haruの小説・漫画集

Last-modified: 2018-05-27 (日) 08:48:10

リンク

小説

~力のオーブと電波温泉~

序章

こちらをクリック

今からほんの少し昔、人里に電波温泉という人気の温泉宿があった。
山のふもとにあり、体に良い電気が流れている湯として名高い温泉で、先祖代々ご利益があるとも伝えられてきた。
しかしなぜ、泉水に謎めいた微弱な電気が流れているのか、誰も知らない。
そしてこの電波温泉が、とある電波人間の力によって成り立っていることを…

蛇の誘惑

こちらをクリック

主なる神が造られた野の生き物のうちで、もっとも賢いのは蛇であった。
  
とある日の夕暮れ、大蛇は、電波温泉のある山を己の力で守っているといわれる、勇姿のある強い能力を持った電波人間に、話しを持ちかけていた。
「雷人よ。お前がこの山をたった一人で守り続けるのは身に余る苦行であろう。」
その電波人間は、突然現れた大蛇の場違いすぎる高貴な格好に怪しみながらも、話に耳を傾けていた。
「お前にこの碑(力のオーブ)をやろう。これを使えば、お前の目は開け、おおいなる力を身にまとい、神のように善悪を知るものとなる。」

信用する気はさらさら無かった電波人間だが、守り人として一途に山を守っていた。
その山を守るのにも限界を感じていた事は隠せない。結局、電波人間は大蛇から碑を受け取り、そのまま一夜を明かすことになった。

山の神のたたり?

こちらをクリック

早朝、次第に強くなっていく激しい地面の揺れに、民は目を覚ました。
村の村長:「1000年来の地鳴りじゃ… 山の神が怒っておられる…」
  
いくら繁栄している村とはいえ、この時代に荒くれた道を征する者はいなかった。
やっとのことで山のふもと近くの電波温泉に登ってきた救急隊員が目にしたのは、悲惨な状況であった。建物は完全につぶれ、ところどころからお湯が、猛烈な蒸気を出しながら激しく噴き出ている。辺りを見回してみると、そんな荒れ狂う熱湯の柱が山のそこらじゅうにある。  間欠泉だ。
  
救急隊員は、今自分が置かれている立場などすっかり忘れていた。「逃げよう…!」
  
果たして逃げられるだろうか。全く足が動かない。けいれん?マヒ?!んな…
地獄絵図。千載一遇の光景に、ただただ驚くのみである…

力の支配

こちらをクリック

焦点が定まっていない、狂気を帯びた電波人間が己の力を暴走させている。
「間欠泉っ…!!」
山を荒らしているのは、山の守人。力のオーブは光り輝き、アンテナは震えている。
  
村の村長:「このままでは大変なことになる… 私たちの山が揺れ、乱れ、壊される。
あれを見ろ。あの山から、世界中に蔓延する負の雲(ダークオーラ)が放たれておる。
もう世は終いじゃ…山の揺れを止めることはもう、できぬ。」

神の運命

こちらをクリック

山の様子がおかしい。キリストの主はそう思い始めた。
この世の創造主である神は、「イエス・キリスト・アフラーマ」を御使いにし、
山を見に行けと告げたのだ。

…………
  
……

「神は全てをご存じだ。」イエスは蛇に言った。
イエスは、思いのほか落ち着いている蛇に向かって、神からの罰を告げた。
「何ということをしたのか。このようなことをしたお前は、あらゆる家畜、あらゆる
野の獣の中で呪われるものとなった。お前は生涯這いまわり、塵を食らう。」
  
~{この罪なる蛇を始末するとともに、山の怒りを抑えなさい。。。}~
  
神からのお告げである。イエスは「精霊の力」を使い、ダークオーラがたちこめていた
山を鎮め、民を救い、電波人間を「力」から救い出した。

後者に英雄あれ

こちらをクリック

イエスはダークオーラを吸い取り、理性を保ちつつも、自らが負(悪の心)を手にしてしまった。「ああ…主なる…神…よ…私はもう…あなたに仕えることが…できません…。」
…どうか私を、今。あなたの元から。。。。引き離して。。。
  
こうして世界は一命をとりとめた。
そして、正気を取り戻した電波人間はこれから、己の力を使いこなせるようになるため特訓に明け暮れるであろう。後の山の守護神となるためである。
しかし、とある聖教師が悪の力を吸い取ってしまっている。
かろうじて生き残っている蛇も、心を改めることがあるだろうか。
そして今後、この悪戯の鍵となった電波人間という種族が、「邪神」とぶつかり、英雄と支配をかけて戦うのはまた別のお話。
THE END

コメント