嵐を呼ぶ!春日部温泉旅行だゾ
1日目<その3>
―夕食が終わり、女性陣は温泉へ―
メイリン「お姉ちゃん知ってる?この辺、出るんだって…」
ルナ 「出るって何が?」
メイリン「んもう、出るって言ったら幽霊に決まってるでしょ。さっき聞いたんだけど…
(怪談モード突入)
……それで、その女の人はショックで黒髪が一晩で真っ白になっちゃったのよ。
で、身投げしたんだって…それから白いおかっぱ頭の幽霊が出るんだって」
ネネ 「へぇ~。ねえねえ、旅館の中を探検しない?」
まさお 「えぇぇ…おばけ怖いよ」
ネネ (まさおをギロッと一睨み)
しん 「オラ行きたいゾ~」
ニコル 「白いおかっぱ頭…どこかで見た事が…って、イザークみたいですね。
イザーク…ちゃんと留守番してるのかな」
―一方、夜のメインイべントに向けて、野郎共も動き出す―
アンディ「さて諸君!メシも食ったし、子供の時間はもう終わりだ!これから大人の時間が始まるぞ!」
キラ 「ようするに女湯の覗きをするって事ですね。バルトフェルドさん」
ニコル 「あの…どうして僕が付き合わなきゃいけないんですか?」
アンディ「ディアッカ君が何故か急にいなくなってしまったのでね。その代理さ」
ニコル 「僕は別に覗きなんてしたくないのに……」
草津 「若い時は何でも経験しておくのもいいと思うぞ?覗きは男のロマンだしな。はっはっはっ!」
~そのディアッカ(?)はというと~
ムウ 「お~いディアッカくぅ~ん」
アーサー「どこに居たんだよぅ~ん」
痔? (なんだこいつら?猫撫で声で)「何か用?」
ムウ 「も~とぼけんなよ!女湯のぞきに行くって約束したじゃんかよ」
アーサー「ミリアリアさんから一眼レフパクってくるって言ってましたよね!」
痔? (あいつめ…そうだ、ちょっとからかってやろう。ククク…)「悪いな、カメラは無いんだ」
ムウ(劇画調)「…なんやとぉ?!このガキゃああ!!」
アーサー(同じく)「おどれはわしらの事なめとんのかぁぁぁっ!?」
痔? 「まあ待て待て、そのかわりにもっといい物が有る。この毛布だ」
ムウ 「何ィ?毛布だとォ?いい加減に…」
痔? 「ふふ…このスイッチを押すと、後ろが透けてみえるだろう?」
アーサー「それがどうしたって…」
ムウ 「ミラージュコロイドだろ?そんな物…」
・・・・・・・・・
ムウ、アーサー「あはぁ~」(しんのすけ笑い)
ムウ 「アーサーくん、我々は最良の友を持ったようだな」
アーサー「ディアッカくん、ありがとう!」
痔? (馬鹿め、ダンプに巻き込まれたせいで回路がイカレたとも知らずに…ククク)
ムウ 「じゃ、三人で行こうか!」
アーサー「いざ、桃源郷へ!!」
痔? 「ちょ、ちょっと…」
……ディアッカ(?)は二人に肩を組まれ女湯に向かった……
【アンディ組】
アンディ「ふふ…このポイントを探し出すのは苦労したぞ?」
キラ 「うわ、眼下に露天女湯が一望できる…たしかに絶妙の覗きポイントですね」
草津 「ふむ双眼鏡で確認する限り、入っているのは…ミーア君、ミリアリア君、メイリン君に…
まつなが先生、上尾先生も居るな」
ニコル (ぶっ!ミーアさんがすぐ下の温泉に…?あの爆乳を想像するだけで…は、鼻血が…)
キラ 「でも湯気でイマイチ視界が悪いですねえ。どうするんです?バルドフェルドさん」
アンディ「僕がそこら辺を考えていないと思うかい?
