Seed-NANOHA_tiger氏_第04話_シンSide

Last-modified: 2007-11-18 (日) 16:15:49

H.17時空管理局少年達は新たな力を手に入れる。
魔法の力、自らの命運を握る鍵の力だった。
そして始まる新たな生活少年たちは、どう生き抜いていくのか・・・

Side by Shinn Asuka

「公園…?お、メモ?」

シンが転移したのは海沿いの公園だった
シンもメモを見つけると読み始める。

「シン君へ、そこで待機しててください、時期なのはさんが迎えにきます。リンディ・ハラオウン」

「なのは…この間の茶髪の女の子か?」

そこへ一人の少女がかけてくる。

「シンくーん!!シン君だよねーっ?!」

「え?あ、あぁ。」

(違ってたらどうしてたんだ…)

そんな考えを巡らせつつシンはなのはに問う。

「俺は?この後どこへ行くんだ?」

「どこって家だよ。でも、その前にちょっと来てほしいんだ♪」

するとなのははシンの手を引いて駆け出す。

「っておい!どこつれてく気だよっ!」

転移早々つれてこられたのは、翠屋という喫茶店だった。

「喫茶店…、またなんでこんなところへ…?」

「お父さん、お母さんシン君連れてきたよー。」

するとカウンターと厨房からそれぞれやってくる。

「んーどれどれ…シン君だったね。ちょっとこれ着てみてくれるかな?」

男性にエプロンを渡され言われるがままに着てみる。
それがどんな意味かシンには理解できなかった。

「こう…ですよね?」

「よく似合ってるじゃない。敬語もちゃんとできる子みたいだし…大丈夫そうじゃない?」

「大丈夫ってなにがで…」

シンが問おうとするも男性に遮られる。

「決まりだな。」

「決まり?大丈夫?何なんですか一体!」

するとなのはが答える。

「シン君聞いてなかったの?リンディさんがお店手伝ってもらいなさいっていってたから…」

「はぁ?!そんな勝手な…。」

「まぁまぁ、心配しなくてもシン君ならできるさ、おっと、なのはの父の高町士郎だ、今日からよろしくな!」

「同じく高町桃子です。本当の家族と思って気楽に…ねっ!」

ポン!と肩を叩かれバランスを崩しつつもシンは自分が改めて別世界に来た事を自覚する。

「ま…まぁよろしくお願いします…。けど!なんで俺が働かなくちゃいけないんですか…って聞いてますか?」

隣で四郎と桃子が店のスタッフを集めてなにやら話をしている。
スタッフの中にはシンのほうをチラチラ見るものもあった。

(前途多難だなこりゃ…)

「それじゃ早速手伝ってもらうとするか…そうだな…よし!ウェイターをやってもらおう。」

「そんないきなりやれって言われても…。」

「あんなに小さくて可愛い女の子がやってるのにシン君はやらないのか…?酷い男だなぁ君は。」

奥でなのはがせっせとトレイを運んでいる。
それを見るとシンは引くに引けなくなる。

「わかりました…やればいいんでしょう…ったく。」

「わかればよろしい。さぁ、午後4時きったな忙しくなるぞーっ!!」

「そんなぁ。」

それでもシンはがんがん働き初日にもかかわらず失敗なくやりとげた。
その後4人は家路についた。

家に着くと更に二人の家族が待っていた。
一人は青年ともう一人はシンとさほど変わらなそうな年齢の少女だった。

「君がシン君だな。高町恭也だ、よろしく。」

「いいなぁなのはは、お客さんがいっぱいいて…美由希です。」

「よろしくお願いします…。」

「どうしたのシン君?暗い顔して…。」

急に悲しげな顔になったシンを心配してなのはが問う

「え?いや、別に何も。」

(家族か…俺にはもう…)

幸せな家庭を見ていると少しシンは辛かった。

翌日…高町家の庭、および道場…

(どう?シン君?行けそう?)

(あぁ、いつでも)

皆と同じ転移魔法の練習だが他の二人とは違うところがあった。

「これで…どうだっ!!」

血のような赤い魔方陣が展開すると道場からシンの姿が消えた。
しかし地上にシンの姿は無い。

「やったぁ!成功だよシン君!」

「へへっ、俺にすればこれぐらい…っとと!」

上空から声がする、シンは転移魔法と飛行魔法を同時に修行していたのだ。
戦技指導員のなのはらしい発案だった。
しかし、まだ集中力を切らすと落ちかけるようだった。

「気を付けなよぉ、怪我して困るのはシン君だよ。」

「わ、わるかったな!」

「なのは~そろそろ時間だぞ~!」

「は~い!シン君、そろそろ時間だから今日はこの辺で、じゃぁお仕事頑張って!」

「あぁ、いってらっしゃい。」

奥から父の声がしたかと思うとなのははかけていく。

(またあそこで無賃バイトかよ…)

シンの新生活はまだまだ始まったばかりだった…。

H.17海鳴、
力の使い方をそれぞれの少年は学び始めた。
何の為に与えられた力なのか、それをどう使うか、それぞれの思いは一つだった。