メーデー!:航空機事故の真実と真相

Last-modified: 2021-01-11 (月) 18:13:44

メーデー!:航空機事故の真実と真相(英:Mayday:Air Disaster)とは、ナショナルジオグラフィックチャンネルで放送されているドキュメンタリー番組である。

概要

航空機事故の検証を題材としたドキュメンタリー番組で、これまで17シーズン(+番外編3話)が放送されている。基本的に1話につき1件の事故を取り扱い、再現ドラマ・CGと関係者へのインタビューで構成される。大体は事故発生→検証→原因解明という流れだが、稀に検証パートが無かったり短かったりする回もある。
なお題の『メーデー』とは遭難信号を意味する無線用語*1で、作中でもメーデーを宣言するシーンがある場合がある。

メーデー民

淡々とした、シリアスな雰囲気の当番組だが、某動画サイトで静かに人気となっている。この視聴者らのことは「メーデー民」と呼ばれ、独特の文化を形成している。

メーデー民用語集(一部ネタバレ注意)

  • FND!
    OP後に必ず流される、『これは実話であり、公式記録、専門家の分析、関係者の証言を元に構成しています。』というナレーション*2に対して、フィクションじゃないのかよ!騙された!というメーデー民の心の叫びの略語。「どうせフィクションだろ」→「FND!」→「OID(お前らいつも騙されてんな)」→「ここまでがテンプレ」までがテンプレ。たまにHND(羽田空港のIATAコード)が混じっている。
    ただ、あまりにも救いようのない事故や、日航123便事故などのいわゆる鬱回では「フィクションであってほしかった…」というコメントも。
  • 解説兄貴/緑兄貴
    毎度お馴染み、緑の下コメで用語や機体、過去の事故などについて詳しく解説してくれる人。
  • パンパンコール
    管制との交信で、メーデーを宣言する程ではないが非常に危険な状態である準緊急事態を宣言する際に使われる。元はフランス語のpanne(故障)に由来する。間違っても下ネタではないので意味を決して間違えないように。解説兄貴との約束だ。
  • NTSB
    アメリカの運輸関連の事故調査を担当する組織・国家運輸安全委員会National Transportation Safety Board)の略称。ボーイング社のお膝元ということもあって、事故が発生するとよく首を突っ込んでくる調査協力を行う。建物が立派なビルで約1000BEA。
  • AAIB
    イギリス運輸省の下部組織である航空事故調査を担当する航空事故調査局 (Air Accidents Investigation Branch)。建物がお洒落で約50BEAなのだが、NTSBに比べるとあまり出番がないのでどうにも影が薄い。
  • BEA
    フランス航空事故調査局Bureau d'Enquêtes et d'Analyses pour la Sécurité de l'Aviation Civile)の略称。国内にエアバス社やエールフランスがあることもあってよく登場するが、立派な高層ビルにあるNTSBやオシャレな建物のAAIBと比べて、BEAは地方の役場や学校のような薄汚れた簡素な建物にヤケクソ手書きの看板という出で立ちのため、建物がショボいBEAとよくネタにされる。
    メーデー民には国際BEA原器と呼ばれ、様々な国の調査機関の建物の立派さを測る単位とされている。
    ちなみに、とあるメーデー民がBEAの建物の模型を段ボールで製作したところ、ネット上でBEA公式に見つかり絶賛され、寄贈するという出来事があり、話題となった。
  • 三大ダメクルー(ネタバレ注意)
    メーデー民必修科目とも言える3人。3人とも事故原因があまりにも酷いため、メーデー民からネタ化バッシングされている。

