RTA

Last-modified: 2022-01-21 (金) 10:36:32

概要

リアルタイムアタックを意味する和製英語。
主にゲームをクリアするまでの時間を競う際に用いられる区分であり、ゲーム内時間ではなく実時間を計測する点が特徴である。端的に言えばゲームの早解き競走を指した言葉である。
海外ではspeedrunと称されるが、とりわけ実時間を計測したことを明示する際にはRTAを題した方が意図が伝わりやすく、RTAという言葉は海外にも浸透しつつある。

総じて競い合ってナンボの世界であり、コミュニティや走者同士での取り決めのもと行われている。ゆえに一義的な正解はないが一定の慣例はあると思って欲しい。

TASとの違い

ゲームのタイムアタックジャンルにおいて視聴者側にはRTAとTASは混同されがちである。しかし実際は似て非なる内情をしており、言わば別競技である。認識を擦り合わせるため以下にその違いを記述する。
まず、TASはそもそも生身の人間が操作しているわけではないまして金髪碧眼の少女でも魔理沙でもない
コンピューター制御によってコマ送りしながら正確な動きを入力して作成されており、言わば最速動作プログラムの作成がTASである。
すなわちゲーム最速クリアの理論値を計ることが出来る
ただし、十字キー上下を同時押しなど、実機ではかなり厳しい操作を要求する場合もあり、あくまでもプログラムによる再現に留まる点を念頭に入れておきたい。なおこの入力はTASではゼルダの神トラにて活用されるが、RTAでは禁止ルールがメジャーであるなど実状でも差別化される傾向にある。
なお、エミュ環境よりも実機環境がタイム的優位をとれる場合はTASより早い人間がいる場合もある。またRTAとTASの見分けがつかない程の極地に達したDMCのようなタイトルも存在する。
幾度もの調査と試行を重ねている点はRTAと共通しており、RTA用の調査としてTASを取り組む者や、TAS製作者からRTAプレイヤーに転じる者、双方を嗜む者も存在する。
総じて人間が操作する際の身体・精神状況や失敗の可能性を考慮しておらず、TASをRTAの延長上に据えて考慮することはあれども完全に同一の軸で比較・評価することはナンセンスである

用語解説

以下にRTAに関して頻出する言葉や概念を解説する。
人を選ぶ内容を含むものの、日本でのRTAを語るには欠かせない人物であるbiim兄貴も参照のこと。

走者

RTAを行うプレイヤーを指す。ゲームのスタートからひたすらにゴールを追う姿が短距離走者やマラソンランナーの印象と重なり、自然と定着した言葉だと思われる。…たぶん
これらの印象から、RTAを行うことを走ると形容したり前の記録を前走と称したりと関連の表現が散見される。
海外での扱いは知らないが、スピードランだから共通認識だと思われる(むしろ発祥?)。RTAを行うことをrunと形容する点にも同様の傾向が見られる。

レギュレーション

平たく言えばルールのことを指す。主にレギュと略される。
そのRTAにおいて何をしたらクリアと認められるのか、何をしてはいけないのか(禁止事項)を明文化する。
レギュに関してもコミュニティや走者間での相互理解や議論により成り立っており、変更や新設も大いにありえる。大抵の場合、初めに完走した者がレギュ内容を創成する。
また、ゲームがフリーズするまでを競うレギュや、マリオオデッセイでマリオの乳首を見るまでを競うレギュなど、ヘンテコなレギュも存在する

カテゴリー名

レギュレーションが即座に分かるように銘打たれているAny%や100%などの表記のこと。
言語の差や通称の浸透により正式名で呼ばれないこともあり、とりあえず伝われば良い。コミュニティに共通の呼称が存在するならばその名前を使うことが無難である。
以下に頻出するカテゴリー名を解説する。

