予定説

Last-modified: 2021-12-04 (土) 23:27:28

予定説(英 Predestination)とは、ジャン・カルヴァン?によって聖書から提唱されたキリスト教の神学思想である。
「神の救済を預かる者と滅びに至る者は予め決められており、この世でいくらの善行を積んだとしてもそれが変わる事はない」という思想であり、「すべての人間は罪によって全的に堕落している」 という全的堕落?とともに、カルヴァン主義?の根幹を成している。

支持する立場の人々からは、「予定説は聖書の教えであり、正統教理である」とされるが、最大の信徒をもつローマ・カトリック教会が受け入れていないなど、キリスト教の教派すべてが認めている訳でなく、予定説を認めている教派はむしろ少数派である。

ジャン・カルヴァン(ハンス・ホルバイン 画)

概要

内容

予定説によると、その人が神の救済を預かれるかどうかは予め決定されており、この世でどれだけの善行を積んだかといったことでそれが変わることが無いとされている。
例えば、教会に多くの寄進をしたとしても、滅びに至るのだと決まっているのなら救われる事はなく、逆に全く寄進をしなかったとしても、救われると決まっているのなら救われるという事である。

救済されるのは選ばれた人に限られており、一度でも神の救済に預かれた者は、罪を犯したとしても必ず神に立ち返るとされている。

予定説における一方的な救いは、神がそれぞれの人の態度を見て救うとされるアルミニウス主義?における「条件的救い」に対して、「無条件的救い」と呼ばれる。

教派

カトリック教会?からはトリエント公会議?で異端として排斥され、正教会からは1672年にドシセオス2世?によって召集されたエルサレム公会?にて他のカルヴァン主義と共に否定されるなど、予定説はキリスト教のすべての教派で受け入れられている訳ではなく、受け入れているのはプロテスタント?の中のいくつかの教派程度である。

資本主義との関係

ドイツの社会学者、マックス・ヴェーバー?は、論文「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神?」内にて、予定説が資本主義を発達させたとの見解を提出した。これは、自分が救済を預かれるか不明であり、現世での善行は意味を持たないとする予定説によって、人々が「全能の神に救われるように予め定められた人間は、禁欲的に天命*1を務めて成功する人間のはずである」という思想を持ち、自分こそが救われるのだと禁欲的に働くように励むようになった。これが結果的に資本主義に繋がっていったという見解である。

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*1 職業という意味もある