聖闘士星矢/車田 正美 ポセイドン編
44 :聖闘士星矢 ポセイドン編 1/5 :03/12/24 04:05 ID:???
12宮の戦いから1カ月後。
城戸沙織はギリシャの海商王ソロ家の総帥、ジュリアン・ソロの誕生パーティに出席していた。
初対面でいきなりプロポーズをしてくるジュリアン・ソロ16歳。つれなく断るアテナ沙織13歳。
「この私を拒絶する女性がいるなんて」とショックを受けるアホ総帥は、スニオン岬が光っているのを見る。
光に導かれたジュリアンは、岬に突き刺さっている三又の鉾を見つける。
突如現れた人魚・テティスは、戸惑うジュリアンに「ジュリアン・ソロ様…いいえ、海皇ポセイドン様」と告げ、
海底神殿へと案内した。
それから3日後、世界各地に水害が起き長雨が降り続くという現象が起こり始める。
その頃、星矢達四人は12宮の死闘により延々生死の境を彷徨っていた(本来あの状況で助かるハズがないのだが)。
アテナは彼らの身を案じて病院に泊まりこみ、黄金聖闘士牡牛座のアルデバランが護衛に赴いた。
その夜、ポセイドン七将軍の一人海魔女のソレント♂が来襲。しかしアテナはソレントを屈服させ、
ポセイドン神殿へ単身乗り込んだ。
再会に驚くジュリアンとアテナ。ジュリアンは神話のノアの箱船のように、地上を一掃するべく考えていた。
反対するアテナに、ジュリアンは地上に降らせている雨をアテナが引き受けることで粛正を少しでも遅らせてやろう、と提案する。
アテナはそれを受け、ポセイドン神殿を支える7本の柱の中心、メイン・ブレドウィナに閉じこめられる。
水で満たされる前にメイン・ブレドウィナを壊さないと、アテナは溺死してしまう。
さらにメイン・ブレドウィナを壊すには、その周りにある7本の柱を先に壊さなくてはならない。
そして再び(昏睡状態のはずだが、不思議にも起き出してきた)星矢達4人によるポセイドン神殿の攻略が始まった。
黄金聖闘士の血によって生まれ変わった新生クロスで神殿へと乗り込む星矢達は、それぞれの柱に散り七将軍と対峙する。
45 :聖闘士星矢 ポセイドン編 2/5 :03/12/24 04:09 ID:???
Round 1 星矢
第一の柱・北太平洋の海を支える柱に向かう星矢は、海馬(シーホース)のバイアンとバトル。いつもの如く
ペガサス流星拳ーっ! → なにぃ!? 流星拳が全くきかないなんて! →(反撃)→ うわーーっ!なんと恐るべき技よ →
しかし俺は負けねえ! →(我が最大の奥義で倒してやろう、○○○(必殺技)ーーっっ!!!)→ うわーーーっっ!!!! き、きかないぞ
→(な、なにを。もう一度くらえ○○○ーーっっっ!!!!)→ フッ、聖闘士には一度見た技は通用しないぜ
のパターンを繰り返し、勝利する星矢。すぐさま柱を壊そうとするが、必殺技でもビクともしない。
そこに困ったときの天秤座のクロス登場。クロスを使って柱を砕いた星矢は次の柱へと急いだ。
Round 2 瞬
第二の柱・南太平洋の柱に向かった瞬は、海将軍スキュラのイオと戦う。
サドかナルか知らないが、次々と違う技を繰り出すイオの前に、鉄壁の守りのアンドロメダチェーンも役に立たない。
が、よせばいいのに致命傷を避けて攻撃してきたイオは「セイントには一度見た技は通用しない」ルールの前に無様な姿を晒す羽目に。
縛ったイオを尻目に瞬は柱を砕こうとするが、柱には傷一つつかず、瞬は己の身と共に柱を砕こうとする。
その時ライブラのクロスが届いた。
イオは身を呈して柱を守ろうとするが、ライブラのクロスにその身を柱と共に砕かれ、瞬に忠告めいたことを残し死亡した。
Round 3 紫龍
第三の柱・インド洋の柱に向かった紫龍は、クリュサオルのクリシュナと対峙。
何でも貫き防ぐこと不可能(こんなんばっか)という黄金の槍を操るクリシュナに、やられ放題の紫龍。
いよいよヤヴァイというその時、シュラの幻影が現れ紫龍に告げる。「お前の右腕には聖剣エクスカリバーが宿っている」と。
自らを追いつめ力を発揮するべく「クロス脱ぎ」を披露した紫龍は、見事黄金聖闘士の域までコスモを高めエクスカリバーを発動した。
しかしクリシュナは鎧を脱ぐことで更に力を発揮し(紫龍属性)、却って紫龍の技は通用しなくなってしまう。
紫龍は相手の必殺技で失明(またか)しつつもコスモを高め、相手の生命点を突き勝利した。
46 :聖闘士星矢 ポセイドン編 3/5 :03/12/24 04:15 ID:???