Any%
とにかく早くエンディングへ辿り着くルールの認識で差し支えない。タイム短縮のためにバグ技を使用する場合がほとんどである。
様々な事情により、Any%の言葉を用いずに個別の命名がなされる場合もある。最も有名な例はマリオ64であり、最もクリアタイムが早いレギュレーションは0枚(0star)である。
Glitchless
バグ技の使用を禁止してクリアを目指すルール。
No Major Glitches
端的に言うなら、ゲーム崩壊級のバグ技は禁止してクリアを目指すルール。
何がMajor Glitchesにあたるかは当然ゲームによって異なる。なお、Major Glitchesにあたらなければ、バグ技の使用自体は許可されている。
100%
収集要素を集め切るまでを競うルール。ゲーム内において収集率が表示されるならば、その表記にレギュが定義されることが多い。
100%レギュに更なる収集を課したレギュが存在することが稀にある。
Low%
最低限のレベルやアイテム、強化要素の取得のみでクリアを目指すルール。

チャート

最速でクリアするために導き出された手順のことを指す。主立って行うことがタイムに大きく影響する場合は、レギュよりも小さい単位の区分として機能する。
例えば、ポケモン赤緑のAny%を走る際にはメインで使うポケモンがタイムに大きく影響する。その場合、フシギダネチャートやゼニガメチャート、ヒトカゲチャートに加えてコラッタチャートなども考えられる。また、ゼニガメチャートのうちでも、レベル上げを行うチャートや、サブで他のポケモンを育成するチャートなども想定できる。
上記のように「この方法でタイム短縮を狙います」を端的に表明した言葉としても重宝されている。

フレーム

RTAでは特に、1秒よりもさらに小さい時間単位を指す言葉である。より詳細を知りたければfpsやフレームパーセカンドで検索しよう。
基本的にゲームの処理は30fpsか60fpsで行われ、この場合に1フレームと言うと、前者は30分の1で0.03秒、後者は60分の1で0.016秒である。
ゲームによって処理が異なり、単に1フレームと言った場合でも上記のような差異が存在することを気に止めておくとよい。
なお、サブフレームやフレームルールなどの単語もあるが、基本的にTASの領域でしか使われない。

ポーズバッファ

RTAやTASで用いられる技術の名称。単にバッファと呼称される場合もある。
ポーズ画面を出した際に操作画面が停止することを利用してごく精密な操作を可能にする。操作画面が停止し、すぐに操作に復帰できるならポーズ画面でなくとも成立する。例として時のオカリナではアイテムメニュー画面を利用している。
タイム連打として馴染み深いプレイヤーもいるだろう。
1秒よりもさらに小さい時間単位での精密操作を意図的に行えるようになるため、アクションゲームや乱数調整をする場面で重宝される。

speedrun .com

https://www.speedrun.com/
日本語解説サイトはコチラ
スピードランドッドコムは、RTAやスピードランに関した大手のウェブサイトである。
レギュや記録を掲載して管理し、走者間の交流に大きく貢献している。言語は英語が主流。
記録の掲載にはモデレーターによる承認が必要であり、その際の判断材料になりうる録画の提出や配信の提示が必須のレギュも多い。
モデレーターはそのRTAを最初に完走した者や、好記録を保持している者などその界隈に精通した者が務める。モデレーターは提出された動画の不正行為やレギュ違反を確認する必要があり、人気ジャンルでは複数人のモデレーターを立てることもある。

最速を求めるべき?

例えばマラソンの大会に上位記録狙いの者も居れば市民ランナーのように大会参加を楽しむ者が存在するように、RTAに取り組む姿勢も様々である
最速を競い合うことが是とされる以上、ベストを尽くしたプレイングは前提となるが、記録が芳しくなかったとしても謗りを受ける道理はない
時折、価値観の押し付けや誹謗中傷が発生することがあるが、むしろその言動の方が道理を欠いている。他の参加者が不利益を被らない限りは当人のスタンスとして受け入れるべきである。

長時間RTAに関して

驚くべきことに丸1日以上要するRTAが多数存在している
これらの記録では、飲み食いそして就寝をもRTAの中に組み込んでおり、世の耐久レースと大差ない過酷さを呈している。
長時間にわたってプレイングを続行することによる疲労は想像に難くない。
しかしそれ以上に内臓器官が弱ることで走者は苦しむことになる。想像以上に固形物を受け付けなくなるため食事は軽食、特に流動食を中心に用意することが肝要となる。さらに急な便意を起こさないために1週間前から腸内環境を整えておくなど本走前から綿密な準備が必要となってくる。
こうして万全の状態で挑んだとしても、プレイングの調子が悪くリセットが嵩むと、前準備が全て水泡に帰すことになる。それが力及ばず起こるならまだしも、運にタイムを左右された結果ならば実にやるせない。
排泄に関して「オムツ穿いて走れ」なんて冗談めかして言われることもあるが、せっかく確保した備蓄や好タイムを担保に取ると考えれば、決して絵空事で済まない事項だろう。

