ゔっ…」
アズラエル「なんて臭い靴下だっ!どこまでもコケにしやがって!今度こそ死ねぇ!」
みさえ  「あなたっ!」 ←フライパンを投げる
アズラエル「馬鹿め、どこを狙ってる!そんなフライパンかすりもしないさっ!」
みさえ  「馬鹿なのはあんたよ。そのフライパンは……」

 

 ガッ!

 

アズラエル「何い!?後ろからフライパンが!!」
みさえ  「帰ってくるのよ……燕のように、ブーメランのように」
一同   「おお~(パチパチパチ)」

 
 

ナタル  「アズラエル理事、今度こそあなたも終りだ。(銃をつきつけ)
      あなたはここで死ぬべきだ。……ん?野原係長、そこをどけ!」
ひろし  「もういいだろ、そんなの後味悪いぜ」
ナタル  「駄目だ、こいつを生かしておくわけにはいかない」
アズラエル「ひっ……ひいぃぃぃっ!」
みさえ  「やめてナタルさん、そんなことしても何にもならないわ。それに……」
ひまわり 「うっ、うえっ」
みさえ  「ひまわりが見てるのよ……」 ←ひまわりを強く抱き締める
ナタル  「野原一家……。すまない、私が間違っていた。アズラエル、貴様は今すぐ回線を開け!
      ドミニオンはアークエンジェルに投降する!」
アズラエル「は、はひっ!」
みさえ  「疲れたぁー…」
ひまわり 「たいたい」
ナタル  「おい、アズラエル。回線はまだか?」

 

《ガガガピー、ドミニオンは15分後に自爆しまーす☆ついでに威力はすんごいでーす☆》

 

アズラエル「てへっ☆間違って自爆ボタン押しちゃいました」
みさえ  「てへっじゃ無いわよ、てへっじゃ!(アズをフライパンで殴り)」
アズラエル「うう、わざとじゃないんですよ。わざとじゃ」
みさえ  「わざとじゃ無いですんだら警察はいらないわよっ!警察は!!」

 

メゴッ!メゴッ!

 

ナタル  「仕方ない。脱出するぞ……ブリッジ要員は直ちに救命ポッドへ。
      ……何?定員39人までで、それ以上は乗れないだと?
      何でこんな性能の悪い救命ポッドなんだアズラエル!」
アズラエル「いや、お金が無くて」
みさえ  「あんた、うちだってお金は無いのに保険だけはしっかりかけてんのよ!
      いい加減にしなさいよ!」

 

グリグリグリ……

 

ナタル  「誰か一人が乗れない、ということか」
ひろし  「おい、お前ら早く救命ポッドに乗れよ!」
フレイ  「ひろしさん、何いってるの?早くポッドに」
ひろし  「男なら自分の言ったことに責任を持つ!
      そいつ助けるって言ったの俺だし、ここで自爆を食い止めなきゃな」
ナタル  「野原係長、私も残る。プログラムの指示は私がしよう」
ひまわり 「たーい」
みさえ  「ひまちゃん何してるの、あなたはポッドに」
ひまわり 「ぶー」
みさえ  「……パパと残るの?」
ひまわり 「きゃっきゃっ」

 

ひろし  「よーしひま、パパと一緒に頑張ろうな」
ひまわり 「たーい」
ナタル  「みさえ主婦、ひまわりちゃんと野原係長は私が守る。我々で自爆を食い止める」
ひろし  「だいじょうぶだよみさえ、それに覚悟はある」
みさえ  「あなた……」
ひろし  「生きて帰ってくる覚悟がな!」
ひまわり 「たーい」
ナタル  「アルスター二等兵、ポッドへ急げ!」
フレイ  「ナタルさんも、どうか無事で……あんたもちゃっちゃと歩きなさいよ!」
アズラエル「ふぁいっ……」

 
 

ナタル  「……ポッドは行ったか。さあ、我々は自爆コードをとくぞ!」
ひろし  「よしきた!」
ひまわり 「たーい」

 
 

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