人文科学/まるなげ思想マップ

私：
実存主義→構造主義→ポスト構造主義／ポストモダニズム→そのあと
この流れを極限まで簡潔に解説。

ChatGPT：
了解しました。以下、思想史の大系的流れを最短・最密に整理します。

① 実存主義（19世紀末～1950年代）

主体の内面・自由・不安・選択を中心とする。
→ 世界より「人間の存在」が先にあり、意味は自ら創る。
（キルケゴール、ニーチェ、ハイデガー、サルトル）

② 構造主義（1950～60年代）

個人よりも「構造（言語・文化・思考の体系）」が意味を規定すると転倒。
→ 主体の自由を解体し、「構造が語る」。
（ソシュール、レヴィ＝ストロース、ラカン）

③ ポスト構造主義／ポストモダン（1970～90年代）

構造自体も固定ではなく、差延・権力・言説によって揺らぐと批判。
→ 世界も主体も「生成するテクスト」として読む。
（デリダ、フーコー、ドゥルーズ、リオタール）

④ その後（1990年代～現在）

構造も脱構築も越え、関係性・ネットワーク・生成的過程に焦点が移行。
→ 「人間中心」も「構造中心」も離れ、ポストヒューマン／新しい実在論（New Materialism, Object-Oriented Ontology）へ。
→ 意味や主体ではなく、「存在そのものの関係性（エージェンシー）」が問題化される。

一文で総括すれば：

「実存主義」は〈私〉を中心に据え、

「構造主義」は〈言語〉を中心に据え、

「ポスト構造主義」は〈差異〉を中心に据え、

そして現代[の]思想は〈関係〉そのものを中心に据える。

古典プラグマティズム（1870s–1930s）

Charles S. Peirce（「信念の定着」等）, William James（Pragmatism（1907））, John Dewey — 真理を観念ではなく実践・効果で評価する米国発の実用主義伝統。

現象学（1890s–）

Edmund Husserl（Ideas（1913）） — 意識の志向性を出発点に第一人称的記述で現象を記述する方法論。

実存主義（1930s–50s）

Jean-Paul Sartre（Being and Nothingness（1943）） — 主体の自由と責任を中心に存在の条件を問う哲学的潮流。

論理実証主義（1920s–1930s）

Vienna Circle（Carnap 等） — 検証可能性基準による形而上学の排除を試みた分析的潮流。

分析哲学（20世紀–現在）

Wittgenstein, Russell, Churchland 等 — 言語・論理への注意から心・知識問題を精密に扱う伝統（近年は実験哲学等と接続）。

構造主義（1950s–）

Ferdinand de Saussure, Claude Lévi-Strauss — 記号・神経構造に基づき文化や神話の深層構造を解釈。

解釈学（1950s–）

Hans-Georg Gadamer, Paul Ricoeur — 理解は歴史的前提と解釈循環を含むプロセスであるとする伝統。

フランクフルト学派／批判理論（1920s–）

Horkheimer, Adorno, Habermas — 資本主義社会における理性の矛盾と解放の条件を批判的に探る。

精神分析（20世紀–）

Sigmund Freud → Jacques Lacan（構造主義的再読） — 無意識・言語・主体分裂を理論化。

ポスト構造主義（1960s–80s）

Michel Foucault, Gilles Deleuze & Félix Guattari — 権力・知・主体を固定的構造ではなく分散的プロセスとして分析。

脱構築（1960s–）

Jacques Derrida（Of Grammatology（1967）） — 二項対立の解体とテクスト中心の読み替えを通じた意味の揺らぎの提示。

ポストモダニズム（1970s–）

Jean-François Lyotard, Jean Baudrillard — 大叙事（meta-narratives）の崩壊と文化的断片化の診断。

構造的マルクス主義（1960s）

Louis Althusser — イデオロギー装置と構造因果に基づく主体理解の再構築。

クリティカル・リーガル・スタディーズ → クリティカル・レース理論（1970s–1980s）

CLS（法批判） → Derrick Bell（先駆）、Kimberlé Crenshaw（「インターセクショナリティ」1989） — 法制度を人種・権力の構造として批判的に読み解く系譜。