Round 4 氷河~星矢~瞬~一輝
第四の柱・南氷洋の柱に向かった氷河。そこに待ち受けていたのは12宮で死亡した師・アクエリアスのカミュであった。
師を侮辱したと怒り攻撃する氷河だが、その凍気はまさに師・カミュしか持ち得ないものであった。再会を喜び泣く氷河。
次に辿り着いたのは星矢は師・摩鈴と再会する。仮面を外したその素顔は行方不明になっていた姉・星華であった。
再会を喜び合う姉弟達。
そして瞬が到着。そこに倒れていたのは無防備でやられていた氷河、星矢であった。
いぶかる瞬の後に現れたのは12宮で塵と消えたはずの兄・一輝。泣いて喜ぶ瞬だが、チェーンは一瞬の殺気を見逃さなかった。
攻撃をかろうじて止めた瞬の前で、一輝は姿を変え海将軍のリュムナデスのカーサになった。
皆を騙したカーサに怒り心頭の瞬は本領発揮、アンドロメダチェーンでカーサを捕らえるが、
兄の姿にとどめはさせず結局やられてしまう。
勝利に酔うカーサをふっとばし、時代劇さながらの口調で現れたのは塵になったはずのフェニックス一輝であった。
その攻撃にボコボコのカーサは一輝の弱点を探り、修業時代の心の癒しであった少女エスメラルダに変化するが、致命傷は与えられず死亡する。
一輝は三人に血止めをすると、ポセイドン神殿へと向かっていった(
だから七本の柱を壊さないとダメなんだってば)。
氷河は目を覚まし、カミュが指導しにきてくれたのだとポジティブに考え、
以降いかなることがあってもクールに徹すると誓い次の柱へ向かう。
Round 5 氷河
第五の柱・北氷洋の柱で、氷河は兄弟子だったアイザックと再会する。
クールに徹すると誓った直後に泣きまくる氷河。
慰めるかと思いきやいきなりキックをくらわすアイザック。
そして自分は海将軍の一人、クラーケンのアイザックだと名乗る。
潮流に巻き込まれた氷河を助け、アイザックは片目を失い遭難した。そしてポセイドンに救われ海将軍になったのだ。
罪悪感ひしひしの氷河はその後の攻撃もなすがままであったが、どうやらクールに徹することに決めたらしく
セイントとして戦うことを決める。
カミュの凍気を受け継いだ氷河はカミュ最大の奥義・オーロラエクスキューションを放ちアイザックを倒した。
アイザックは今回の戦いの真の黒幕を氷河に明かし息絶える。
47 :聖闘士星矢 ポセイドン編 4/5 :03/12/24 04:19 ID:???
