飛べ!イサミ ダッシュ/長谷川 裕一
740 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/02/03(金) 23:04:03 ID:???
未解決リストから「飛べ!イサミ」3レスと
おまけで、続編の「飛べ!イサミダッシュ」2レス投下します。
前半の一話完結型のエピソードをはしょって、後半(アニメ版と異なるオリジナル展開)
を中心に纏めたのでご了承を。
744 名前:飛べ!イサミダッシュ 1/2[sage] 投稿日:2006/02/03(金) 23:07:04 ID:???
黒天狗党事件から1年、花丘イサミら「新撰組」は中学に進学していた。
そんなある日、地球上空に巨大な黒い宇宙船が姿を現した。
「黒船」と呼ばれた宇宙船は、一夜で姿を消すが、間もなく「白狐団」を名乗る狐面の集団が現れ
人々の間で騒ぎを起こし始める。「龍の武器」が無いなりに、事件を解決しようとするイサミたちだが
突如現れた謎の男が、龍の武器にルミノタイトを補充してくれたおかげで、イサミたちは戦う術を得た。
だが、彼女たちの前に白狐団の用心棒「宮本武蔵」「佐々木小次郎」を名乗る二人が現れる。
歴史上の剣豪のクローンだという彼らは、しかし何故かイサミたちの中学のクラスメート
「武蔵野静」と「佐々木次郎」にそっくり。まさかクラスメートと戦うわけにはいかない、と
イサミたちは白狐団の戦闘員を倒しつつ、武蔵と小次郎からは逃げ回ることになる。
いくつかの事件を解決した後、ついに武蔵と小次郎は、新撰組に挑戦状を叩きつけてきた。
静と次郎を連れ、ピクニックを装って訪れた無人島「鮒島」で、静と次郎は
イサミたちの見ている前で武蔵と小次郎に変身する。彼らは、本来生きていた時代から
白狐団の科学技術によって、魂だけを現代の人間にコピーした存在だと判明する。
新撰組と武蔵たちの決闘が始まった。最強の剣豪と呼ばれる二人の力は圧倒的だったが
イサミは龍の剣と黒天狗の剣の二刀流で、辛うじて武蔵と相打ちに持ち込み
一方のトシとソウシは、トシが体を張って小次郎を抑えこみ、ソウシが狙撃することで小次郎を倒す。
武蔵と小次郎を倒した新撰組の前に、白狐団の統領「野火」が姿を現した。
野火は、自分が黒船の乗員、「銀河連邦中央会議」の調査員である事実を明かした。
白狐団の活動は、地球人が野蛮で危険な種族であるというデータを捏造し
野火たち「キュビー星人」が地球を占領する口実を得ることだったのだ。
そして野火は、再改造のために武蔵=静をさらって逃げてしまう。
745 名前:飛べ!イサミダッシュ 2/2[sage] 投稿日:2006/02/03(金) 23:08:06 ID:???
真相を知ったイサミの前に、彼女たちを援助していた謎の男──銀河連邦調査員リュマーが姿を現す。
彼も黒船で地球にやってきた宇宙人だったが、地球を支配するため調査使節を掌握しようとした野火の手を逃れ
地球人にまぎれて潜伏していたのである。
野火のやり方を批判しつつも、リュマーはイサミたち地球人に決断を迫る。
もはや地球と銀河文明圏の接触は避けられない、銀河連邦に加わるか、それとも徹底抗戦するか。
それは奇しくも、彼らの先祖である新撰組が迫られた決断に酷似していた。
イサミは野火との直談判を決め、先祖の遺産の中にあったロケット(巨大ロボットに槍投げの要領で投擲させる)で
黒船に乗り込む。だが、野火は地球人が交渉に値しないと断じ、イサミたちを力でねじ伏せようとする。
武蔵の戦闘能力を自らに移殖した野火に圧倒されるイサミたち。だが、その隙を突いたリュマーが
本物の調査データと野火の背信に関する報告を送信することに成功した。
追い詰められた野火は、最後の切り札「惑星貫通弾」を発射してしまった。巨大な弾丸が地球に迫る。
イサミたちは龍の武器で弾丸を止めようとするが力が足りない。だがそのとき、武蔵と小次郎が駆けつけた。
武芸者の執念ではなく、宿主である静と次郎のイサミたちに対する友情に共感したふたりの協力によって
惑星貫通弾は破壊された。地球は守られたのだ。そして、銀河連邦からの返信が黒船に届く。
連邦の決定は、地球の連邦加盟承認。そのメッセージは、自分たちもまた未熟な文明であることを認め
共に仲間として成長していこう、と呼びかけるものであった。
任務を終えたリュマーは、地球人に感謝を述べ、黒船に乗って新たな任務に向け旅立ってゆく。
やがて自分たちが大人になる頃、銀河連邦の正式な使節団が地球に到着する。
イサミたちは、そんな広大な未来に思いを馳せ、走り出すのであった。
746 名前:マロン名無しさん[sage] 投稿日:2006/02/03(金) 23:09:43 ID:???
飛べ!イサミ NHKテレビコミックス 1995年8月~1996年6月(コミックス書き下ろし)
飛べ!イサミダッシュ NHKテレビコミックス 1997年3月~1997年5月(コミックス書き下ろし)
長谷川裕一による、同名アニメのコミカライズ。一部設定、特に後半のストーリー展開は
アニメ版と大きく異なるコミック版独自のものである。「ダッシュ」は、コミック版の設定に準拠した続編。
各巻200ページ近い単行本を月産で書下ろすという脅威の刊行体制、しかも当時作者は
「クロスボーン・ガンダム」と「轟世剣ダイ・ソード」の連載を抱えていたというから驚くほかない。
(もっとも、古参ファンからは『この頃から長谷川作品のタッチが荒くなった』との意見もあるが)
ちなみに、「ダッシュ」のキーパーソンである宮本武蔵は「クロノアイズ」にも登場しており
「長谷川世界の宮本武蔵、数奇な人生送りすぎ」というのはファンの間でだけ通じるジョーク。