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    • ボナン
      エールフランスのパイロットで、エールフランス447便墜落事故の際の副操縦士。この事故では、BEAが原因究明のためブラックボックスを大西洋4000mの海底で2年近くも探し続けたのだが、肝心の事故原因はボナンがパニックに陥り手順と逆の行動をした(失速し、通常であれば機首を下げて速度を回復するところ、ボナンは上げ続けていた。)という完全な人的ミスだった。あまりにも初歩的なミスであり、しかも乗員乗客全員死亡という結果を招いたこともあって、非難されることとなった。最期の「こんなの嘘でしょ…何故なんですか…」という他人事のような言葉もメーデー民の間では有名。ちなみに地元のフランスでもかなり叩かれているらしい。
      メーデー民の間では、墜落事故(特に腹打ち事故)をボナン*3、オートパイロット(自動操縦)の機首上げ操作をオートボナンと呼ぶ。
    • 残念機長
      世界最悪の航空機事故(死者583名)として知られるテネリフェ空港ジャンボ機衝突事故(テネリフェの悲劇)の際のKLMオランダ4805便の機長。あだ名は名前の『ザンテン』とかけている。
      この事故は複数の要因が複雑に絡み合った事故ではあったが、ザンテン機長が正式な管制の許可を待たずに離陸を強行したことは特に問題視された。
    • ルッツ
      クロスエア3597便墜落事故の際の機長。「低く飛び過ぎて空港手前の丘に激突」というベテランらしからぬ事故原因であったため、経歴を調べたところ、航空学校の試験に3回落ちる計器飛行の免許の試験に複数回落ちる機種変更コースで2回養成解除されるという有様で、しかも既に小規模ながら事故やミスを複数回犯していたことが判明。正しく把握せず放置していた会社も問題視されたが、ここでなんとナレーターがルッツを激烈に批判。「ルッツ(呼び捨て)」「無能とも言える」「平均以下」と罵倒し、メーデー民の間ではルッツ=無能ですっかり定着してしまった。
  • ブラックボックス
    コックピット内の会話を記録するコクピットボイスレコーダー(CVR)と計器などの動きを記録するフライトデータレコーダー(FDR)の総称。原因解明の手掛かりとなることが多く、ほぼ毎回登場する。
    海水に浸かっていた場合、防錆のため真水に浸けることから、ブラックボックス=真水に浸けるというネタが定着。ブラックボックスが見つかると、状況に関わらず、メーデー民から「真水に浸けろ」とコメントされるのがお約束である。
  • フラグ
    そもそもこの番組で取り上げられた時点でかなりのフラグである。
    • ベテランと新人のコンビ
      メーデー民の間では一番定着している死亡フラグだが、実際は事故当該の便に限らずほとんどの便がこのようなコンビで操縦される。ただし、新人がベテランに逆らえず起こった事故はメーデー民用語では儒教と呼ばれ、重大な問題とされる。
    • 元軍人
      これもよく言われる死亡フラグだが、元軍人の民間パイロットは海外では特に珍しいことではない。
    • 疲労
      金属疲労とかけて勤続疲労とも言われる。会社がブラック企業であるケースが多く、とくに「急成長」「事業拡大」「格安」などの言葉が付くと危ないとされる。
    • 生存者
      逆フラグ不時着成功、全員救出成功といったよい結果である場合がある。しかし、全員無事でない場合は、生存者の悲痛なコメントから鬱回となることも。
    • DC-10
      またお前か。詳しくは当該項目で。
  • 高速スタッフロール
