近鉄大阪線

Last-modified: 2020-11-27 (金) 08:36:24

大阪線とは、大阪上本町駅と伊勢中川駅を結ぶ、近畿日本鉄道(近鉄)の一路線である。

概要

近鉄の中では比較的長い歴史をもつ路線で、現在も奈良線と共に近鉄を代表する路線に挙げられることも多い。総延長は109.0kmと、近鉄最長の路線であり、快速急行や急行には古くから山田線への長距離運用がある。特急は名古屋線や山田線方面と直通する列車も多く、また橿原線方面と直通する列車もある。これらの列車が全て見られる大和八木以東は、近鉄でも有数の特急街道として知られる。

種別

  • 特急
    近鉄特急も参照
    上記の通り大阪線は近鉄でも屈指の特急街道であり、名古屋線へ直通し名古屋へ向かう名阪、山田線へ直通し伊勢志摩へ向かう阪伊、京都から来て大和八木で当線に乗り入れ、伊勢志摩へ向かう京伊の3系統が見られる*1。大阪線の最速種別だが、列車によって停車駅や役割が大きく異なる。ほとんどの列車は他路線と直通するが、朝夕は名張や伊賀神戸を発着する列車がある。観光や大都市間の連絡といったイメージの強い近鉄特急だが、大阪線は長距離路線であるため、線内各都市間の連絡や通勤にも利用される。難波線大阪難波発着の列車がほとんどだが、一部大阪上本町発着の列車もある。
  • 快速急行
    特別料金不要の列車としては最も速い種別。奈良線?にも同じ種別があるが、登場の経緯や役割は大きく異なる。
    運転区間は最長で大阪上本町~鳥羽で、特別料金不要の列車としては私鉄最長を誇る。主に朝夕のラッシュ時間帯に、8輌又は10輌で運転されるが、山田線に直通する列車は名張もしくは青山町で増解結を行う。かつては朝夕は急行が運転されず、全て快速急行だったが、現在は本数がやや減り、朝は上り、夕方は下りのみの運転となっている*2。使用車両や発着駅は急行と同じ。
  • 急行
    大阪線の特別料金不要の列車では中心的な役割を果たす列車。難波線へ直通する列車はなく、大阪発着の列車は全て大阪上本町駅の地上ホームを使用する。長距離のものと短距離のものがあり、長距離列車は伊勢中川発着の他、山田線に直通する宇治山田・五十鈴川・鳥羽発着、短距離列車は線内完結の名張・青山町発着となる*3。朝夕は長距離列車と短距離列車が交互に、日中は青山町・名張・宇治山田(または五十鈴川)の順にそれぞれを発着する列車が運転される。編成は6輌か4輌で、概ね1時間に3本運転される。朝の上り、夕方の下り列車はそれぞれ快速急行となるため基本的に運転されない*4。かつては伊勢志摩への輸送のメインだったこともあり、現在も長距離運用が残っているのはその名残。
    名張以東のみを運転する列車が朝夕に存在するが、これらの列車はほとんどが名張以西は快速急行として運転される。また、近鉄まつり開催日は高安駅に臨時停車する。かつては名古屋線に直通する列車も存在したが、2018年に完全に消滅してしまった。
  • 準急
    急行と比べ近距離の輸送を担う種別で、最長でも名張までの設定である。主に快速急行と同時に運転されるため、基本的に朝夕に設定されている。戦前の1930年に登場した、急行と並び*5大阪線で最も長い歴史を持つ種別である*6。河内国分以東は各駅停車となる。基本は4輌か6輌で運転されるが、以前は快速急行の折り返しの都合で、高安まで10輌または8輌で運転する列車が存在した。また、かつては信貴線直通列車もあったが廃止されている。大学入試の時期には、近畿大学最寄り駅の長瀬に臨時停車する。
  • 区間準急
    2012年に登場した、大阪線では最も新しい種別。急行が運転される時間帯に設定されていて、既に準急より本数は多い。高安以東では普通列車の役割を担う。大阪上本町から榛原、名張、そして2018年以降は大和朝倉行が登場した。種別色や標識灯は準急と同じ。
  • 普通
    各駅に停車する。名張で系統が分断されていて、ここを越えて運転される列車は存在しない。名張以西では、準急や区間準急が各駅停車となる河内国分や高安までの列車が多いが、五位堂行も日中通して運転され、4~6輌編成となっている。朝夕は榛原や名張、大和朝倉まで運転される列車もある。
    名張以東は基本的に2輌編成で、主に名張~伊勢中川の列車と東青山~伊勢中川の列車が交互に運転される。それぞれ1時間に1本ずつの運転だが、急行と合わせて各駅1時間に最低2本は確保されている。朝夕は青山町~名張の列車もあり、名張で準急や区間準急に種別を変更する。朝に1本のみ明星発名張行があり、普通では唯一の他路線直通列車となっている。
  • 区間快速急行(廃止)
    快速急行と急行の中間にあった種別。快速急行同様朝夕に運転されていたが、快速急行の停車駅増加で違いがほとんど無くなってしまい、2012年に快速急行に統合され消滅した。種別名は日本最長だったが、あまりに長過ぎたのか案内では「区間快速」と略されることが多かった。
  • 高速(廃止)
    かつて運転されていた臨時種別。急行が通勤需要の増加で停車駅が増えたことから、観光用の長距離列車として運転された。停車駅は乙特急並みだったが、一般車を使用していたため速度は特急より遅かった。1980年代以降設定がなく、事実上廃止となっている。
  • 貨物・荷物
    戦後すぐは貨物列車が運転されていた。電動貨車を使用し、主に農産物を運んでいたが1960年代には消滅した。
    荷物列車は、一般の荷物列車と伊勢志摩の魚介類を運ぶ鮮魚列車が運転された。特に鮮魚列車は日本最後の荷物列車となっていたが、2020年に快速急行に連結という形態に改められ、単独での運転は終了した。なお鮮魚列車は運用上貸切列車の扱いで運転されていた。

