窓のむこう

Last-modified: 2008-09-28 (日) 10:20:00

窓のむこう/小花美穂

413 名前:小花美穂短編集その4[sage] 投稿日:05/03/05 01:26:53 ID:???

『窓のむこう』
喫茶店でバイトする主人公には、お気に入りで憧れの常連カップルがいる。
彼らは、いつも、大きな窓がある景色のいい席に座って楽しそうにしゃべっている。
あたしもいつか、ふたりのような恋人同士になってあんなふうにデートがしたい。
でも、そんな夢見る主人公に言い寄ってくるのは、どうにもガキっぽい同級生。
嫌いじゃないけど、こいつじゃ、あのふたりのようにはなれない。
そんなある日、ふたりは、突然口論を始め、女は店を飛び出し、男はそれを追わなかった。
それからというもの、店に顔を出しては閉店時間まで粘る彼を見て、
主人公は、きっと彼女を待っているんだと思い、気持ちが落ち着かなくなる。
憧れのふたりだからどうしても気になるという主人公の言い分を不審がる同級生は、
「その男に気があるんだろう」と暴言を吐き、主人公を怒らせる。
ある日、ゴミ出しをしていた主人公は、店の外に彼女がいるのを発見し、彼に知らせる。
抱きしめあうふたりを見た主人公は、頬に涙が伝うのを感じた。
その後、相変わらずスキスキ言い寄る同級生となんとなくいい雰囲気になった主人公。
彼らは、すれ違う中学生に「あんなカップルが理想だな」と言われる。 <了>

※この他にもいくつか短編がありますが、記憶が曖昧で書くことが出来ません。
登場人物の名前も頭の中で混交しているので、あえて挙げませんでした。