Seed-NANOHA_D´s入れ替わり_第1話

Last-modified: 2007-11-17 (土) 03:22:40

先に言っておくこと。

時間帯 レイが来る前なので、レイたちは勿論。調整中のリィンもいない。

あくまでパロディなので深く気にしないこと。



「え?ヴィータまだ起きてないん?」

はやては朝食の準備をしていて、シグナムはええ、と言い返す。

まだ寝ている理由はおそらく昨日夜遅くまでゲームをしていたからだろうか。

シンもシンでまだ寝ている。

まあ、シンの場合は夜遅くまでシグナムの稽古に付き合い、はやての宿題を教え、答えあわせで時間がかかったからだ、とシグナムは言っていた。

闇の書の呪いで学校をずっと休んでいたはやてにとって、自宅で勉強を教えてくれるシンは頼もしい存在だった。

ただ、社会と国語を除いてだが……

しょうがないなぁ、とすこしため息を吐くはやて。

「シャマル、ちょっとヴィータ起こすからお鍋みとってな」

シャマルはわかりました、といい、はやては台所を後にする。

階段を上ろうとしたときだった

「あ、シン、おはよう」

ヴィータより先にシンが目をさめて、階段を下りようとしていた。

「おはよう、宿題だいたいあってたぞ」

それを聞いて、よかった、と一息するはやて。

「ヴィータだったら、起こしてこようか?」

シンの言葉を聞いて、はやては少し考えたが……

「ええわ、ちょっとおしおきせなあかんし」

その理由葉を知っているシンはぷっと笑う。

そんなやり取りを死ながら二人はすれ違って、少し通り過ぎた時だった。

「あ……」

はやては階段から足を滑らせてしまう。

朝食を調理しているときに足がぬれていたからだろうか……

すぐ後ろにはシンもいる。やがて………

ゴツ!  ガタガタガタガタン!

