監査

Last-modified: 2021-05-12 (水) 12:13:55

概要

監査とは何かを簡易的に説明すると「決算書が正しいかチェックすること」である。もう少し詳しく言うと「決算書の内容が正しいのか正しくないのかについて、会計士?が意見すること」である。これを専門用語で「監査意見」や「保証」と表現することもある。

「監査」が何を知らない人は、すなわち会計士がどんな仕事をしているのかについても知らないことが多く、また監査の意味を「決算書に不正が無いかチェックすること」と誤解している人も多いが、正確には監査は不正のチェックではない。仮に不正があったとして、会計士が会社側に指導しても不正が直らないのであれば、「この決算書は正しくありません」という監査結果になることもあり得る。また、会社が重要な資料を提出できなかったりしたときには、会計士はチェックのしようがないので「この決算書が正しいのか正しくないのか調べようがないので、今回は何も意見しません」といった監査結果になる可能性もある。

種類

監査の種類は、目的と監査人によって「外部監査」と「監査役監査」「内部監査」の3つに大きく分類することができる。また、監査の内容により、「会計監査」と「業務監査」に分類することも可能。

外部監査と監査役監査・内部監査

外部監査は、投資家や債権者など社外の利害関係者の役に立つことを目的として、公認会計士または監査法人が行う。大会社に対しては、金融商品取引法と会社法により外部監査が義務付けられている。

監査役監査は、取締役の職務執行が適法に置かれているかどうかを監視することを目的としている。また、内部監査は、企業の経営目標等の効果的な達成に役立つことを目的とし、業務や会計の状況を組織内部のメンバーが自主的に調査・分析するものである。

会計監査と業務監査

会計監査とは、企業の会計処理が適正であるかを監査するもの。それに対して業務監査とは、購買・生産・物流および販売などの会計以外の業務活動、および組織・制度などについて監査する。

必要性

上場会社などの一定の要件に当てはまる大きな会社は、会社法や金融商品取引法の規定により、監査は必ず受けなければならないとされている。では、なぜそれらの会社は、監査が義務となっているのかと言えば「株主や債権者、投資家に対して大きな責任を負っているから」である。

上場会社などの大きな会社ともなれば、株主・債権者や投資家は多数存在し、それらの人達から会社は多額のお金を出資してもらっている。そして出資者側である株主・債権者や投資家は、投資先である会社がちゃんとお金を使っているか、儲かっているか…などの情報を当然得る必要がある。そのような情報を、四半期や年度末に出される決算書から読み取ることになるのだが、株主・債権者や投資家のすべてが会計的専門知識を身に付けているとは限らず、そもそも外部の人間であるから決算書が正しいのかどうかの判断はとても難しい。そこで「株主・債権者や投資家の保護」を目的として、会計のプロである会計士、またはその集まりである監査法人に決算書をチェックしてもらうように法律で決まっているのである。

では、監査を受けなければいけない会社が、適当に監査対応をしてしまったらどうなるのであろうか。先述の通り、不正をしたり、資料を提出しなかったりすると「この決算書は正しくありません(不適正意見)」「この決算書に対して意見は言いません(意見不表明)」という監査結果となってしまう。決算書の内容で投資の判断をしなければならない投資家は、そんな会社への投資は怖くてできないであろう。さらに、会社にお金を出している株主や銀行などの債権者も、こんないい加減な会社にお金は貸せないと怒ると思われる。つまり、監査にきちんと対応しないと、「会社の信頼が損なわれる」ことになる。

不適正意見や意見不表明といった不名誉な監査結果になった会社は、信頼する会社に値しないと判断されて、もう誰からもお金を出してもらえないかもしれず、株式も売り払われて株価が大暴落するかもしれない。そうなったら、会社も存続すら危ぶまれるため、監査の結果というのは会社の命に関わる重大なものなのだと認識すべきである。

実際の業務

監査の具体的な作業だが、非常に多岐にわたるため、一言で説明するのは難しい。結局のところ「決算書が正しいのか」を知りたいので、決算書の数字の根拠となる会社の資料のうち、重要なものは基本的に片っ端からチェックする。当然、時間も人手も限られているので、「○○円以上の資料(金額的重要性が高い)」とか「特殊な取引の資料(質的重要性が高い)」等ある程度特定はする。

たとえば、「売上の架空計上」は不正の典型であるので、売上を計上するまでの流れを会社の担当者に確認したり、請求書などの根拠資料を実際に見てチェックしたりする。また、内部資料だけでなく、取引先にも残高を問い合わせたり、外部から資料を入手することも多々ある(資料の隠蔽や改ざんのリスクは会社の内部資料よりも取引先や銀行などから入手する外部資料の方が低い)。

ほかにも、工事の売上や原価の不正が某大手企業で行われて注目されているが、監査では「見積もり」関連の取引は利益操作がしやすく不正リスクがとても高いので、今後は今まで以上に厳しくチェックされることとなる。

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