皇帝の強戦士

Last-modified: 2021-05-17 (月) 22:03:36

世界の終わりを見るために静かな場所を求めて。

もうすぐ、この宇宙の光の輝きが弱まる。まだ見ることはできないが断言する。光が輝きを失う時は必ず来る。そうなれば、安全な場所や保護など関係なくなる。問うべき質問は、「どこで最後を迎えたいか? 」だ。
ワシに関しては、緊急性を持ってこの質問を問うている。ワシはもうすぐ動き出す。全てが暗闇になる瞬間が見える場所を選ぶつもりだ。お前が近くにいてくれるなら、詩劇的で満足できる。

ワシが祝いの席で消える最後の光となる。

この宇宙で全ての命が最後の瞬間を遂げる場面を想像する時、何が見える? 葛藤か? 戦いか? 死か? 最後まで足掻いているか? 苦しんでいるか?
ワシは違う。最後の瞬間も、ワシは歓喜と仲間に囲まれている。彼らが最後に見るのはワシだ。ワシに最高の贈り物をくれるのだ。この世の何よりもワシは本物であったという最後の確証をくれるのだ。

来世でワシらはどんな関係になるのか?

多数の人生を通して、お前を知っている。剣闘士のお前、プライマスのお前、略奪者のお前。新しい人生を始めるたびに、お互いのことを前よりも理解できていると思う。ワシらの関係が完成するまで、あといくつの人生を始める必要があるのだろうか?
だが、この人生がワシの最後だ。これ以上前に進むことはできないからな。次に会う時には、神をも超えたワシの姿を見ることになるだろう。お前は何になっているだろうか?

後悔の歌とは、耳をつんざくものなのだろう。

ワシの流刑以来、お前の人生はどんな災難を迎えている? 副総督の陰気な顔を見る時、後悔で胸がズキズキするか? 絶え間ないおしゃべりの海に浮かぶ静かな孤島のように、瞑想中にだけ癒しを見つけているか?
他にどんな手を使えたのか、とずっと考えているか? その様々な可能性が、怒りの歌のようにお前の後ろに重なり合い、それぞれがお前の耳に疑問を囁きかける。次に会う時は、その歌が他に何も聞こえなくなるほど大きくなっているだろう。自分の過ちにようやく気づくだろう。

ガウルの強さを持ったあのタイタンへの贈り物。

ガウルがかつて剣闘士として戦っていたことを知っているか? 他とは違う、とても目立つ者だった。あの見た目とマーキングのお陰でな。だが、ガウルの動きも他とは違った。敵の間を縫って動き、自分だけが見える大いなる戦略の糸を結んでいった。
どんな大きな敵も、どんな強力な敵も、ガウルには敵わなかった。その意志の強さが全てだった。その強さがお前の中にも見える、タイタンよ。