なかよしな しまいが いました。
ふたりとも おはなが だいすき でした。
「ねぇ、こんど あの おか に めずらしい おはなを さがしに いかない?」
いもうとが、さそいました。
*
「いいわよ」
おねえさんは こころよく へんじを しました。
*
その おでかけ とうじつの あさの はやいじかん。
おねえさんは いもうとの だいこうぶつの さんどうぃっちを つくりました。
ひが のぼって きたころ、おねえさんは いもうと を おこしました。
「おきて、きょうは おでかけの ひ よ。」
「ぅーん。」
*
おねえさんが ももいろの かーてんを あけると、きれいな そらが みえました。やわらかい ひざしも はいってきました。
「ああ、きょうは いい てんき。 ぜっこうの おでかけ びより ねぇ。」
「…うん。」
そうして、とうとう おでかけ と なりました。
こむぎいろの ちいさな かご を もって、しゅっぱつです。
*
ふたりは、どんどん すすんで いきます。
そうすると きもちの よい かぜの ふく おかの ちょうじょうに きました。
おねえさんは ちいさな かご から さんどうぃっちを とりだしました。
*
「あ、おねえさん、それ…。」
「うふふ、いっしょに たべましょう。」
「うん!」
さて、あいじょう たっぷりの さんどうぃっちを たべたら、 おはな さがしの じかんです。
*
「どこかなぁ」
そこには いろとりどりの はなが さいていましたので、 とっておきの いちりんを さがすのも ひとくろう ですが、
いもうとが すみから すみまで さがすと…
ほかの ものとは くらべものに ならない くらい、かわいらしい ももいろの はなが さいているのをみつけました。
*
しかし、その はな に、 ちかづいて しまったのが まちがいでした。
いもうとが その はなびらに ふれると、たちまち おしべは しょくしゅに かわり、いもうとを おそったのです。
「あぶないっっっ!」
おねえさんは、ひっしに かばいました。
その おかげで、おねえさんは そのばに たおれこんで しまいました。
*
おねえさんは、しばらく き を うしなっていました。ながいながい、まっくろな ゆめを みつづけて いました。
*
すうじつかんの その あくむから め を さましたとき、そこに いもうとは いません でした。
そうなって しまっては、 おねえさんは じっと しては いられません。やみあがりのうえ、いくあても ないのに、やみくもに、いちもくさんに かけだします。
*
そして、あるところに きれいな うすい むらさき いろの はなが ならんで さいて いるのを おねえさんは みつけました。
よこに かんばんが たてて あり、おねえさんは すべてを りかい しました。
「わたしのせいだ…。そんな かんがえかた、おかしいよ…。」
おねえさんは、ないて、ないて、なきつづけて、くたくたに なりました。
コメント欄
- なんでもないお話シリーズ好きですわぁ -- りんまり。 2021-07-11 (日) 15:35:35
- いつもありがとうございますわ
-- ときさめ 2021-07-11 (日) 15:36:30
- 毎度毎度悲しいねぇ -- りんまり。 2021-07-11 (日) 15:37:07
- そうかもしれませんわね、何故でしょう。 -- ときさめ 2021-07-11 (日) 15:44:32
- ありがとうございます。またもや悲劇……?
「うすい むらさき いろの はな」の横にたててあった「かんばん」には何が書かれていたのでしょうか……。 -- 総拙横好? 2021-07-12 (月) 21:43:19
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