Seed-Crayon_3-573_2

Last-modified: 2008-06-18 (水) 20:48:32

機動新世紀クレ種X・後編
 
――一ヵ月後 地球。かつて春日部と呼ばれたところ――
 
ひろし「ここで、お別れかぁ… なんだか寂しいな」
シン 「いつまでも、皆さんの邪魔をしているわけにはいきませんからね」
みさえ「そんな…」
しん 「だいじょぶか? まだ、怪我の更衣室があるんだろ?」
みさえ「おバカ!後遺症でしょ…まったく…この子だけ、この世界に置いてこうかしら?」
シン 「ハハハ。ええ。この体とは、一生つきあうつもりでいますから。それに、二人で旅をして、色々考えてみたいんです。
    一ヶ月前の、あの『D.O.M.E』での出来事、自分に都合のいいことを言う人に振り回されないように…じっくりとね」
ひろし 「そうか…」
シン&ルナ「では、どうぞお元気で!」
野原一家 「そっちもな!」
 
(時空の裂け目から帰っていく野原一家)
 
………
……

 
ラジオアナウンサー 『プラントとの停戦協定を終えて、両国代表による第3回目の会談が大詰めを迎えました。
    その一方、両軍の小規模な衝突も各地で続いており、なおも、両国間には緊張が続いています』
 
――和平協議会――
 
プラント代表・イザーク 「こんな形で、また貴様と会えるとはな」
オーブ代表・アレックス(アスラン)「ああ、全くだな」
整形前に戻したミーア 「ミーア・キャンベル。同じく、和平協議会のメンバーです…皆様おひさしぶりです」
アスラン「俺の頼もしいパートナーだ」
ディアッカ「ふぅん?なるほどね…よろしくな」
ミーア  「よろしくお願いします」
 
――どこかの野戦病院――
 
連合兵  「貴様らコーディネイターが!」
ザフト兵 「なんだと!?」
ミリアリア「やめなさいよ!」
負傷兵たち「戦場カメラマンがうるせいやい!」
ミリアリア「怪我人に、ザフトも連合もないでしょう?」
負傷兵たち「うっ…」
ミリアリア「それよりも、一杯どう?大概の問題は、コーヒー一杯飲んでいる間に、心の中で解決するものよ。
      あとはそれを、実行出来るかどうか…ね」
 
………
……

 
――さらに半年後――
 
ミリアリア「キレイね まるで星のじゅうたんね!アタシ、ここ、プラントに来れて良かった。ホントに」
ディアッカ「そ、そうか?おっ、俺よぉ、おめぇのこと幸せに……っ!」
ミリアリア「艦長!」
マリュー 「やっぱり、近くにいたくって!ごめんね、お邪魔だったかしら?」
ミリアリア「ううん、そんなことないです! 戦友じゃないですか!」
マリュー 「ありがとう、ミリアリア」
ミリアリア「うち、おいでよ…!」
ムゥ   「……ということだから、しばらく世話になるんで、ヨロシク」
ディアッカ「何で、おっさんも一緒なんだよ!?」
ムゥ   「おっさんじゃない! いいだろ、別に?」
ディアッカ「めげねぇなぁ、あんたって野郎はよ!」
ムゥ   「俺は不可能を可能にする男だからな!……って、あぁっ!!」
 
(二人をおいて先に行くマリューとミリアリアの車)
 
マリュー 「じゃぁ、先に行ってるから~!」
ディアッカ「あ~あ~! 待てよ! こらっ!」
ムゥ   「お、おいっ! ちょっと~!」
 
――オーブ――
 
赤い二連星A「『前の戦争で超能力を使う兵士がいた』という噂を、聞いたことがあるだろう。
       あれは根も葉もない流言、デマのたぐいかというと、そうではない。
       実はこの男こそ、その生き残り。人は我らを呼ぶ。『seedを持つ者』と!」
男  「今どき流行んねーぞ! そんな職探し」
観客達「アハハハ…!」
赤い二連星A「こっ、こりゃ職探しなどではない! コーディネイターの…んっ?
       兄ちゃん! 兄ちゃんは信じてるよな?」
シン 「えぇっ!? 俺ですか!?」
赤い二連星A「『seedを持つもの』って言葉、聞いたことあるだろ?」
シン 「い? え、ははは…」
ルナ 「フフ…。もちろんです! ね、シン?」
シン 「ああ、よく知ってるよ。『seedを持つ者』のことなら」
赤い二連星A「えっ?」
赤い二連星B「んっ?」
 
………
……

 
 ――コズミック・イラ68年は、終わりを迎えようとしている…
   『コーディネイター』『seedを持つもの』と呼ばれた者達の時代は幕を閉じ、
   古き価値観は、時の彼方へと消えていく…
   人はこれからも刻を紡ぎ、命を燃やして生きてゆく。
   次の時代がどうなるのか、それは、誰にもわからない…
   だが、たとえ世界がいかなる形になろうとも、ガンダムと呼ばれるMSは、いつもそこにある――
 
 ―終―
 
 
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