停車駅

●=停車 ▲=一部停車 ┃=通過
特急の詳しい停車駅は近鉄特急参照

      
     
大阪上本町?D03
鶴橋?D04
今里?D05
布施?D06
俊徳道?D07
長瀬?D08
弥刀?D09
久宝寺口?D10
近鉄八尾?D11
河内山本?D12
高安?D13
恩智?D14
法善寺?D15
堅下?D16
安堂?D17
河内国分?D18
大阪教育大前?D19
関屋?D20
二上?D21
近鉄下田?D22
五位堂?D23
築山?D24
大和高田?D25
松塚?D26
真菅?D27
大和八木?D39
耳成?D40
大福?D41
桜井?D42
大和朝倉?D43
長谷寺?D44
榛原?D45
室生口大野?D46
三本松?D47
赤目口?D48
名張?D49
桔梗が丘?D50  
美旗?D51  
伊賀神戸?D52  
青山町?D53  
伊賀上津?D54  
西青山?D55  
東青山?D56  
榊原温泉口?D57  
大三?D58  
伊勢石橋?D59  
川合高岡?D60  
伊勢中川?D61  

なお、駅番号D01・D02は、難波線(A)からの続番のため、駅番号D28~D38は、大和八木で京都・橿原線(B)の続番に飛ぶためそれぞれ欠番。

ダイヤ・運用

整理されたパターンダイヤとなっていることの多い近鉄にあって、大阪線のダイヤは非常に複雑である。日中を例とすると大阪上本町を基準に、特急が4本、急行が3本、区間準急が3本、普通が5本と見事なまでに本数がバラバラである。さらに大和八木以東は京伊特急が直通してくる上、そもそも特急の停車駅がバラバラなので、特急以外は全くパターン化されていない。
また長距離路線ということもあって、優等列車(特急を除く)が途中から各駅停車となる漸減ダイヤを採用している。そのため特急以外では路線通して運転される列車は少なく、線内の駅で折り返す場合が多い。ただし、設備の都合で主要駅以外で折り返すこともよくあり、高安大和朝倉青山町東青山などマイナーな駅が行先として頻出する。
青山町以東は峠越え区間となるため列車本数は少ないが、快速急行は急行運転を行い、急行も榊原温泉口以東は急行運転を行うため、青山町以西とは逆に伊勢中川を基準とした漸減ダイヤとなっている。


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*1 近鉄特急には基本的に列車名がないため、通称として用いられる系統名で表記した。
*2 例外として、日中に上本町発の列車が2本設定されている。
*3 朝夕は五位堂~伊勢中川など特殊な列車もある
*4 河内国分・大和朝倉・三本松の各駅が最大6輌までしか停車できず、6輌では輸送力が不足するため。
*5 ただし急行は一時設定がなかったことがある。
*6 ただし当初の準急は現在の急行に近い。