Round 6 一輝
柱を無視して神殿へと向かう一輝は、海将軍の一人シードラゴンと戦う。
一輝はその男のコスモに覚えがあると感じた。そして12宮のラスボスだったジェミニのサガの必殺技、
ギャラクシアンエクスプロージョンをくらい倒れる。
鱗衣をとったその男の顔は、まさしくサガのもの。その男はサガの双子の弟、ジェミニのカノンであった。
Round 7 瞬 / 星矢・氷河・紫龍 /一輝
南大西洋の柱に着いた瞬は、セイレーンのソレントと対峙する。
ソレントの笛の音に翻弄される瞬はたちまちピンチに陥るが、その危機を救ったのはアテナの祈りであった。
抵抗する瞬を本気で殺しにかかったソレントに対し、瞬は例のナメた「素手の方が強いんです」技を発動。
ソレントを倒した。
また、星矢達も神殿のジュリアンの元まで辿り着くが、やはり神には全く歯が立たずなすすべもない。
その星矢達に射手座のクロス・アイオロスの遺志が加勢に現れる。星矢はゴールドクロスを装着し、
射手座の矢をポセイドンに引き絞った。
ジュリアンに矢を向けることを異常に怯えるカノン。
一輝の鳳凰幻摩拳にかかったカノンは、悪の心を指摘したため兄におしおきされ、スミオン岬に幽閉された過去を思い出す。
毎日水攻めに合うカノンが岬の岩牢で見つけたものは、アテナの封印を施されたポセイドンの三又の鉾だった。
その封印を解いた時、海底神殿に引き込まれたカノンはさらに、ポセイドンが封印されたアテナの壺を見つけそれを解放する。
そしてまだ眠かったポセイドンを上手く操って自分が覇者になろうとしたのである。
48 :聖闘士星矢 ポセイドン編 5/5 :03/12/24 04:25 ID:???
星矢は自分に跳ね返ってくる矢を何度もつがえ、仲間の盾に守られとうとうジュリアンに矢を命中させる。
しかしそれこそが始まりであった。
今まで自我を保っていたジュリアンは、とうとうポセイドンとして真の覚醒を果たしたのである。
星矢達に容赦なく襲う神の力。12宮で死んでいった黄金聖闘士達のクロスが力を貸しに現れ、ポセイドンの力に抵抗する。
一方、ポセイドンが完全に覚醒したことにより野望も消えたカノンは、キレて一輝を叩きのめす。
その危機を救ったのはソレントであった。
ソレントは今回の黒幕がカノンであったことを知り、ポセイドンの降臨時期を間違えたことを認めカノンを倒そうと
するが、一輝はポセイドンを再び封印するためのアテナの壺の在処をカノンから聞き出そうとしていた。
しかしカノンから得た答えは、アテナの壺はメイン・ブレドウィナの中にあるというものだった。
そして星矢達はメイン・ブレドウィナを壊すために、なんと人間大砲という手を思いつき実行する。
即ち星矢を氷河と紫龍で弾丸のように飛ばすという、大マジだが笑いをとるような手だてであった。
一輝に羽交い締めにされつつも人間大砲を阻止しようとしたポセイドンだが、
奇跡とやらに負けメイン・ブレドウィナを壊される。
アテナがとうとう解放された。ポセイドンはアテナを三又の鉾で貫こうとするが、それをかばったのはカノンであった。
カノンは岬に幽閉されていた際に、赤子のアテナに命を救われてきた、という事実を認め償いを果たしたのである。
アテナは壺を掲げ、ジュリアンからポセイドンは引きはがし封印した。
崩れ落ちる海底神殿からジュリアンを助け出したのは、忠実な部下の人魚・テティスだった。
数日後、地上の雨や水害は全て止み、ジュリアンは記憶をなくしていた。
ジュリアンはソロ家の財産を投げ打ち、難民救済すべく旅に出る。
ソレントは音楽生としてジュリアンに供することにした。
波打ち際に佇む二人は、打ち上げられていた美しい魚を見つける。ジュリアンは涙を流し、その魚を海に還した。
<海皇ポセイドン編・完>