BVE5制作小ネタ

Last-modified: 2017-06-09 (金) 17:52:39


車輌

性能

  • current.csv は各ノッチの(主電動機)電流の値[A] (by shallowf)
    • 進段のタイミングやジャーク制御、電流計の動作などに影響
    • 速度―電流の性能曲線があれば、その数値をそのまま入れれば良い。
      • VVVF車の一部はインバータ装置入力電流を計測する電流計を搭載しており、起動時にはほぼ0Aで40km/h前後まで次第に電流が増加するといった挙動を示す。このタイプの電流計の挙動通りに電流テーブルを入力するとジャーク制御がおかしくなるので、電流テーブルには主電動機電流値を記入し、電流計挙動と加減速挙動を両立するにはプラグイン側で工夫する必要がある。
  • force.csv は各ノッチの電動車1両あたりの引張力[N]の表 (by shallowf)
    • 速度―引張力の性能曲線があれば、その数値をそのまま入れれば良い。
    • 電流―引張力の性能曲線が載っている場合は、これに速度―電流の性能曲線から読み取った電流の値をかけ算して速度―引張力の性能曲線を計算し、force.csv に入力する。
      • さらに電動機の個数をかける必要がある場合もある。
      • force.csv の単位は[N]なので、引張力のグラフの単位が[kg]になっている場合は 9.80665 をかける必要がある。
    • 車両エディタでテストしてみたところ、1tの車両の1km/h/sの値が「305.5556」と変換される
    • これはtrain.datでの加速度をSI組立単位(m/s^2)に変更し、車両質量に慣性係数を足した値を掛けて得られる値。
      従って車両質量が1tで慣性係数が0.1の車両が1km/h/sを出す場合の引張力は、
      1[km/h/s]/3.6*1[t]*1.1*1000≒305.55…[N]
      となる。(by Kazuma)
  • bve2/4とは異なり、両数のMT比(MotorcarCount/TrailerCount)を変えるだけで加減速性能も変わる
  • 慣性係数一覧
    電気機関車:0.15
    電動車:0.1
    新幹線電車:0.11(計画値)
    付随車:0.05
    客貨車:0.05
    • 慣性係数とは、車両の前後運動に関係しない運動(車輪の回転など)に取られるエネルギーを補正するための数値。電気機関車や電動車の慣性係数が付随車より大きいのは、モーターやギヤを回す分余分にエネルギーが要るため。
  • params.csvの各項目の意味 (by Fa)
    項目名単位意味
    BreakerDelay_On断流器投入のタイムラグ(力行・ブレーキオン指令から主回路オンまでの時間)
    BreakerDelay_Off断流器開放のタイムラグ(力行・ブレーキオフ指令から主回路オフまでの時間)
    CurrentReducingTime
    (旧currentlimittingtime)
    (限時減流)遮断時に減流状態で維持される時間
    JarkRegulation_UpA/秒そのノッチにおける電流値の増加率制限(一般にノッチ進みジャーク)
    JarkRegulation_DownA/秒そのノッチにおける電流値の減少率制限(一般にノッチ戻しジャーク)
    RequiredNotch_Up-そのノッチからノッチ進みする条件となる力行・抑速指令ノッチ
    RequiredNotch_Down-そのノッチからノッチ戻しする条件となる力行(・抑速)指令ノッチ
    StepDelay_Upノッチ進み条件が成立してからノッチ進みが行なわれるまでの時間
    StepDelay_Downノッチ戻し条件が成立してからノッチ戻しが行なわれるまでの時間
    CutOffCurrent_EmptyA空車限流値
    CutOffCurrent_FullA最大限流値
    • オフした場合のタイムラグ:ハンドル操作→LeverDelay+BreakerDelay_Off→減流→CurrentReducingTime→完全にオフ
    • JarkRegulationに0を設定するとジャーク無し
    • ジャーク制御中の引張力は電流値からcurrent0.csvによる値(無負荷電流値)を引いたものに比例する
      • ジャーク制御中の電流値は無負荷電流値以上の範囲で制御される
    • powerのRequiredNotch_Downに-1を設定すると、力行オフにしてもそのノッチから前へは戻らず次回力行ではそのノッチから起動する(「ノッチオフでカム軸が初期位置に戻らない形式」
      • 1ノッチ目以外のBreakerDelay_Onはその時に使用するもの
      • 初期位置に戻る条件は「レバーサ中立」or「電気ブレーキ終速(車両パラメーターのMainCircuitのRegenerationLimitの値)まで減速」
    • 抑速ノッチのノッチ戻しは5.1初期版のみ有効(通常の電気ブレーキに支障があったため無効化?)
      • 5.3でもノッチ戻しの設定は有効。ただし電気ブレーキの挙動に支障が出るのは相変わらず。
        5.4で修正
    • powerのCutOffCurrentに0を設定するとノッチ進み条件から限流値が除かれ、指令ノッチ条件成立だけで進む
    • BreakerDelay_On、BreakerDelay_Offに設定する数値は断流器まわりの音を録っておくと調べやすい。断流器投入時は、例えば「カチャカチャ」等の音がしている間は少なくともタイムラグとみなせることが多い。断流器開放時は、例えば減流遮断の無い場合で「スッ、コン!」という音が鳴る場合、二音のタイムラグをそのまま断流器開放のタイムラグと設定してよいだろう。最終的にはLeverDelayと合わせて調整する。
    • StepDelay_Up、StepDelay_Downの数値は、まずは速度が出ている状態での再加速時・低速度時からのブレーキング時のカム動作音を録っておおまかに把握しておくと良い。
  • PistonAreaの求め方について (2012/06/13 Rock_On)
    • 諸説ありますが「車体重量[t]*減速度[km/h/s]/(BC圧[kPa]*0.648)」で近い値が求められそうな感じです。
    • 制輪子摩擦係数は速度や材質によって動的に変わるものなので、これで常にぴったりの減速度が出せるというわけではありませんが…