    番組最後のスタッフロールの流れる速度が速すぎて読めない現象。シーズンや回によって速さは異なるが、映像を一時停止しても読めない場合もある。メーデー民からは「読めない」と突っ込まれる。
  • アランVR
    元BEA調査官・アラン・ブイヤール氏のこと。当番組のインタビューパートによく登場するが、迫力あるギョロ目のインパクトが強い上、瞬きをほとんどしないためよくネタにされる。しかしVRではなく実在の人物である。
  • グレッグ・フェイス
    元NTSB調査官。派手なネクタイをよくネタにされる。
  • デニヤマ
    日系カナダ人の俳優、デニス・アキヤマ氏の愛称。
    当番組にも再現ドラマパートでよく登場し、特に日航123便事故回での高濱機長役の熱演が有名。2018年死去。享年66。
  • レバノン料理
    エチオピア航空409便墜落事故の回で登場。番組中では事故原因をパイロットの体調不良としていて、その一因として機長らの乗務直前の食事が調査されるのだが、再現ドラマで機長らがレバノン料理を食べるシーンがあり、あたかもレバノン料理が事故の原因のようであったことからネタ化。状況に関係なくメーデー民から事故原因として真っ先に挙げられる*4ようになってしまった。
    ちなみに、機長らがレバノン国内で食事をしたのは事実だが、体調不良が食事によるものなのか、更に言えば機長らがレバノン料理を食べたのかすら不明。完全にレバノン料理への風評被害である。
  • 回転
    ローテートやVrと言った用語と同義として使用される。航空用語での「ローテート(Vr)」は「ローテーション速度」(離陸に向けて機首を引き起こす速度)を意味するが、スカンジナビア航空751便墜落事故回の吹き替えの際に「回転」と誤訳したためネタにされている。「もう許してやれよ」と突っ込まれることも。
  • 35L
    TAM航空3054便オーバーラン事故の舞台となったブラジルのコンゴーニャス空港の滑走路。 1,940mととても短く、さらに周りをビルに囲まれているため、世界最悪の滑走路の一つとして有名。この番組で取り上げられた際、機長の「35L…」という声にやたらエコーがかかっていた(通称・謎演出)ことからネタ化。
  • 児童操縦
    アエロフロート航空593便墜落事故は、原因の一つが機長の子供に操縦桿を握らせた*5というあり得ないようなものであった。さらに、機長の子供がとった操作がたまたま自動操縦を解除してしまい、これが機長らに知らされていなかった「隠しコマンド」であったことも発覚。両方とも通常では考えられないような原因であり、メーデー民に衝撃を与えた。
  • なんてことだ、もう助からないゾ♡
    エア・カナダ143便滑空事故回にて、当該機と交信を行っていたヒューイット管制官がインタビューで語った際の言葉。これは吹き替えの際に生まれたセリフであり、もともとは「俺、死人と話してる(I'm talking to a dead man)」とこれまたかなり厳しい言葉であった。ここから番組内で「なんてことだ」という発言があったり、両エンジンが停止したりした場合には「もう助からないゾ♡」とコメントされるのがお約束になった。
  • タイタニック機長
    ブリティッシュ・エアウェイズ5390便不時着事故の当該機機長であったティム・ランカスター氏のこと。急減圧を起こした当該機の窓から吸い出された機長と、完全に外に吸い出されて更なる大惨事が起きてしまわないよう必死に機長の両脚を抱きかかえている乗務員の皆さんが映画「タイタニック」のワンシーンを彷彿とさせるためこう呼ばれた。ちなみに機長は無事で、なんとこの後パイロットに復帰した。
  • 神回
    不時着の成功など、良い結果となっている回。有能回とも。対義語は鬱回