そしていよいよ休憩を組み込むことを許可されたレギュレーションまでも台頭した
休憩時間は記録に含まないため、厳密に言えばRTAではなくなるのだが、休憩回数とインターバルの時間が指定されるため、休憩中も時間に追われていることに変わりはない
したがって数日遊び歩いて気が向いたら再開などの行為は不可能であり、とことんストイックさが求められる。
記録に関しては、ゲームプレイ中の時間と、休憩を含めた総プレイ時間が記録される場合が多い。この場合、クリアタイムが早い方が望ましくある。即ち、例え休憩を1度も取らず、休憩を取った1位の記録と並んだとしてもその間に優劣の差はない

総じて試行回数を重ねて好記録を出すことにとことん向かず、完走しただけで偉業とも思える記録が散見される。逆説的に、長時間レギュに何度も挑戦している者は筆舌尽くしがたくこの上ない剛の者と言う他ない。

不正行為

RTAは走者同士の了解のもと行われる競技であり、不正行為は絶対にあってはならない
データ改変ツールの不正使用やレギュレーションの意図的な違反、記録の粉飾や虚偽申告は以ての外であるが、人間が行なっている以上は意図しないヒューマンエラーの発生が避けられないことも事実である。
これらの疑惑による界隈の衝突を防ぐため、多くの場合は動画や配信の提示が求められる。また単純に、肝心のプレイングが見れないと面白くないという視聴者側の気持ちも汲まれているだろう。
提出に際しても、動画を分割して投稿すると記録として不適切と扱う、倍速編集を行うと記録として認められないなど見解は様々である。基本的に記録動画はなるべく分割や編集せず提示することが望ましい。
しかし、動画配信サイトのシステム上の都合や、配信機材のトラブルなどによって止むを得ず分割することや映像が乱れることは多々発生する。その際も走者間の信頼によって記録が承認の可否が決定される。
また、巧妙に作られたTAS動画をRTAの記録として提出したとしても、その一切を看破する完全な術は存在しない。よってエミュレーター使用を認めず、実機環境の記録のみ受け付けるコミュニティも存在している。
即ち、RTAは総じて相互理解によって成り立っている。不正を暴くためにどれだけ手を尽くそうと、究極的には走者の良心を信じる他ない。その点を考慮しても品行方正な姿勢を示すことは大切である。
したがって、単にRTA気分で単にゲームを楽しみたいだけの場合でも、RTAを名乗る以上は多少なりと公正を期すことに気を払うことが望ましい。

ちなみに

  • ザエンドってね、お疲れ様でしたってね
  • ここかなり練習しました
  • しゃんごしょうしゃん!?(風評被害)

などはTASをRTAと偽って配信する不正行為に際して生まれた言葉である

ゲーム以外のRTA

RTAの知名度が上がり、ゲーム以外のジャンルにおいてもRTAを称した動画がアップロードされるようになった。
定義付けて界隈の幅や可能性を阻害する意図はないが、本ページでは特にことわりがない場合、ゲーム以外のRTAの話題を不用意に持ち出すことは避けるべきという見解を示しておく。
どこの世界にも不躾なゴリ押しをしつこくしてくるヤツは存在するものだが、だからこそ一人一人の棲み分けに対する意識は大事である

ゲームジャンル以外のRTA自体は、面白い動画がたくさんあるため興味があれば目を向けてみると良いだろう。

コメント欄

  • 急ごしらえなので至らぬ点があると思います。追記や修正などよろしくお願いします -- 2021-08-12 (木) 23:00:50
  • 大変だなぁ -- タキャキン 2021-08-14 (土) 04:33:35
  • ザエンドで流したのはTASじゃなくて他人のRTAでは -- 2021-12-22 (水) 02:49:09
  • TAS流したRTAはバトルドッジボールのやつかな -- 2022-01-21 (金) 10:36:32

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