フェミニズムの多様化（1960s–）

Simone de Beauvoir, Carol Gilligan, Judith Butler, Patricia Hill Collins 等 — 性・ケア・ジェンダーの構築性、ブラックフェミニズム、クィア理論の分岐。

ポストコロニアル（1978–）

Edward Said（Orientalism（1978））, Gayatri Spivak, Homi Bhabha — 帝国的知の表象とサブアルタニティの語られなさを中心に近代を批判。

デコロニアル（1990s–）

Aníbal Quijano, Walter Mignolo 等 — 近代性／植民性（coloniality）を中心概念に、知の非西洋的再配置を提唱する系譜。

アクターネットワーク理論（1980s–）

Bruno Latour, Michel Callon — 人間／非人間を同列に扱う行為者中心のネットワーク分析。

生政治・ネクロポリティクス（1990s–2000s）

Foucault（生権力概念の深化）, Giorgio Agamben（Homo Sacer（1995））, Achille Mbembe（Necropolitics（2003）） — 主権と生命／死の政治学。

アフェクト理論（1990s–2000s）

Brian Massumi 等 — 感情・身体的反応が政治・文化に与える非認知的作用を解明。

新・マテリアリズム／フェミニスト・マテリアリズム（2000s–）

Jane Bennett（Vibrant Matter（2010））, Karen Barad（Meeting the Universe Halfway（2007）） — 物質の能動性とエージェンシーを理論化。

オブジェクト指向存在論（OOO）・スペキュラティヴ・リアリズム（2000s–）

Graham Harman, Quentin Meillassoux, Ray Brassier — 人間中心主義を越える存在論的再配置。

ポスト／トランスヒューマニズム（1980s–現在）

Donna Haraway, Nick Bostrom 等 — 人間の境界とテクノロジーの倫理的含意を問う。

ニュー・プラグマティズム（後期プラグマティズム）（1970s–）

Richard Rorty（Philosophy and the Mirror of Nature（1979）） — 古典プラグマティズムの実用性を継承しつつ、哲学を語りと公共実践へと転換。

神経哲学／神経倫理（1990s–）

Patricia Churchland 等 — 脳科学の知見が自己・自由意志・倫理に及ぼす示唆を探る。

監視資本主義・データ倫理（2000s–2020s）

Shoshana Zuboff（The Age of Surveillance Capitalism（2019））等 — データ収奪と資本の再編、説明可能性・公平性の実務的課題。

データ植民地主義・プラットフォーム研究（2010s–）

デジタル資本と国家／帝国性の交差を批判的に検討し、データ主権・アルゴリズム権力を分析。

環境思想／Anthropocene・Capitalocene（2000s–）

Dipesh Chakrabarty 等 — 地球規模の歴史観と資本主義責任を巡る再思考。

Black Studies / Afropessimism（2010s–）

Frank B. Wilderson III, Jared Sexton 等 — 反黒人暴力の構造的永続性を中心に黒人存在の政治学を再定式化。

Disability / Trans / Critical Gender & Body Studies（2000s–）

身体・障害・性の規範性を問い、社会的構築と権利政策を接続する学際的潮流。

Experimental Philosophy（X-phi）（2000s–）

実験手法で哲学的直観を検証し、理論と実証の接続を模索する新しい方法論。

用語の一行整理（学習者向け）

• ポスト構造主義：構造や主体を固定せず、「関係・差異・権力」の生成過程を重視する方法論群。
• 脱構築：テクストの二項対立を解体し意味の安定を揺らがす読み。ポスト構造主義と親和的だが独自の方法論を持つ。
• ポストモダニズム：大叙事*1の信頼失墜と文化的断片化を診断する文化・哲学的立場（政治的含意は多様）。
• ポスト現代思想（便宜）：上記諸潮流＋21世紀的課題（データ、環境、AI、人種理論等）を含む広義の総称。

I. 基礎的確立期（20世紀前半）

II. 構造・テクスト批判期（20世紀中盤～後半）

III. 批判理論の多様化と拡張（1970s–）

IV. ポスト現代思想（21世紀の最新動向）