と激しい音がする。

いったいどうしたんだ?と偶然廊下を歩いていたザフィーラは階段を見る。

「!主!!アスカ!!!」

主という言葉に反応したシグナムはすぐに階段に駆けつけ、ついさっき目を覚ましたヴィータもやってくる。

そこには、はやてとシンは気を失っていた。



「ん……」

やがてシンが目をさめて、シグナムはほっとする。

シンの部屋にはシグナムとザフィーラ、はやての部屋にはヴィータとシャマルがいる。

「気がついたか、アスカ」

だが、次の言葉に二人は耳を疑う。



「ん?シグナム、どないしたん?」

………は?………

「あ、アスカいまなんて……」

シンは関西弁など話さないし、こういう時ジョークなんていわない性格だ。

「アスカって……うちははやてやけど……」

大丈夫か?という目でシグナムはシンを見る。

「どこか危ないところでも打ったのか?」

ザフィーラがそう思ったときだった。

「シグナム!はやてが!!はやてが!!」

ヴィータが泣きながらシグナムに泣きつく。

「落ち着けヴィータ。どうしたんだ」

そんなシグナムの声なんか聞こえないようにヴィータが続ける。

「はやてがおかしいんだよいろいろ!!」

ふと、ヴィータはシンを見る。

すると……

「ヴィータ、うちがどうかしたん?」

それを聞いて、まさか……とシグナムは思う。

その時……

「なんだよこれーーーーーー!!」

やけに男の子っぽい言葉で叫ぶはやての声が聞こえた。

試しにシグナムは……

「主、そこにある鏡を見てください……」

シンの筈なのに、主という言葉に反応してシンは鏡を見る。

……うん。確かにシンがいる。

手を振る。

勿論鏡にあるので当然鏡のシンもてをふる。

なのに………

「えーーーーーー!!」

シンは絶叫を上げた。

やっぱり、とシグナムは頭を抱える。

シンとはやて、二人の心が入れ替わったのであった。



奇妙な感覚だな、と二人は思う。

お互い視線の先には自分がいる。

鏡なんかじゃなくて本当にいるのだ。不思議に思うのも当然である。

「つまり、主が階段で足を滑らせて、主とアスカの頭がぶつかって、それで心がいれかわったと……」

シグナムが導き出した答えに二人は頷く。

そこで、シグナムはあることに気付く。

はやて(身体はシン)とシン(身体ははやて)がなにやらもじもじしている。

特にはやては顔も少し赤い



「どうしたのだ二人とも?」

シグナムに聞かれて、はやては顔をいっそう赤らめる。

シンの身体なので正直なところ気持ち悪い。

「えっと……こ……こ」

こ?といったところで、シンが変わりに言う

「股関節の感じが……ちょっとな……」

本来お互いについていないものが自分の身体にある。

変な感じがするのは当然である。

だが、触るもの何かいやなのでこうやってもじもじしている。

「はぁ、まだ変わるのがザフィーラだったら救いようがあったけど……女の身体はちょっと……」

それを聞いて、はやてははっとする。

「シン……、目が覚めたとき、うちの…む…胸とか見た?」

はやてはそういってさらに顔を赤らめる(まあ10歳の子供だからしょうがないことだろう)

なにか、かなり嫌な自分を見ているようだった。

「み、見るわけないだろう…」

別に小学生の身体なんて全然興味はないが、言われると何か恥ずかしいものがある。

ふと、シャマルはシンに質問する。

「えっと、シン君。胸とか違和感ないの?」

さっき股関節は違和感あるといったのに、とシャマルは思った。

それを聞いて、シンはいや…と答える。

「別に…小さいからなにも」

小学生だから胸がないのは当然である。

だが、それを聞いてはやてはショックを受けた。

「嫌あぁぁぁーーーー!」

と、叫びながらシンを思いっきり殴る。

本来だったら10歳の女の子のパンチなんてそこまで威力はないが、今のはやては男性のコーディネーター、それも軍人の身体。

大してシンは今普通のナチュラルの女の子。

シンは、ナチュラルがコーディネーターを憎む理由がなんとなくわかったような気がしながら吹っ飛ぶ。

「うちって……そんなに魅力ない?」

はやては女座りで手を胸元に手を当ててシグナムを見る。

変わりにすぐに気がついたシンが先に謝る。

「いつつ……悪かった。俺が悪かったから俺の身体でそんなポーズをしないでくれ。気持ち悪い」

ヴィータなんか軽く引いている。

シンは、殴られた頬をさすりながら言う。

殴られた頬は赤くはれていた。

「それと、出来れば今殴ったのはお前の体ってことも理解して欲しい」

いわれて初めてはやては気付く。

真っ赤に頬がはれた自分を顔を見る。



シンの顔を治療をし、まずはどうやったら元に戻るのか考えるが、自分達ではどうにもならなさそうだった。

だがその前に……

「服、着替えないといけませんね」

どこかへいくにしろ呼ぶにしろ、お互いがまだ寝巻きのままである。

だが、着替えるわけにも行かなかった。

特にシンは今はやての体。

別に、自分ははやてに裸を見られても何も感じないが、はやてはそういうわけにもいかない。

そう考えた結果、はやては下着さえ着替えなければ物は見えないので、そのまま着替えることは出来る。

流石にはやても男性の下着は恥ずかしくないらしい。

一方シンは……

「まさか、自分に服を着せることになるなんてな……」

そういってはやては服を取りだす。

見られるのは恥ずかしいため、シンにはアイマスクをしてもらっている。

目をつむってもらっているより確実で安心だからだ。

「俺も、この年になって服を着せてもらうなんてなぁ……」

情けない、と思いため息をつく。

顔も恥ずかしさで赤い。

「ほな、手を上げてもらおうか」

だが、そんな事を気にしないといった感じで着替えを済ませたはやて。

「なあはやて……」

着替えが終わり、シンははやてにたずねる。

「ズボンとかなかったのか?スースーするんだけど…」

そういってスカートを持ち、ひらひらと揺らす。

「まあ、コスプレと思ったら……」

それを聞いてため息をつく。

半分遊んでるだろう。そう思いながら。

着替えが終った後、どうやって元に戻るか考える一同。

だが、一向に案が浮かばない。

こういうときは……

「しゃあない。皆にも考えてもらおう」

そういってシャマルになのはたちに連絡してもらうのであった。