シイタケ

Last-modified: 2021-11-23 (火) 20:47:05


シイタケとは、ハラタケ目ホウライタケ科*1のきのこで、日本で最もポピュラーなきのこの一つである。

概要

 その名のとおり、主にシイやコナラなどの広葉樹の枯れ木に生える。自然界では、希にスギなどの針葉樹にも発生する。短い円柱形の柄の先に、傘を開く。枯れ木の側面に出ることも多く、その場合には柄は大きく曲がる。傘の表面は茶褐色で綿毛状の鱗片があり、裏面は白色で、細かい襞がある。子実体の発生時期は初夏と秋で、適温は10 - 25℃と幅があり菌株によって異なる。学名の「Lentinula edodes」の種小名(edodesのところ)が「江戸です」の意味だと思われがちだが、実際はギリシャ語の「食用の」という意味から来ているという。
 ご存知の通り食用だが、生のまま食べるとしいたけ皮膚炎?と呼ばれるアレルギー反応が発生することがある。*2また野生のものを採る時は有毒のツキヨタケと間違えないように注意しよう。

食材としてのシイタケ

旨み成分として、5'-グアニル酸やグルタミン酸を豊富に含むので、食材としてだけでなく、出汁をとるのにも使われる。グアニル酸は生のシイタケでは総重量に占める割合が少ないが、乾燥して温度が上昇する過程で、リボヌクレアーゼやホスホモノエステラーゼなどの酵素の働きにより増加する。また乾燥することで細胞が破壊され、旨味成分の抽出効率が上昇する。風味・食感に癖があり、ピーマンやニンジン、グリーンピースと並び好みの別れる食物の一つでもある。子供の嫌いな野菜の中でも上位に入る。また栄養価としては炭水化物、食物繊維、ミネラルが主で、低カロリー食品である。しかし、含有されるミネラル分やビタミン類の量は生育環境(栽培条件)により大きく異なり栄養価として公表されている数値は目安に過ぎない。そのため収穫後の子実体への効果を期待し様々な成分の添加が研究されている。
生椎茸
生椎茸(なましいたけ)は遠火で炙り焼きにしたり、鍋料理、スープ、茶碗蒸し、うどん、巻き寿司などに入れたり、炒め物、天ぷらなどにして食べる。鮮度が落ちやすい食材で、切り口や傘の裏が茶色く変色したものや、開封すると刺激臭のあるものに至っては食さないことが望ましい。日本料理ではしいたけの傘の部分に十字の形や星型の形に包丁で飾り切りがされることがある。
干し椎茸
干し椎茸(ほししいたけ・乾椎茸とも)は、しいたけを乾燥させた食品である。椎茸は乾燥によって旨み・香り成分が化学的に増すという特徴がある。出汁をとったり、水で戻してから煮物や佃煮にしたりする。もどし汁も出汁として利用される。また、陽に当てて干すことによって、ビタミンD2の含有量も増える。
成長程度の違いから、肉厚でかさが開ききっていない(傘の開きがおおよそ七分まで)冬菇(どんこ)と、薄手でかさが開いている香信(こうしん、本来は香蕈と書く)、さらに両者の中間的存在の香菇(こうこ)の区別がある。いずれも中国での呼び方を取り入れたもので、どんこは中国語の発音「dōnggū」を模している。かさの表面に亀裂の様な模様がひろがっているものは花冬菇(はなどんこ、中国語では花菇)と呼ばれる。この他、スライスしてから乾燥させた製品もある。大分県の特産品としておなじみである。

栽培の歴史

古来日本では古くから産したものの、栽培は不可能で自生したものを採集するしかなかった。その一方で精進料理において出汁を取るためには無くてはならないものであった。道元が南宋に渡った際に交流した現地の僧(食事担当の典座)は、達磨忌の御馳走として出すうどんの出汁を干し椎茸で取るため、日本商船の入港を聞いて遠方の阿育王寺から買いに来たほどであった。典座教訓にこのような逸話があるほど、高価な食材であった。
江戸時代から、原木に傷を付けるなどの半栽培が行われ始めた。シイタケの胞子が原木に付着してシイタケ菌の生育が見られるかどうかは全く不明であり、シイタケ栽培は成功した場合の収益は相当なものであったが、失敗した場合は全財産を失うほどの損害となる一種の博打だった。
人工栽培の方法は20世紀に確立されたが、最近では原木栽培または菌床栽培されたものが市場流通品の殆どを占める。2006年10月1日からは、商品に必ず原木栽培品か菌床栽培品かを表示する事が義務付けられている。
現在では人工栽培の方法が諸外国にも普及しているものの、日本産干し椎茸は本場ものとして台湾、香港などで人気があり、各地の業者が輸出をしている。
一般的にシイタケの原木栽培(ほだ木を利用する栽培)では長さ1m程度に切断した広葉樹を原木として利用する。作業性を考慮し直径10-20cmの樹を利用する事が多い。原木は秋から初冬に伐採、過度な乾燥を避け保管され、翌早春に種菌が接種される。種菌が接種された原木を、約1年を森林の下に寝かせ菌糸体の蔓延を待つ。種菌の接種から16-18ヶ月経過後に「ほだ場」と呼ばれる栽培場所に移し、柵に立てかけるように原木を並べて子実体の発生を待つ。子実体が発生するのは、通常種菌を植え付けてから18 - 24ヶ月後で、3 - 4年間収穫(採集)が可能である。品種改良が進んでおり、シイタケが発生するのに最適な時期はそれぞれの品種によっても異なっている。その地域の気候に最も適した品種を選択し栽培することが大切である。
現在ではホームセンターや大手園芸会社の通販などで種菌を植え付けた原木が販売されるようになり、シイタケに限らずブナシメジナメコ?、珍しいものではクリタケなど自宅で簡単にキノコ栽培ができるようになった。

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*1 キシメジ科やヒラタケ科、ツキヨタケ科とする説もある。本記事では「小学館の図鑑NEO きのこ」を参考にした。
*2 そもそもきのこを生で食べること自体危険行為であり、唯一例外としてマッシュルーム?くらいである。