マクワウリ

Last-modified: 2021-10-31 (日) 17:07:45

概要

マクワウリとは、夏に畑に栽培するウリ科の蔓性の一年草。

英語Oriental melon
漢字甜瓜、真桑瓜
学名Cucumis melo var.makuwa MAKINO
科名ウリ科

メロンや漬け物にするシロウリとは植物学的には同じ品種である。
メロンの原種が中近東にあり、東へ渡ってマクワウリやシロウリに、西へ渡ってメロンになったとされる。
日本には縄文時代後期から栽培されていたと思われ、炭化した果実と種子が出土している。
野生種と思われるものに雑草メロンがありこちらは西日本に分布し多くは畑地に生え、果実の大きさは鶏卵から鶉の卵ほどの大きさで果実の色は黄色や緑色など差異がある。果肉は食用部位がほとんどなく、種の周りはヌルヌルとしており非常に苦い。熟すと苦味は消えるが甘みはない。古代の遺跡から雑草メロンの種子が多く出土したので、種子を穀物のように食用にしていた可能性が示唆されている。
奈良時代に歌人の山上憶良は『瓜食めば 子供思ほゆ 栗食めば まして偲はゆ』(訳:ウリを食べれば故郷に残した子供たちのことを思い出す。栗を食べた時には尚更だ。)という歌を残している。
地方ごとにさまざまな品種があり、果皮の色も黄色や緑色、純白や黄色地に緑色の縞模様あるいは白い筋が入るもの多数。果肉は普通白色だが黄緑色もある。
味はさっぱりとした甘味があるがメロンほどの強い甘みではないためあまり現代人受けしない。しかし年配の方々は喜ばれる味である。昭和三十年代にプリンスメロンが誕生して以来、マクワウリの人気はがた落ちになった。
このため栽培は大幅に減少し、今では農産物直売所ぐらいでしか見かけなくなってしまったが、現在でもお盆のお供えにする習慣は残っており、お盆の時期になるとスーパーマーケットにも売っていることもある。値段も値段ばかり高くまるで美味しくない下手なメロンよりは遥かにリーズナブルである。
最近は様々な園芸会社が種や苗を販売しており、メロンより育てやすいことから家庭菜園で少し人気が出ている。また果実もメロンほど大きくはならないため冷蔵庫に楽に保存できることも人気の増加に一役買っている。
メロンと交配させて甘味を強くしたものもある。また、昔ながらのマクワウリを味わいたい人には奈良県の伝統野菜のひとつ『黄金マクワウリ』がおすすめである。

漢方ではマクワウリの未熟果や蔕を薬用に用い、虫下しや催吐剤に用いられたがまれに作用が激しく嘔吐を引き起こすことがあるので現在ではあまり用いられていない。

品種


金マクワ
現在日本で最も栽培の多い品種。果実は俵型で果皮は滑か。果肉は純白。白い縦溝が入る品種は銀泉という品種で韓国にもチャメというマクワウリが栽培されこのウリに似ている。

銀マクワ
果皮が灰緑色の品種。多くは果皮表面に浅い縦溝が入る。果肉は黄緑色で熟すとやや軟質。福島県の真渡瓜や新潟県の甘露はこの代表。

ナシウリ
梨のようなシャキシャキとした食感であるためこの名がある。果実は小さめで表面はクリーム色か白みの強い黄緑色。甘みは強めで栽培は容易。

菊メロン
果実は丸形で縦に溝が走り上から見ると菊の花のようであるためこの名前がある。果皮も果肉も白色で、さっぱりとしたマクワウリである。戦前に開発された品種で当時はマクワウリを箔付けのためにメロンと称していた。

網干メロン
兵庫県で昭和初期から栽培されていた品種。マクワウリと西洋のメロンを交配し固定化したもの。果実は砲弾型で果皮も果肉も黄色みの強い黄緑色。リンゴくらいの大きさで丸かじりできる。

コヒメウリ
新潟県で古くから栽培される品種。果実は鶏卵より少し小さく、古くは子供の玩具やお盆のお供えに用いられた。若い実を漬物で賞味し、完熟果は少し甘くなるので生食される。

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