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    • USエアウェイズ1549便不時着水事故?
      ハドソン川の奇跡というタイトルで映画にもなった有名な事故。ニューヨークのラガーディア空港を離陸直後、鳥を吸い込んだこと(バードストライク)に起因するエンジントラブルが発生。そこで大胆にもニューヨークのど真ん中、ハドソン川に着水し、死者0人と被害を最小限に食い止めた。クルーらは一躍時の人となり、オバマ大統領(当時)の就任式にも招待されている。
    • TACA航空110便緊急着陸事故
      雹(ひょう)によるエンジントラブルが発生し、何と未舗装の堤防に緊急着陸、しかも負傷者すら0という凄技回。難しい着陸を成功させた機長(しかも隻眼)と、堤防への着陸を提案した冷静な副操縦士の連携が見どころ。ちなみに堤防はたまたまNASAの敷地内だったため、現地で修理して空港まで飛んで回送した。
    • フェデックス705便ハイジャック未遂事件?
      クビ寸前のフェデックス社員(航空機関士)の男が、自社の飛行機(貨物便)に便乗の上ハイジャックし、本社ごと心中しようとした事件。男は武器(ハンマーと水中銃)を持っていて、武術の心得もあったのだが、相手のクルーらがベテラン揃い、しかも副操縦士は元海軍パイロットだったため、何と貨物機で映画さながらのアクロバット飛行を行い見事ハイジャックを阻止した。とはいえクルーらは命こそ無事だったものの重傷を負ってしまい、番組でもラストはやや切ない展開となっている。
    • リーブ・アリューシャン航空8便緊急着陸事故
      飛行中にプロペラが脱落し、機体が損傷を受け制御不能という絶体絶命の状況から、必死の操縦(通称筋肉操縦)で着陸を成功させた事故。CAも含めクルーらが有能揃いで、有能回の筆頭によく挙げられる。機長らが降機するシーンは必見。
    • ユナイテッド航空232便不時着事故
      飛行中に第2エンジンのファンディスクが破砕、全油圧をロストした状態のDC-10をスー・ゲートウェイ空港までなんとか辿り着かせたが、着陸直前で地面効果で不安定になって機首上げを起こしてしまい横転、そのまま地面に激突した事故。クルー一同の奮闘も虚しく着陸は失敗したが、それでも全員死亡してもおかしくない状況から半数以上を救うことができた。
  • 鬱回
    神回の対義語。救いのない展開が続く回。故意の事故など、腹立たしい展開の場合は胸糞回と呼ばれる。
    • ジャーマンウィングス9525便墜落事故?
      機長がトイレへ行った隙に副操縦士が操縦席に籠城、機体は山に激突し副操縦士の自殺に乗客乗員全員が巻き込まれてしまった事故。なんとかして操縦席に入ろうと、涙ながらにドアを斧で叩き続ける機長が切ない。一人になってから一切言葉を発しない副操縦士も不気味。
    • 日本航空123便墜落事故
      もはや説明不要。単独事故としては世界最悪の死者数である。特に日本では非常に有名な事故であり、クルーらの必死の操縦が報われないという悲しい結末はまさに鬱回。コメントも荒れやすい。
    • ラミア航空2933便墜落事故?
      ブラジルのプロサッカーチーム「シャペコエンセ」のメンバーを乗せたチャーター機が墜落した事故で、胸糞回の代表格。当時ラミア航空は経営が火の車で、燃料補給をケチったり経営者が機長をしていたりとあり得ないような状況の中で起きた。シャペコエンセは初めての南米カップ決勝へと向かう途中だったが、生き残った選手は僅か3人で、決勝戦は相手が辞退したため優勝となった。選手らの生き残ったが故の辛さが伝わる重く切ない展開となっている。
    • ヘリオス航空522便墜落事故
      当該項目も参照。与圧システムのトラブルで機内が酸素不足に陥り、ギリシャ・アテネ郊外に墜落した事故。パイロットを夢見る男性CAが最後まで孤軍奮闘、何とか操縦席に入り無線に向かって「メーデー」を宣言するが、周波数の違いから無線が繋がることはなく、力尽きてしまうという非常に悲劇的な展開。
  • 無慈悲ナレーション
    再現パートで、どんなに絶望的な状況であってもナレーションが冷静であることからついた通称。基本的には〇〇(無慈悲)とカッコ書きで使われる。
  • イタリア
    航空安全への関心度が悪すぎてヤバい。いやマジで。
    メーデーで放送された回では政府が調査書を紙屑扱いした挙句否定する回(イタビア航空870便事故)と史上最悪の空港回(リナーテ空港事故)が有名。

コメント欄

  • 簡潔で面白い記述誇らしくないの? -- おちぽひろい 2020-12-28 (月) 21:55:23

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*1 モールス信号のSOSに相当する
*2 言い回しはシーズンによって微妙に違う
*3 ボナると動詞にされることも
*4 ピトー管にレバノン料理が詰まったなど滅茶苦茶な原因が挙がることも
*5 コクピット内への旅客の立ち入り自体は、当時は問題ではなかった。