死刑囚042

Last-modified: 2008-09-23 (火) 11:53:08

死刑囚042/小手川 ゆあ

284 名前:死刑囚042 投稿日:04/09/30 23:24:03 ID:???
囚人の社会復帰実験のため、7人殺しの死刑囚042号が頭に爆弾を埋め込まれて高校の用務員をすることに。
そして3年後に死ぬまで、様々な人に出会って人の心を取り戻す過程を描いた漫画。
盲目の女子高生とか巨乳の人妻とか、ちょこちょこ女性キャラが出てくるが
ある意味主人公の042号が一番萌える漫画でもあったりなかったり。



299 名前:死刑囚042 投稿日:04/10/01 19:07:37 ID:???
あらすじ
近未来の日本、死刑制度と終身刑の廃止に伴い囚人の無償労働実験として、
脳の興奮状態が殺人を犯すほどに達すると爆発する小型爆弾を頭に埋め込まれて
社会復帰することになった死刑囚042号の物語。



300 名前:死刑囚042 投稿日:04/10/01 19:10:11 ID:???
人物説明
●死刑囚042号
本名田嶋良平(30歳)。ヤクザの闇金賭試合において7人殺害した殺人鬼。
子供の頃6年間誘拐されていた事のトラウマにより、感情のほとんどが欠落している。
口癖は「ぬ……」

●椎名博士
今回の実験チームのチーフで042号の心理カウンセラー担当。推定30歳前後。
普段はニコニコしている食わせ者だが、一度キレると手に負えない激情家。
最初は実験と割り切って042号と接するが、そのうち感情移入バリバリしちゃって
友人になっちゃうある意味学者としては駄目な人。

●ゆめ
042号が用務員として働くことになる高校の女子高生。目が見えない。
そのせいか、純粋というか超天然。
やけに042号になついてそのうち点字による交換日記を開始しちゃう強者。

●あやのさん
目が見えないゆめの学校生活を支援しているボランティアの人。29歳。巨乳で人妻。
7人殺している割には変なところで優しい042号のギャップにそのうち惚れちゃう失楽園な人。



301 名前:死刑囚042 投稿日:04/10/01 19:11:32 ID:???
囚人の社会復帰実験の対象に選ばれちゃった死刑囚042号は、
頭の中に爆弾を埋め込まれて高校の用務員をすることに。
刑務官や実験チームが常に監視役としてついて回るが、
9年間も独房に監禁されていた042号は、久しぶりの外の空気に上機嫌。
花壇の世話とかを楽しみながら黙々とやってたり順調な滑り出しに見えた実験だったけど
当然、と言うか周りの生徒からは恐れられまくったり、
頭の弱い不良がわざと喧嘩売ってきたりと色々ゴタゴタが。
だけど、盲目の女子高生ゆめちゃんと仲良くなり、何とか用務員を続けられた042号でした。

~

302 名前:死刑囚042 投稿日:04/10/01 19:17:04 ID:???
その後の話は箇条書きにてお送りします。
○マスコミに042号の事がリークされてPTAとかから総バッシングされるけど
 椎名博士ら実験チームが土下座とかして頑張って何とか理解されました。
○捨てうざぎを拾っちゃった042号が貰ってくれる人を求めて校内を東奔西走。
 勤務時間オーバーで罰則を受けちゃうにも関わらず、雨の中頑張る042号の姿に
 人妻ボランティアのあやのさんは胸キュンしました。
○過去に042号が殺した青年のおじーちゃんが訪ねてやって来ます。
 初めは散々説教とかをくらいますが、おじーちゃんが実験反対の過激派の人にさらわれちゃって、
 それを042号が助けに行ったりとかしている内に次第に仲良くなります。
 「命を無駄にするなバカ息子」とか言われちゃって042号も満更ではない様子でした。
○高校が夏休みになり、することがなくなっちゃった042号の為に、
 あやのさんがマンツーマンで点字を教えることに。
 これでゆめちゃんと交換日記が出来ると頑張る042号でしたが、
 あやのさんとちょっと怪しい雰囲気になっちゃってついキスしちゃいます。
 当然警務の人に怒られたけど、人を好きになる気持ちが少し分かった042号でした。
○高校の体育祭で放送部の仕事に抜擢されて頑張るゆめちゃん。
 そんな彼女を影ながら応援する042号でしたが、頭の弱い男子生徒がゆめちゃんや
 実験チームに嫌がらせを。
 挙げ句の果てに椎名博士が体育祭の最中に刺されたりしますが、何とか乗り切りました。良かったですね。
○042号の母親が訪ねてやって来ますが、自分は以前の自分とは違うと面会を拒否る042号。
 でも椎名博士やゆめちゃんの説得により、少しの間でしたがめでたく再会しましたとさ。



