クエストアイテム/正しい薬草の本

Last-modified: 2007-12-19 (水) 14:01:29

……読んでみた。


ドクミスト洞窟にはえるといわれている薬草
がある。名は何と言ったか、忘れてしまった
が、本来あそこは毒の霧など発生してはいな
かった。雰囲気を察してもわかるのだが、普
通の洞窟と変わりない。


何があの洞窟をあそこまで変えてしまったの
か。私が知る限りのことを記そう。あれは、
五勇者が現れる前の話なのか、後の話なのか
……とにかく、五勇者とはまったく関係のな
い戦争が起こっていたときのことである。当
時、内戦により混乱していたファーレンの国
王は、ルカビニア侯を召喚した。


このときの王は歴史上もっとも悪名高いファ
ーレニア七世である。ファーレニア七世がい
つの時代にいたのか、その記録は残っていな
い。現在残っているのは、その行った悪行の
伝説のみである。王はルカビニア侯にこう言
った。「われらにあだなすセラルカのクリム
どもを抹殺するのだ!」王の怒りは本物であ
った。


このときのセラルカは城塞都市であり、ファ
ーレンと敵対していた。セラルカの市長クリ
ムは大変な切れ者で、突撃しか知らないファ
ーレン王国の兵士を圧倒し、国の兵士と互角
に渡り合っていた。戦況がよくないことを知
ったファーレニア七世は数々の戦いで名を上
げていたルカビニア侯を呼び寄せ、前線で戦
わせようとしていたのだ。


結果から言えば、クリムはルカビニア侯率い
るファーレン軍に敗退し遠く極寒の地へ逃げ
ることになる。しかし、クリムはただでは、
負けなかった。古代魔法技術を応用し、瘴気
を発生させファーレン軍を半数ほど撃退した
のである。そう、その瘴気こそ、ドクミスト
洞窟に発生している霧なのである。


攻めてくるファーレン軍を迎え撃つため、セ
ラルカ洞窟を掘り、そこから瘴気を流したの
である。洞窟であれば、封印することで、後
の被害も最小限に抑えられると思ったのだろ
う。確かに成功はしたが、その洞窟の瘴気は
現代になっても消えてはいない。それどころ
かそこだけ生態系が混乱し、本来はえるはず
のない植物が生い茂っている。それが、あの
薬草というわけだ。


そうそう、思い出した。あそこに生えている
薬草は、ニグ草、ヴェルフ草、バオト草とよ
ばれている。誰がはじめに呼んだのか定かで
はないが、この薬草は、人にとっては良い効
果はない。むしろ……(以降は字がかすれて
いて正確に読めない)……私は……研究のた
めに……した。ここでの暮らしも……になり
記念すべき……編纂も行った。
(本が破れていて続きがない)