衛宮切嗣

Last-modified: 2021-03-08 (月) 07:31:07


僕はね、正義の味方になりたかったんだ
衛宮(えみや)切嗣(きりつぐ)とは、Fateシリーズ?に登場するキャラクターの1人で、Fate/Zero?の主人公。
CV:小山力也

概要

衛宮家五代目継承者。衛宮士郎の養父。第四次聖杯戦争におけるセイバーのマスター。

かつては封印指定を受けた魔術師の父・衛宮矩賢と共に、魔術協会から潜伏しながらの生活をしていた。母親はその逃避行の最中に死亡し、生後間もなかった彼は彼女のことを覚えていない。
潜伏地・アリマゴ島において研究サンプルが漏れ出す事故が発生する。その際に羅患した幼馴染の少女・シャーレイが、苦しみから彼に自分を殺してくれと頼む。しかし恐怖からそれを拒絶して、大人に助けを求めその場から逃げた。大切な人を殺せなかったその結果、島は地獄と化した。
危険な試薬を作った父親、好奇心で使用した少女、死徒騒ぎを聞きつけやって来た者たち、惨劇の要因は多数あるが、発端は彼自身にあった。少女の願いを叶えておけば惨劇は起こらなかったのだから。そのため彼は「愛する一人を殺せなかったために大勢を殺した」という、強烈なトラウマを刻み込まれた。
父がまた違う場所で、危険を一切顧みず研究を続けると予見した彼は、背を向けた愛する父親を銃殺した。
その後、父を狙って来たナタリア・カミンスキーと共に島を脱する。孤児をただの子供として養う余裕も温情もナタリアは持っていないので必然的に働き手として使役されることになったが、切嗣が望んだことでもある。ナタリアが協会と交渉した結果、父の遺体から魔術刻印の一部を継承することが出来た。二割にも満たないが魔術師として自立するには十分だった。
外界を体験した彼はアリマゴ島の惨劇など珍しくない、日常茶飯事な出来事であると思い知った。悲劇の再発防止に父を殺した行為など大海から一滴の水を掬い上げたに等しい。父親と同類の異端の魔術師連中を全て殺した果てにしか父親を殺害した事の価値を見出せないと考えた。ゆえに魔術師を狩る生き方を躊躇なく決めた。ハンターとして生きるため苛烈すぎる経験と鍛錬を積みながら過ごし、血と硝煙にまみれた生活を送っていたため既に眼差しは10代のものではなくなっていた。そんなある日、仕事の途中にナタリア一人と他の大勢の命を天秤にかけねばならない場面に直面した彼は、再び非情な決断を強いられる。彼が下した選択は正しかった。死ぬしかない者が殺され、死ぬ理由のない者たちが救われた。それが「正義」でなくてなんなのか。今更止まれない、止まったら追い求めたものは無になる。支払った代価も積み上げた犠牲も無価値になる。だからこれからも自身の理想を憎み、呪いながら、理想に従うのだろうと彼は悟った。
ナタリアの死後は独立し、フリーランスの魔術師として活動。魔術師関連の殺しと並行して戦況がもっとも激化し破滅的になった時期に傭兵として各地の戦地に赴いていた。
「魔術師殺し」の戦歴をアインツベルンに買われ、共同で第四次聖杯戦争に参加。開戦以前にアイリスフィールと夫婦になり、娘のイリヤスフィールを設けている。
すべてを救うそのためにすべて捨てる。そう誓った彼にとって情愛は己を責め苛むばかりのものだった。誰かを愛すたび、それを喪う覚悟を懐き続けなければならない呪い。それが理想の代価であり、情愛は決して己を癒すことはないと思っていた。なのになぜ、一人の女と、血を分けた我が子とを、こんなにも愛してしまったのか、自問しても答えを得れなかった。
発掘された聖剣の鞘を触媒にセイバーを召喚。触媒である「全て遠き理想郷(アヴァロン)」は代理マスターとして戦地に送り込んだアイリに預けていた。
戦争の終結後、現場で唯一生き残っていた少年を発見。瀕死だった彼を「全て遠き理想郷(アヴァロン)」を体に埋め込むことで救い、脱出する。士郎を養子に迎えた後「世界旅行」と称して屋敷を離れて、我が子を迎えにアインツベルンを幾度も訪れたが、裏切者にアハト翁が結界を解くはずがなかった。体が衰弱し魔術回路も8割が駄目になった彼に結界を突破する術はなく凍死寸前まで彷徨うだけだった。
そんな何度目かの無理が原因か呪いで限られた寿命をさらに縮めることになり、死期を悟ってからは家で漫然と過ごしていた。
士郎の歪みと言えるほどの過剰な自己犠牲と正義感は切嗣に対する羨望が端を発しており同じ道を辿りたがっていた。それがどれほど愚かな行為なのかを論すことが出来なかったことが父子として過ごした日々での彼の唯一の後悔だったが、士郎は同じ道を歩もうと過つことはないと安堵して目を閉じた。
そうして、何かを成し遂げることも勝ち取ることもなかった男は最後に手に入れた安堵だけを胸に眠るように息を引き取った。
聖杯戦争終結から五年後、士郎に看取られながら聖杯の呪いにより短い生涯を終えた。享年三十四。