303 名前:死刑囚042 投稿日:04/10/01 19:20:14 ID:???
○042号の頑張りにより、二人目の死刑囚による実験が開始されることに。
 しかしその死刑囚は子供の前で母親を強姦して二人とも殺してついでに放火しちゃうような凶悪犯。
 当然初めは従順のふりをしていましたが、その内本性を出して大暴れ。
 042号の活躍により何とか取り押さえることに成功。椎名博士は実験を甘くみていたと反省するのでした。
○自分の命を軽く見る042号に対し、椎名博士が怒っちゃって二人は大喧嘩します。
 と言うか端から見ると痴話喧嘩です。
 でも、まぁ、何だかんだで本音でぶつかりあって仲直りはしますが。
 あと、ゆめちゃんの妹のみらいちゃんが新入生として入学してきました。超シスコン娘です。
○遠足について行けることになった042号。海が見れると大はしゃぎ。
 だけどまたまたゆめちゃんが頭の弱い男子生徒にかどかわされます。
 無事助かりましたが、その間心配で気が気じゃなかった042号。随分人間らしくなりました。
○あやのさんに赤ちゃんが出来ました。もちろん旦那のです。
 ただ、以前042号とプチ不倫をしちゃった手前、落ち込み気味のあやのさん。
 しょーがないので042号が励まして何とかなったようです。
 あと、椎名博士が8年つきあって結局分かれちゃった恋人と何故か結婚することになりました。おめでとう。
○冤罪で逮捕されて結局死んじゃった人の無罪を晴らすため、唯一の証言者として042号が出廷することに。
 当然外野からやいのやいの言われますが、困っている人を助けたい、
 と人間らしくなった042号も頑張って裁判には勝ったようです。めでたし。

と言うわけで以下続刊。



143 名前:死刑囚042[sage] 投稿日:2005/10/21(金) 13:31:03 ID:???
だんだん人間らしさを取り戻していく042号だったが
ある日いきなり実験の終了が告げられた。
042号のデータは十分に集まったので刑務所に戻し
実験の新たな責任者・九能と、新しい死刑囚が学校にやってくる事になった。
042号に対し、すでに調査対象以上の思いを持つようになっていた
実験チームの面々はそれに猛反対する。
その会話を偶然聞いてしまった042号。
「自分はあの箱の中で死ぬ方が相応しい」と思いながらながらも、涙を流す。

実験チームの人達は、042号が学校での実験終了後も実験を続けられるよう
新たな実験の場を探し出していた。
そして椎名も、新たな死刑囚を学校に置くのは
もうしばらく待ってからにした方がいいと九能を言いくるめ
042号の実験期間を少しだけ延長することに成功した。
体育祭、文化祭と、042号や生徒達の楽しく穏やかな時間が過ぎていく。
冬にはあやのさんが無事赤ちゃんを出産した。

そして3度目の春、新たな実験体053号が学校にやってきた。
053号は幼い少女を3人も殺した快楽殺人犯だ。
これから一ヶ月は引継ぎの期間となり、042号が053号に仕事を教えなければいけない。
心の無い、まるでロボットのような053号に対し
やりづらさを感じる042号だが、自分も昔はそんな感じだったと椎名に指摘される。
そして今の自分があるのは、ゆめちゃんやあやのさんのおかげだと感謝する。



144 名前:死刑囚042[sage] 投稿日:2005/10/21(金) 13:33:50 ID:???
最後の一ヶ月が終わり、042号は学校を去った。
新しい実験場所は老人介護施設。そこで雑用や点訳のボランティアをしながら
042号と椎名達は実験を続けていた。
それなりに楽しい環境だが、ここにはゆめちゃんやあやのさんがいない。
少し寂しそうな042号を見て、椎名はサプライズ結婚式を計画する。
何も知らない042号が会場にやってくると
そこには式に招待されたゆめちゃんやあやのさんが。
久しぶりに二人に会えた042号は喜び、そして式はなごやかにすすむ。
042号も、実験チームの人達も、椎名夫妻も、ゆめちゃん達もとても幸せそうだった。
それが最後の幸せな彼の姿になった。

終わりは突然やってきた。
053号がチップの誤作動により死亡し、それに伴い042号の実験中止が決定する。
政府の方針に憤りを感じるも椎名は何もできない。
その夜椎名は夢を見た。誘拐され6年後に発見された、傷だらけの幼い042号だ。
ボロボロの042号に椎名は涙をこぼした。
「そんなキズを負わせて、助けてあげられなくて、ごめんよ」



145 名前:死刑囚042[sage] 投稿日:2005/10/21(金) 13:34:57 ID:???
次の日、椎名は実験の中止を042号に告げる。
落ち着きを見せる042号だが、最後に話しておきたいことがあると言い出した。
それは誘拐されていたあの6年間のこと。
8歳の頃、042号は鬼のような男に誘拐され、
同じように誘拐された数人の子供たちとともに山小屋に監禁された。
男の気まぐれで子供はなぶり殺され、その死体の処理を彼は何度も手伝わされた。
そして自分が最後の一人となった時、彼はその男を殺して逃げたのだった。

その後042号は刑務所に戻り、半年後死刑が執行された。
死刑のことは椎名達にも知らされておらず、彼らが042号の死を知ったのは
その二日後。葬式には042号が今まで出会ってきた人達が駆けつけた。
そしてしばらくして椎名の元に本庁から一枚の写真が届いた。
それは本来写真に撮ってはいけないはずの042号の写真。
あの結婚式の時の、楽しそうな彼の姿だった。

彼は今、緑豊かな自然の中で眠っている