棺担ぎのクロ。~懐中旅話

Last-modified: 2008-11-01 (土) 11:30:54

棺担ぎのクロ。懐中旅話~カイチュウタビノワ~/きゆづき さとこ

55 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/08/26(土) 01:57:43 ID:???
『棺担ぎのクロ。懐中旅話~カイチュウタビノワ~』
芳文社まんがタイムきららコミックス
既刊1 819円+税
色々と謎の伏線はあるものの、1巻では殆ど明かされていない状態。
ジャンルは西欧風ファンタジー…かな。
●登場キャラクター
・クロ
ほぼ黒ずくめの恰好で、自分の背丈ほどの大きな棺を背負って旅をする少女(?)
外見は黒いスナフキン+丸眼鏡+棺。歌も上手い様子。
棺の中にはクロに従順なコウモリがたくさん入っているが、
本人は他人に「私の棺です」と意味深な発言をしている。
ちなみにクロは本名ではなく、黒ずくめだから。
本名は「可愛らしい名前」らしいが、明かされていない。
・セン
クロと一緒に旅をしている、人語を喋るコウモリ。
クロとは同郷で、旅を始める以前からの付き合いらしい。
・ニジュクとサンジュ
クロが訪れた廃屋の地下牢に(自分達の意志で)居た双子(?)。
外見や喋り方は幼女で、外界の事は何も知らない。
自身が「はかせ」と呼ぶ人間の被験体であるらしい。
名前の意味は29番と30番。
体を手乗りサイズ程度に小さく出来たり、妙に記憶力が良かったり、
自分以外のものの色を体に移したり移されたりする特技を持つ、謎の存在。



56 名前:棺担ぎのクロ。[sage] 投稿日:2006/08/26(土) 02:11:21 ID:???
・ゼンマイ丘の魔女
クロが訪れた大きな街の郊外に住んでいる美人。
実は魔女ではなく、自然宗教の祭司で薬師。
街ではキリスト教的な神教が信仰されているため、異端者として森の奥に逼塞している。
お客さんが大好きで、立ち寄った旅人達を手厚くもてなす。
・ケイ(K)
クロが出会った旅人。特に目的は持たず、なんとなく放浪しているらしい。
アコーディオンが達者で、たまに辻音楽師をして路銀を稼いでいる。
・輸送屋
プロペラ機で輸送屋を営む若い女性。
以前、「2人組の黒い旅人」に出会ったと言うが…?
●1巻のあらすじ
 黒ずくめ大きな棺を背負ってセンと旅するクロは、行く先々で人々に珍しがられたり怖がられたり。
 ある日立ち寄った大きな街で、クロは街の人々に「魔女」と呼ばれる若い女性に出会う。
 魔女(名前が無いので便宜上)はクロが「何者かに無理やり黒く染められたように見える」と言う。
 その何者かを捜しているのか、とある大きな廃屋を訪れたクロ。
 廃屋には大きな獣が暴れたような痕跡と、それに殺されたと見られる白衣姿の白骨死体(絵での描写は無し)
があり、地下牢には幼い双子の少女が2人。
少女達は「ニジュクとサンジュ」と名乗り「はかせ」に「危ない事があるから待っていなさい」と言われ、
帰りを待ち続けているのだという。



57 名前:棺担ぎのクロ。[sage] 投稿日:2006/08/26(土) 02:47:16 ID:???
 双子達は小さくなって鉄格子を抜け、クロと一緒に旅をする事になる。
 廃屋を出て、初めて草や花に触れた双子達は喜び、なかなか道中が進まない。
 ニジュクは「木の色をもらった」と茶色くなり、サンジュは草の緑に染まっていた。
 逆に自分の色を他に移す事も出来るとクロの手をとったニジュクは、あっという間に真っ黒に染まってしまう。
 水浴びをして耳と尻尾(そう、双子には尻尾もあるんでした)以外は白くなったニジュク。
 悲しそうにしているクロに「白い色をあげる」と頑張るが、クロは「二度とそんな事をしてはいけない」と怒る。
 センは「内心、嬉しいんだ」と言うけれど…。
 双子達は「クロちゃを白くするには、もっといっぱい白いのが必要なんだ」と眠りにつく。
 そんな旅の途中、行き倒れている青年、ケイと出会ったクロ達は彼を助け、成り行きで辻音楽師の手伝いをする事に。
 クロは故郷の歌を披露し、意外な才能を発揮。
 路銀を稼いだケイと別れ、旅を続ける夏の光の中、暑さに倒れてしまうクロ。
 「クロちゃの中、何か変。クロちゃの体、真っ黒だ」
 クロは胴体に包帯を巻いていたが、それは黒く染まっていた。
 双子達はクロに新しい包帯を巻いてやり、早く目覚めてほしいと納屋の薪を数え始める。
 百を何度も数え終えた頃、やっとクロが目を覚ます。
 双子達に体を見られたクロは、戸惑いながらも暖かい気持ちになる。
 納屋にクロとセンを残し、外へ包帯を捨てに出た双子達は、クロが何故あんな姿で旅を続けているのかを考え始めていた。
【2巻へ続く】
付記:クロと別れたケイは偶然魔女の家に立ち寄り、
輸送機を壊して魔女の家に滞在中の輸送屋に出会う。
皆が偶然にクロに会った事がわかり、話に花が咲く。
輸送屋は魔女から「黒い旅人さんに会う事があったら渡して」
と、小包を受け取り、魔女の家を後にする。