使用する魔術

  • 時間操作
    時間の流れに干渉する魔術。「時間遡行」は魔法であり、魔術の領域では加減速までが限界。
    衛宮家はこれを研究しており、天才・衛宮矩賢は根源に至る方法を確立するところまで辿り着いた。

固有時制御(Time alter)

衛宮の家伝である「時間操作」の魔術を戦闘用に応用したもの。
本来儀式が煩雑で大掛かりである魔術であるのだが、「固有結界の体内展開を時間操作に応用し、自分の体内の時間経過速度のみを操作する」ことで、たった二小節の詠唱で発動を可能とし、戦闘時に用いている。
問言は「固有時制御(Time alter)○○速(○○ accel)」または「固有時制御(Time alter)○○停滞(○○ stagnate)」、「制御解除(Release alter)」。○○には倍率を示す単語が入る。

なお、固有時制御を解除した後に世界からの「修正力」が働くため、反動によって身体に相当の負担がかかる。この弱点のせいで、通常は二重加速(double accel)三倍速(triple accel)程度の使用にとどめている。「全て遠き理想郷(アヴァロン)」を体に埋め込んだ時には四倍速(square accel)まで使用したが、それ以上の加速が可能かどうかは不明。

使用する武器

  • 起源弾
    自らの第十二肋骨で作られた礼装魔弾。
    自らの起源「切断」と「結合」の複合属性(「切って」「嗣ぐ」=切嗣。修復ではなく、紐を切って結び直すようなモノ。そこには結び目が生まれるように、不可逆の変化を意味する)を、相手に発現させる。
    この弾丸で穿たれた傷は即座に「結合」され、血が出ることもなくまるで古傷のように変化する。ただ、「結合」であって「修復」ではないため、「結合」されたところの元の機能は失われてしまう。
    この銃弾は相手が魔術で干渉したときに真価を発揮する。弾丸の効果は魔術回路にまで及び、魔術回路は「切断」「結合」される。結果、魔術回路に走っていた魔力は暴走し、術者自身を傷つける。
    その仕様上相手が強力な魔術を使っていればいるほど殺傷力が上がる(奈須氏の説明によると、RPG的に喩えれば、相手の保有するMP数値がそのまま肉体へのダメージ数値になるようなもの、とのこと)。
    彼は前もって挑発や陽動を行うことで、相手に最大限の魔力で起源弾を防御させ、その効果を最大に引き出す戦術を用いてきた。
    魔術的な防御を誘うため、口径には.30-06スプリングフィールド(大口径のライフル弾。個人装備で防ぐには、グレードIVクラスの防弾装備が必須)を用いて物理手段による防御を封じている。
    逃げ道を一本残しておきながら、そこに予測不能かつ致命的な罠をおくこのやり口は作中でも「悪辣」と評され、対魔術師兵装としては最高の性能を誇る。
    材料が材料なだけに、弾数は66発しか作られていない。この内、切嗣は第四次聖杯戦争までに37発を消費。1発の浪費もなく、起源弾によって37人の魔術師を完全破壊してきた。
  • トンプソン・コンテンダー
    起源弾を発射するための銃。非常にシンプルな構造で、バレルといくつかのパーツの交換だけで拳銃弾からライフル弾まで様々な弾種を使用できるのが特徴。
    コンテンダー(競技者)の名の通り、本来は競技スポーツ用の拳銃。威力・命中精度ともに優れるライフル弾を使用できることで人気を博した。
    装弾数は1発のみ、排莢機構も無し、と実戦には向かない銃だが、拳銃として携行できる最大火力を求めて切嗣はこの銃を採用した。
    なお、実在のトンプソン・コンテンダーは.30-06スプリングフィールド弾には対応していない。銃器的な意味でも魔術的な意味でも改造を施した特別製なのだろう。
    (本編の一部描写には「コンテンダー・カスタム」と表記されている箇所もある)。ちなみに第四次聖杯戦争の後に発売されたコンテンダーの強化モデルである「アンコール」は.30-06弾を装填できる。

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Tag: 型月 Fate/stay night Fate/Zero 魔術師 「切断」 「結合」 銃使い

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

「子供の頃、僕は正義の味方に憧れてた」
「なんだよそれ。憧れてたって、諦めたのかよ」
「うん、残念ながらね。ヒーローは期間限定で、オトナになると名乗るのが難しくなるんだ」

「そんなコト、もっと早くに気付けば良かった」

「そっか。それじゃしょうがないな」
「そうだね。本当に、しょうがない」
「うん、しょうがないから俺が代わりになってやるよ。爺さんはオトナだからもう無理だけど、俺なら大丈夫だろ。」

 

「まかせろって、爺さんの夢は――――俺が、ちゃんと形にしてやっから」
「そうか。ああ――――安心した」