超高画質のデジカメ、超望遠レンズ付きカメラ…他にも色々用意したぞ」
ニコル 「覗くだけでなく、映像記録を撮る気なんですか…」
アンディ「まあね。さて、さっそく撮らせてもらいますか」
ミリィ 「(キュピーン!)…!そこぉ!ハッ!ハッ!ハァァァーーーー!」
上尾 「ど、どうしたんですか?いきなりナイフを後ろ上に何十本と投げて…!」
ミリィ 「……気のせいかな…?変な視線を感じたんだけど…」
ニコル 「ひ、ひえええええ……」
アンディ「まいったね、どうも…カメラを構えた瞬間にナイフが飛んでくるとは思わなかったよ」
キラ 「コーディネィターである僕達だから何とか避けられたけど…
そういえば、何で草津さんが双眼鏡で覗いた時は気付かれなかったんでしょうね?」
草津 「はっはっはっ、私は温泉のエキスパートだからね。完全に気配を消す事くらいは朝飯前さ」
キラ (何気にすごいかも。この人…)
アンディ「この場所は警戒されただろうからもうダメだな。よし、別のポイントに移動するぞ」
ニコル 「こんな目にあってもまだやるんですか…?」
* * *
ミーア 「ふ~、それにしてもいいお湯ね~。生き返るわあ~」
まつざか(何を食べたらあんな、ばん!きゅ!ぼん!な体形になれるのかしら?…)
上尾 「あの…ミーアさんは歌手だって聞きましたけど、今は何をしているんですか?」
ミーア 「あいからわず歌手活動をしてますよ。でも…うまくいかないですね。
ラクス・クラインの名前が通用しない春日部では、私程度の歌唱力じゃ、とてもとても……」
メイリン「厳しい…ですか?やっぱり」
ミーア 「ええ。何度も落ち込んで…ヤケになって。
もう歌手なんてやめよう、って思ったあの日…しんちゃんに出会ったんです」
ミリイ 「しんのすけ君に?」
ミーア 「しんちゃん、落ち込む私にこう言ったんですよ?
『ミーアおねいさんには他の人のはない、すごいモノを持ってるんだゾ!夢を諦めるなんてもったいないゾ!』
……って」
メイリン「他の人には無いもの?」
ミーア 「たぶん、しんちゃんは私の歌に賭ける情熱の事を見抜いていたんじゃないかしら。
歌が好きな事に対しては、私は誰にも負けないわ。ラクスさんよりも…誰よりも…」
まつざか(いや違う。あのガキはミーアさんの胸を見ながら言ったのよ。
すごいモノ…ってそれしか考えられないじゃない!)
ミーア 「しんちゃんに励まされて、私…地道に活動を続けて、
今はハイネさんの番組でリクエスト曲を流してもらえるようになったんですよ」
ミリイ 「へえ~、しんちゃんもいい事言うのねえ」
ミーア 「ふふふっ。もう10年、私が若かったらしんちゃんの彼女にしてもらえたと思うんですけどね」
上尾 「あの、ミー
まつざか「いうな、ますみ。思い出は美しく残すものよ」
キラッ!
メイリン「あれ?」
ミーア 「どうしたんですか?」
メイリン「いえ…あのあたりが一瞬、光ったような気がして…気のせいかな?……」
* * *
アンディ「ひゅ~、危ういねえ。メイリン君に見つかる所だったよ」
ニコル 「もうやめましょうよ…こんな事したって、空しいだけですよ?」
キラ 「まあまあ、せっかく温泉に来て覗かない手はないよ?ニコル君……あ」
・・・・・・・・・
メイリン「あっ……き、き、きゃあぁぁぁぁぁ!覗きですーーー!!」
ミリィ 「なんですってえーー!この!この!(ナイフを乱れ撃ちしている)」
キラ 「しまった!メイリンさん、ずっとこっちを見てたんだ…目が合ってしまった!」
メイリン「コンディションレッド発令!コンディションレッド発令!
覗き魔出現!至急援軍を要請する!繰り返す……」
ナタル 「覗き魔だと!その破廉恥なヤツは何処にいる!」
カガリ 「アー区エンジェル公園前派出所、只今参上!あそこです!部長!」
ナタル 「あそこだな!よし、続け!カガリ巡査!!」
キラ 「あわわ、カガリとナタルさんがこっちに来ますよ!早く逃げましょうバルトフェルドさん!」
アンディ「いや~それが…退路に用意していたルートから追手がやって来るのでね。
逃げるに逃げられないんだな、これが」
ニコル 「そ、そんな~~!」
アンディ「まあ落ち着きたまえ。
実は覗きに行くとき、しんのすけ君から貸してもらった物があってね……これなんだが。」
ニコル 「マ、マラカス…ですか?」
アンディ「振ると『救いのヒーロー』が現われる不思議なマラカスなんだそうだ。
ちょうどピンチだし、試してみようじゃないか」
キラ 「何か嬉しそうですね。バルとフェルドさん…」
アンディ「気のせいさ。それではいくぞ……ハイ!」
バルドフェルドがマラカスを振ると煙がぼんっとでて…何故かソフトSMをやっているブタが現われた。
ぶりぶり「な、なんだお前ら!人がSMプレイに興じている最中に!」 ←誰とだ?
