荷電粒子砲

Last-modified: 2021-06-12 (土) 00:22:31

荷電粒子砲とは、荷電した粒子を打ち出す砲である。

概要

ビーム兵器と呼ばれる兵器の一つ。
SF系の娯楽作品では光線を打ち出す演出なのでレーザー砲などの光学兵器と混同されるが、レーザーと違い撃ちだすものに実体はある。(ガスや液体みたいなものを収束して打ち出すので弾丸と比べると実体がないも同然だが)
原理としては、なんらかの物体をイオン化し、磁力によって誘導して発射するというものである。レーザーと違い磁力の影響を受けるので磁場でちゃんと曲がる。

原理をレーザーと同じく4行で

1.なんらかの物体(金属など)に電気を流す
2.イオン粒子や電子、陽子ができる
3.それを磁力で収束させ、加速させる
4.そのまま発射!

兵器としての効果としては?

  • 凄まじい熱による焼き切り
  • スパッタリング現象(イオンによって原子をはじき出す)による原子分解
    などが挙げられる。

兵器としての実用性は?

  • 大量の電気が必要。(最低10ギガワットぐらい)
  • レーザーとちがってある程度の距離を進むと霧散する

などの問題があるので、実用化にはまったくと言っていいほど向かない。
セットで語られがちな大型兵器と並んで使いにくい代物。はっきり言って大型兵器と同じで

兵器としては無用の長物
弾丸を電流で発生させた磁力で打ち出す電磁投射砲(レールガン)や消えにくいレーザーの方が実用的である。(レールガンやレーザーも発電機が必要(さらにレーザーは長時間照射しないといけない)なので炸薬式の銃を取って代わることは滅多なことでないだろうが)

兵器以外での扱い方

あくまで「兵器としては」無用の長物であるが、工学や医学の分野に置いては荷電粒子技術は優れた活躍をしてくれる。

  • イオンエンジン
    荷電粒子ビーム発射の反動で進む、ロケットエンジンの一つだ。
    イオンの拡散、エネルギーの低下を防ぐため電子を浴びせて中性にしながら放射する。
    燃費は抜群だが、出力は普通のロケットエンジンより低い。ほぼ無重力下専用だ。
  • 重粒子線治療、放射線治療
    荷電粒子技術は医療分野でも使われていた。
    ある程度の距離を進むと一気に消える性質を利用しているので患部以外へのダメージはほとんどない。がん細胞だけ狙い撃ち。
  • スパッタリングメッキ
    荷電粒子はメッキにも使える。
    これはイオンにより弾き出した分子を基盤に浴びせてメッキする技術だ。
  • 電子銃
    ブラウン管モニターに画像を表示させている隠れた主役。
    電子を加速して打ち出す装置だ。
    これによってモニターの中の蛍光物質にエネルギーを与えて光らせている。
    ちなみにレーザーよりエネルギーが強いので溶接にも使われているゾ♥詳しくは下記参照。
    • 電子ビーム溶接
      高出力の電子ビームはレーザーより強い熱を持つ。
      レーザーじゃ溶接しきれないものもコレなら溶接ができるぞ。
    • 電子顕微鏡
      これも電子銃を利用した技術。
      低出力の電子ビームで物体への被害を最小限にしつつ、電子の反射によりどんな形状か解析する装置だ。
      レーザーと違い一応実体があるのでレーザーより詳しく調べられる。
    • 電子ビームメッキ
      電子ビームもメッキに使える。
      電子ビーム蒸着という電子ビームで蒸発させたものを対象の基盤に浴びせるメッキ法だ。
      蒸発させたものをプラズマに通してプラスに帯電させ、マイナスに帯電させた基盤にがっちり吸い付かせる「イオンプレーティング」というメッキ法もあるぞ。

関連項目

レーザー

コメント

  • はえー勉強になるわー -- 2021-06-12 (土) 00:19:56

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