臙条巴

Last-modified: 2021-10-20 (水) 19:37:40


……ああ……この螺旋が矛盾していたら良かったのに……
臙条(えんじょう)(ともえ)とは、小説「空の境界」の登場人物。
CV:柿原徹也?/五十嵐裕美?(幼少期)

概要

母親をその手にかけてしまった少年。
自暴自棄になっていたところを両儀式に拾われ、彼女のアパートで奇妙な共同生活を送る。

略歴

中学時代は名の知れた陸上選手だった。しかし、父親が失業、生活苦から巴自身も働かざるを得なくなり、高校入学のための学費は自分で稼ぐ。それでも陸上は辞めなかった。
しかしながら、失業中の父親が事故を起こす。賠償などは母の親戚を頼ったが、生活はさらに困窮。加えて世間の風評により、陸上は辞めざるを得なくなる。
これにより巴の心はある意味で折れ、陸上と共に高校も辞める。世間・将来・家族といったものに絶望し、無気力な生活を送るようになる。
この壊れかけた家庭事情が荒耶宗蓮に目を付けられる。小川マンションに取り込まれ、後に両儀式と邂逅する。
実はこの臙条巴はコルネリウス・アルバが造り、荒耶の死を繰り返す螺旋の一部であった臙条巴の記憶を移植された人形であり、本来の臙条巴本人は物語以前に母親に殺されている。
荒耶に真実を告げられ自分の存在意義を否定されるが、自身に宿る意思を本物として、たった一人で荒耶に挑むが、敵わず殺害されてしまった。
だが、このわずかな時間が両儀式が結界からの脱出に時間を与える結果となり、巴という存在が荒耶の計画を瓦解させることとなった。

人物

家庭事情による絶望感を「大人になった」と悟ったつもりになって誤魔化していること、及び、あれほど必死だったにもかかわらず、いつのまにか情熱を失ってしまった陸上のことなどから、自分自身が何も「本物」を持っていない––「ニセモノ」である、という思いを抱え込んでいる。それゆえに、ある種の強さを見せる式に強烈な憧れを抱くようになる。
当初は絶望感から見失っているが、黒桐幹也に導かれて幼少期を過ごした家屋を訪れ、家族への思いを取り戻す。攻撃的でこらえ性がなく、喧嘩っ早い。
前述のとおり、この「臙条巴」は人形であり、巴が胸に抱えている「自分は本物ではない」という思いはこのことが本来の理由。ただ、巴はそれを知らないがゆえに、理由を陸上を辞めたことなどで代用・自分を納得させていた。式に対する執着心も、その始まりは荒耶が与えたもの。しかし、それはニセモノのままでは終わらず、巴は式のためではなく自分自身のために荒耶と戦いその身を散らす。自身がそこに確かに存在したことを再認識しながら–––。

能力

一般人。喧嘩には慣れている。陸上をやっていただけあり、足は速い。
アルバイトを転々としていた。その内の一つで得た技能を生かし、式のアパートの鍵を付け替える。最終的に、この鍵は黒桐幹也へと託されることになる。
荒耶曰く、起源は『無価値』。

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Tag: 型月 空の境界 Fate/Grand Order 「無価値」

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「わりぃな、両儀。俺は、おまえのために死んでやれねぇわ。俺はさ––––俺のために、この命を懸けなくちゃいけねえみてえだ」
巴は、両儀式という少女の記憶を思考から消去した。
「俺は偽物か、アラヤ」
「––––すでに、語るまでもない」
巴はそうかもな、と素直に頷く。
「……人形風情が悟ったつもりか。そんなものは魔境にすぎぬ。明鏡を得ようと止水に至ろうと、所詮その身が作り物である事実は変わりはしない」
「ああ。––––それでも、この心は本物なんだよ」