キラ 「何かどっかで見たような気がする?…このブタ…」
ぶりぶり「ブタと言うな!私こそ、せかいさいきょう!救いのヒーローぶりぶりざえもんだ!」
アンディ「ほほう、始めから縛られているとは都合がいい……とりゃ!(げし!)」
ぶりぶり「蹴るなーーー!うおおお…転がっていくぅぅぅ…」
アンディ「さ、逃げるか。みんな」
キラ 「いいのかなあ…救いのヒーローをこんな目にあわせて…」
ぶりぶり「むうう…やっと止まった…
まったく!このぶりぶりざえもんをこんな目にあわせるとはいい度胸だ!さっそく仕返しをして」
ナタル 「ほほ~う貴様か。女湯を覗こうとした不埒なブタは?」
カガリ 「たとえブタでも、覗きは万死に値するぞ!」
ぶりぶり「え?い、いや私は…」
ナタル 「言い訳は署で聞こうか?安心しろ。カツ丼くらいは出してやる」
ぶりぶり「わ、わ、私は無実だあ~~~~~!」
・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・
―その後、ぶりぶりざえもんは時間切れで元の世界に帰り、
バルトフェルド達も逃げる途中でアイシャに見つかり、映像没収の上、全員朝まで吊るされた―
合掌。(ちーん)
草津 「はっはっはっ。めでたしめでたし」 ←いつの間にかこっそり1人だけ逃げた
【ムウ組】
ムウ(小声)「みなさ~ん今晩わ~今我々は桃源郷に侵入しようとしておりま~す」
アーサー(同)「皆さんの想像は平井画ですか?それとも原 勝徳画ですか?」
痔? 「……」
ムウ 「ではスイッチを入れて……よし!では…ムウ・ラ・フラガ、行くぜ!」
アーサー「両舷前進半速~」
痔? (どうする?どうすればいい?風呂場で壊れたら確実にばれるぞ…)
ムウ 「ウヒョー!早速発見ー!!」
アーサー「あれは我がミネルバの悩殺要員、ルナマリア・ホークではないですか!」
痔? (ドキドキドキ) ←興奮してる
* * *
ルナ 「午前0時5分前か…(時計を見ている)
詳しく聞いた話だと0時ちょうどに女湯に現れるらしいけど…本当かしら?
でも幽霊の代わりに覗きが現れたりして…もし現れたら、ボコボコにしてやるわよ…ウフフ」
ジジ……ブッツン! ピー!!
痔? (しまった!ついに完全に壊れた!)
ミラコロが停止して、ルナマリアの視界に毛布を被ったムウたちが現れる。
ルナ 「ん…?毛布?……キャーッ!ついに現れたわね!!喰らえ!
ルナマリア流・風呂桶ドラグーン!!おりゃあぁぁぁぁぁっ!!!」
三人目掛けて、勢いよく桶が飛んで行く。
カコ!カコ!ガコーン!!
ムウ 「ぎゃうっ!」
アーサー「フォンドアドゥ!」
桶は確実に標的をとらえていった。
ルナ 「残りはあの炒飯野郎ね!喰らえ!!」
シュッ! ガゴン!
桶が当たった弾みで転倒するディアッカ(?)
痔? 「痛でっ!!」(しまった!かつらが…)
しかしこの時ディ…もといイザークは、顔の古傷から流血している事に気が付いていなかった。
そしてそれは、噂の幽霊の容姿とそっくりだった…
ルナ 「え…白…?」(う…嘘でしょ?)
イザーク「うう…キィ~シャア~マァ~!」
ぎゃああああああああああああああ!!!!!
―その後旅館内は、蜂の巣を突いたような大騒ぎになったという―
合掌。(ちーん)
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