パネル

  • 電流計の機能が内蔵:キー「am」(int型) 電流計[A]
    • キー「am」を指定した場合は両振式電流計として動作する。
      (ブレーキを扱ったとき、-方向に針が振れるタイプ)
    • プラグインの ATS_VEHICLESTATE.Current から電流の実数値が取得できる。
      Currentの値にプラグインから処理を挟むことで、電流値に関係した表示灯も再現できそう。
      (by Unicorn)
    • BVE5.1でキー「amabs」(片振式電流計)に対応。
  • 頭の揺れシミュレートでPanelの端が出るようになったので、LeftとTopにある程度マージンを入れておくとよい。(Resolution = 480でそれぞれ5~10程度)
    • BVE5.4ではBVE5.3よりさらに揺れ幅を大きく設定できるようになる見込みなので、マージンはより大きめにとったほうがよさそう。
  • アドオン作成に必要な物理知識#vibrationも参照

ATSプラグイン

路線

背景

  • Xファイル(3D)になったのでSkydome(半球)なども使えることを確認、360°全方向の再現が可能

ストラクチャ

  • 公式でBVE5に対応したストラクチャビューワがありませんでしたが、Rock_On氏が公開。CSVを表示した際でもBVE5で起こるストラクチャ透けや表示崩れの再現がされているため、CSVファイル無変換でも対処が可能に。
  • Rock_On氏が公開しているBVE5用ストラクチャコンバーターを使えば、CSVファイルをBVE5対応のXファイルに変換できる。3Dモデリングソフトによるストラクチャ作成に慣れない場合は、まず手打ちでストラクチャ用CSVファイルを作成し、コンバーターでXファイルに変換というやり方を試してみるのも一手。
  • 上記の2ソフトは、Rock_On氏のブログ(http://mkn55.blog.fc2.com/blog-entry-5.html)からダウンロードできる。
  • 樽モト氏作の「Nagoya_Common」ストラクチャセットのStructure List
    • $(Nagoya_Commonへの相対パス)を書き換えて使用
  • ストラクチャのテクスチャのサイズを一括変換するバッチファイル ダウンロード
    事前にImageMagickというソフトウェアのインストールが必要だが、Google SketchUpでMMDExporterを使っている場合はすでに導入されているはず。大きめの値(128x128とか)を指定するとよい。
    ダウンロード時警告が出た場合はこちら

