ブルネイ

Last-modified: 2021-12-06 (月) 22:05:04

ブルネイ・ダルサラーム国(マレー語: Negara Brunei Darussalam、برني دارالسلام)は、東南アジアのボルネオ島(カリマンタン島)北部に位置する立憲君主制国家。

ブルネイ・ダルサラーム国
国旗
基本情報
公用語マレー語
首都バンダルスリブガワン
最大の都市バンダルスリブガワン
面積5,770㎢(164位)
人口400,000人(175位)
通貨ブルネイ・ドル(BND)

概要

スルタン*1を君主として戴く、イスラム教国の立憲君主制国家である。
正式国名の「ブルネイ・ダルサラーム」(Brunei Darussalam)には「永遠に平和な国」という意味がある。

北は南シナ海に面し、他の部分はマレーシア領に囲まれており、国土は狭い。
だが石油や天然ガスなどの資源を多く埋蔵しており、経済的には非常に豊かである。特に一人当たりGNIは、アジア内ではあのシンガポールに次ぐ高水準を誇る。

旧イギリス植民地で、1984年にイギリスより独立した。

ASEANの一員で、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の原加盟国でもある。

歴史

略史

・14世紀末
アラク・ベタタール王がイスラム教に改宗して初代スルタン・モハマッドとなる。
・16世紀
マゼラン艦隊,ブルネイ湾に入港。第5代スルタン・ボルキアの統治下,サバ州,サラワク州及びフィリピン南部を統治,ブルネイ王国の最盛期。
・1888年
英国と保護協定を結び,外交を英国が担当。
・1906年
内政を含め英国の保護領となる。
・1959年
内政の自治を回復。
・1962年
アザハリの反乱(ブルネイ人民党のメンバーによる,スルタン制及びブルネイのマレーシア連邦参加に対する反乱)。
非常事態宣言を発布(現在に至る)。
・1984年
英国から完全独立(1月1日)。

地理

国土は、マレーシア領となっているリンバン川流域によって二分される。
気候は全土が熱帯雨林気候下にある。

地域区分

ブルネイ・ムアラ,トゥトン,ブライト,トゥンブロンの4つの地区(District)に分かれており,首都のバンダル・スリ・ブガワンはブルネイ・ムアラ地区にある。

政治

スルターンの称号を有する国王が国家元首(立憲君主制)だが、国王の権限が強化されており、絶対君主制に近い面がある。国王とは別に首相がいる(閣僚は国王によって指名される)。
軍事面では、ブルネイの国防費はおよそ290百万ドル(対GDP比4.5%、数値は2004年度のもの)で、国の規模に比べるとかなり多い。なお、ブルネイ軍は志願兵制を採用しており、マレー人のみが軍人に就く事ができる。

経済

経済面では先述したように石油、天然ガスの輸出により、非常に潤っている。石油天然ガス部門がGDPのほぼ半分、輸出のほぼ全てを占めており、それらに依存した経済構造となっている。
2010年のブルネイのGDPは119億ドルであり、日本の鳥取県の50%程度の経済規模であるが、一人当たりの名目GDPは約44,586ドルと日本を上回る。
所得税がないため、購買力では名目の数字よりさらに水準が高いと言える。

ブルネイは,豊富な石油,天然ガス生産により安定した経済,高い所得水準を維持している。
しかし,2008年及び2009年には世界金融危機で資源価格が大幅に下落したこともあり,経済成長率はマイナスとなった。

原油価格の回復から2010年は2.6%,2011年は3.4%のプラス成長。しかし,2012年及び2013年は石油及びガスの生産が予想より伸びなかったことが影響し,2012年は0.9%,2013年は-2.1%,2014年は-2.3%,2015年は-0.6%と落ち込んだ。
また,2015年には世界的な原油価格の大幅下落があった後,2016年もその状況が継続し,これによる影響がブルネイ政府予算の縮小等各方面に出ている。
石油・ガス価格の緩やかな回復などにより,2017年第2四半期から経済成長率はプラスに回復しているものの,財政状況は依然厳しい。

エネルギー資源への過度の依存から脱却すべく,2006年には石油・天然ガスを原料にメタノールを製造する工場を設立するなど,石油「川下」産業の開発を含めた経済の多様化を目指している。

主要産業

(1)石油
(ア)埋蔵量:約11億バレル(2017年)
(イ)生産量:約11.3万バレル/日(2017年)
(ウ)輸出量:576.2万トン(2016年)
(2)天然ガス
(ア)埋蔵量:約3,000億立方メートル(2017年)
(イ)生産量:約120億立方メートル(2017年)
(ウ)輸出量:677.3万トン(2016年)
(出典:BP統計。ただし,石油の輸出量のみIEA統計。)

名目GDP

121億米ドル(2017年)
(出典:世銀)

1人当り名目GNI

29,600米ドル(2017年)
(注)GDPの5割以上を占める石油,天然ガス部門の動向に大きく左右される。
(出典:世銀)

総貿易額(2017年)

(1)輸出 約77.1億ブルネイ・ドル(2017年)
(2)輸入 約42.5億ブルネイ・ドル(2017年)
(出典:ブルネイ首相府)

貿易品目(2017年)

(1)輸出(2017年)
石油・液化天然ガス等(約89.5%),化学製品(3.6%),雑品(3.0%),機械・輸送用機器等(約2.5%),その他(約8%)
(2)輸入(2017年)
機械・輸送用機器(約32.5%),工業製品(約23%),食料品(約12.6%),鉱物燃料(8.2%),雑品(7.9%),化学製品(約7.6%)その他(約24.3%)
(出典:ブルネイ首相府)

貿易相手国(2017年)

(1)輸出(2017年)
日本(29.2%),韓国(14.1%),マレーシア(11.2%),タイ(10.9%),シンガポール(7.6%)
(2)輸入(2017年)
中国(20.7%),シンガポール(18.4%),マレーシア(18.2%),米国(9.4%),日本(3.9%)
(出典:ブルネイ首相府)

通貨

ブルネイ・ドル

為替レート

1ブルネイ・ドル=約81円(2018年12月下旬時点)
(注:ブルネイ・ドルはシンガポール・ドルと等価交換されている)

文化

国民

民族

マレー系66%,中華系10%,その他24%(2017年,出典:ブルネイ首相府)

言語

憲法で公用語はマレー語と定められている。
英語は広く通用し,華人の間では中国語もある程度用いられている。

宗教

イスラム教(国教)(78.8%),仏教(8.7%),キリスト教(7.8%),その他(4.7%)

食文化

近隣のマレーシア、シンガポール、インドネシアの食文化に近い。魚や米、イモをよく使うが肉の使用は少ないという。
また当然だがイスラム教国なので料理もコーランの教えに則っている。
特に禁酒が厳格であり、外国人向けであっても国内でのアルコール販売は禁止されている。

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*1 日本語では首長とも訳す。イスラム圏における君主のポピュラーな称号である