ナス

Last-modified: 2021-10-29 (金) 20:19:51


ナスとは、夏から秋に畑に栽培するナス科の一年草である。
原産地はインドと言われているが、いまだに原種が発見されてないという。
ナスビともよばれる。

歴史

ナスは古くとも奈良時代に日本に伝わったとされ、平安時代初頭の『延喜式』にはナスについての記述がみられる。
この頃日本にあった野菜としてはナスの他にキュウリや大根、チシャ(レタス)、里芋、冬瓜、マクワウリなどがあったようだ。
やがて日本全体に渡り、地方独特の品種が作出されてきた。
しかしこれらの品種の中には、千両2号という一代交配品種の台頭により姿を消しつつあるものもある。
近年では生食用の品種も誕生しており、それまでのナスの漬けたり煮たり焼いたりする食べ方の概念を覆した。

品種

ここでは、代表的な品種を紹介する。

・長卵ナス
名前の通り、少し長い卵形を呈するナス。現在の主力品種。
漬ける、煮る、焼くなど様々な調理法でおいしい。

長ナス
果実が紐のように長いナス。九州地方に多い。
特に焼きナスに適している。また煮ても旨い。

丸ナス
果実がほぼ完全に球形に近いものや洋梨型、巾着型のナス。
地方独特の品種が多く、新潟の長岡巾着、京都の賀茂ナス、大阪の泉州水ナスなどが有名。

青ナス
果実に紫色の色素を含まないナス。形としては巾着型や長い卵形が特徴。埼玉の青大丸ナスや鹿児島の薩摩白ナスがこれに当たる。煮食専用。

・白ナス
こちらも果皮に紫色の色素を含まないナス。青ナスとは違い、こちらは純白である。青ナスと同じ調理法が向くが、火が通りすぎると皮が灰色に変色してしまい、見た目が良くない。

米ナス
果皮がほぼ黒に近い卵形の大型のナス。アメリカのblack beautyという品種をもとに品種改良されている。
やはり煮る料理に向いている。

観賞用ナス

最近はハロウィンやクリスマスのアレンジメントとして観賞用ナスが用いられている。

 ・フォックスフェイス
    黄色い狐の顔のような形の果実が特徴。『とげなしつのなす』という名称でも流通する。
果実に強い毒を含むため、誤って食すことがないよう気を付けたい。中国では果実の色が金に通じるため縁起物として喜ばれる。また、英名はNipple fruitでありこれは果実が女性の乳房に似ているためである

  ・アカナス(ヒラナス)
   かぼちゃにもトマトにも似た果実が特徴。かぼちゃのように溝が入り、熟すと赤色に色づく。『パンプキン』という名称でも流通する。また、時々食用ナスの苗の台木にも使われ、「ナスにトマトが実った」とよく騒がれる原因はこれ。
一見食用に思えるが、弱い毒を持つため食用不可。

  ・卵ナス
   純白の卵形をした小さいナス。熟すと黄色に色づくため金銀ナスビ*1と呼ばれることもある。一応果実が実って二、三日中に収穫し食べることはできるが、成長が早いためあっという間に種が出来て食感も悪くなる。観賞用にとどめておいた方がいいだろう。

ナスに関する言い回し

『秋ナスは嫁に食わすな』…これは2通りの意味がある。一つめは「秋ナスは美味しいから、そんな美味しいものを嫁ごときに食べさせてなるか」という意地の悪い意味と「秋ナスは体を冷やすから、お腹の赤ちゃんに良くない。嫁さんを労ってあげよう」という意味がある。

『親の意見とナスビの花は千に一つの無駄もない』……ナスの花に無駄がない(咲いた花は必ず実がなる)ように親のいうことにも無駄はないのだから、ちゃんと聞きなさいという意味。実際はナスはそこそこ無駄花が多かったりする。

一富士二鷹三茄子……初夢に見ると縁起がいいものを並べた表現。

瓜の蔓に茄子は生らぬ……平凡な親からは優秀な子供が生まれないという意味。

茄子を踏んでも蛙と思う……やたらと物事を怖れる様子。

コメント

  • ありがとナス! -- KBTIT 2020-08-25 (火) 20:21:46
  • ありがとナス! -- ペンペン 2021-07-26 (月) 11:29:58

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*1 同名の雑草があるがこちらは葉と茎に鋭いとげがあり、未熟果が緑色で熟すと赤色になり、しかも有毒