おれがアイツであいつがオレで、だゾ
【中編】
スティング「う、うぐぅ…」
アウル 「見た目は…まあまともでは、あるが……」
ムウ 「ステラが作った料理、か。以前ひどい目にあった事があるからなあ…どうしたものか」
ステラ 「…ま、とりあえず、食べて、みて」
アウル 「しょうがねえ。覚悟を決めるしかないか……ええい!(ぱくっ)……む?!」
スティング「こ、これは……食える!食えるぞこれ!」
ムウ 「ステラでかした!よくぞここまで……俺は、俺は保護者としてこれ以上の嬉びは…!うう……」
ステラ 「う、う~ん…そこまで感激されて、も…(ちょっと困る)」
言うまでもなく、ステラの中身はメイリンの不思議ジュースで入れ替わったボーちゃんである。
そしてその頃、ふたば幼稚園の5人は……
キラ(外見はマサオ君)「ど、どうするの?入れ替わったままでこれから僕達…」
アスラン(外見は風間君)「う~ん。やはりもう一度アレを飲んで、もとの体に入れ替わるしかないだろう」
シン(外見はしんのすけ)「じゃあ、さっそく幼稚園から抜け出す?
おら、ミネルバに残ったしんちゃん達が心配で心配でしょうがないゾ」
ラクス(外見はネネちゃん)「まあまあ。いずれは元に戻ることができると思いますわ。
そんな事より私たちも久しぶりに子供に戻ったのですから、
ここはやはり……」
ステラ(外見はボーちゃん)「やはり…なに?」
ラクス 「リアルおままごとでも致しましょう♪」
アスラン「(ズコーッ)あ、あのねえラクス!今はそんなことしている時じゃあ……」
ラクス 「おだまり!こういう時だからこそだからですわ。平常心を失ったら、その時点で負けなのですから」
キラ 「でも、いきなりおままごとって言っても…僕達やり方が分からないし……」
ラクス 「その辺はだいじょうぶ♪帰りのバスの中で、おままごとの台本はちゃーんと書いておいたわ♪」
ステラ 「用意、いいんだね」
ラクス 「題して、
『嵐を呼ぶ真昼の愛憎劇!
恋人を事故で亡くした主人公(ラクス)は会社の同僚(アスラン)と結婚して幸せに暮らしていた。
しかし!そこに亡き恋人そっくりの隣人(キラ)が現われ、主人公の心は揺れ動くのです!
三角関係に悩み揺れ動く中…行き着けのラーメン屋の主人(シン)が謎の他殺死体となって発見される!
事件に隠された、恐るべき真相とは!
春日部の母(ステラ)が予見した人類最後の日とは?
すべての真実は新幹線のぞみの運行ダイヤルに隠されている!
ガンダムファイト、レディー・ゴー!』」
キラ 「……なに?その色々ごちゃまぜの、火○スっぽい煽り文句」
ラクス 「うるさいわね!さっさとやるわよ!みんな台本とおりに配置につきなさーい!」
アスラン「やれやれ…やるしかない、か。ラクス、完全にネネちゃんと化しちゃってるな」
シン 「ふう…やれやれだゾ」
その頃…スーパーミネルバでは。
しんのすけ(外見はシン)「そこのきれいなおねいさ~ん!今日はいろいろ新鮮なお野菜とかがいっぱいあるゾ~。
どう?1つ買っていかな~い?」
女性客 「まあ。赤眼のお兄さんったらお上手ね♪じゃあそこの長ネギと大根もらおうかしら」
しん 「ほっほ~い。毎度あり~♪」
風間君(外見はアスラン)「……しんのすけのヤツ、けっこう商売が上手いな」
客 「ねえお兄さん。エアコン買い換えようと思っているんだけど、この新製品は今までのやつとどこが違うの?」
風間君 「え!エアコン、ですか?え~と、それは…ですねえ……」
客 「やあねえ。家電売り場の人のくせによく分からないの?」
風間君 「え~と、え~と………すいません。よく分かりませんです」
しん 「もう。駄目だなあ~~アスランってば。ふう~」
風間君 「う、ぐっ!お、お前に言われると何故か無性に腹が立つな……!」
* * *
またずれ荘にて。
スティング「ステラ、おかわり!」
アウル 「俺にもくれや」
ボーちゃん「うん。ちょっと待、うわ!……」
ゴン!(滑って頭をぶつけた)
ムウ 「お、おいステラ!大丈夫かおい!」
アウル 「気ィ失ってるぜ?おいステラ!ステラ!」
ステラ 「う、う~ん……………あ。スティング……アウルにネオ。ただいま」
ムウ 「ただいま?何言ってんだお前?」
スティング「まあ大丈夫なみたいだし、いいか。それよりメシのおかわりくれよステラ」
ステラ 「え?…うん。ちょっと待ってて」
同時刻、ふたば幼稚園にて。
ボーちゃん「ん………あ。ここは……幼稚園?」
シン 「お、目を覚ましたみたいだゾ」
アスラン 「心配したんだよ?頭ぶつけて、いきなり気を失ったりするから…」
ボーちゃん「僕、ボーちゃん。元に、戻ったみた、い」
ラクス 「ええ~~!本当なの?そんな、元に戻ったって……!」
キラ 「そうか……入れ替わった2人が気絶するなどをすれば、魂が強制的に元の体に帰るみたいだね。
良かったねラクス!これで」
ラクス 「たいへん!リアルおままごとの配役を変更しなければいけませんわ!」
キラ 「そっちかよ!」