構文いろいろ

  • structures.csvにコメント行を入れたい場合は最後に「,」を打てば一応可能
    BVE5.3で「#」によるコメント行と改行に対応(by NT/fiv)
  • 勾配標の建てられている位置は、縦勾配開始~本勾配の中間が多い(標識と信号で広がる鉄の世界 より)
  • 地上信号機と閉そくの構文を同一距離に設置する場合、二つの構文の記述順序によって地上信号機設置構文のsection値の解釈が異なる。普通に信号機を置く場合、閉そく構文を先に書く場合はsectionに0を、後に書く場合は1を入れると具合が良い。
  • BVE5の乗車率は、100%のときに65kgの人が150人乗車しているものとして計算している。乗車率100%の場合、乗客の荷重は65[kg] * 150 = 9750[kg]で約10tとなる。特急車のような乗車定員の少ない車両で定員乗車とする場合、乗車率の数値は低めにしておく。参考:http://gyazo.com/ba3b1db333a1108595ca35a3371edf86

その他

シナリオファイルのランダム参照

  • マップファイルと車両ファイルのランダム参照機能における「重み付け」パラメーターは、比率で考えるのがよいと思われる。例えば、同じ運用に入る2種類の車両がそれぞれ13本と24本在籍する場合(13:24)、これらの車両をランダム指定するときは重み付け数値をそれぞれ13と24を指定するのがよいだろう。

フォルダ構成

  • 公開時にはScenariosフォルダから梱包するようにすると扱いやすい。
    • 車両のみの際も定位置を指定しておくと他の路線から指定されるときに便利。
      例:Scenarios\ntfiv_train\817-3000

ビューワーモード

[Vキー]を押すと運転台が消えてビューワーっぽくなる。(時間は停止せずそのまま進んでいる)
画面のドラッグで視点を変えられる、テンキーで上下左右に移動可能。

時間と位置を動かす(開発用)

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※説明のため一部着色

  • ツールウィンドウ→時刻と位置で出る。自列車ダイヤと他列車ダイヤがダイヤグラム風の画面に表示され、またこの画面から任意の時間と位置にジャンプすることができる。画面の大きさは自由に変更が可能。
  • ダイヤグラム上では青い太線が自列車のダイヤ、黒い細線は先行列車と他列車のダイヤ、赤線は現在の時刻と位置をそれぞれ表している。縦軸の1目盛りは1分となっている。
  • ダイヤグラム内をクリックするとクリックした位置の時刻・距離にジャンプすることができる。さらに、ドラッグするとこれらを連続的に変化させることもできる。また、時刻・距離の欄に数値を指定して「Enter」を押すことで任意の時刻・距離に正確にジャンプすることも可能。
    • 上の画像内で赤色の領域では距離のみ、緑色の領域では時刻のみ、黄色の領域では距離と時刻を同時に変更することができる。
  • 左上の一時停止ボタンの機能は「P」(デフォルトの場合)を押したときと同じ。また、早送りキーボタンの機能は「F8」(デフォルトの場合)を押したときと同じ。なお、操作ボタン・現在時刻表示と距離表示はそれぞれ左端をドラッグして動かすことができる。

車両物理量ウィンドウ(開発用)

  • ツールウィンドウ→車両物理量で出る、直近の車両物理量をペンレコーダー風に表示するウィンドウ。
  • ウィンドウサイズやフレームレートに関わらず、グラフは1秒あたり30ピクセルの速度で更新される。
    それぞれの線に対応する物理量とその大きさの一覧
    線の色物理量一目盛当たりの数値量
    速度の絶対値20[km/h]
    加速度(前方向で正/後方向で負)1[km/h/s]
    黄緑電流(力行で正/減速・抑速で負)100[A]
    青緑T車のブレーキシリンダ圧力100[kPa]
    青紫M車のブレーキシリンダ圧力100[kPa]

各本体バージョンにおけるヘッダーの違い