M1918

が、ある時自分が適当に作戦を進めた為に部隊に少なくない被害を出してしまい、かなり落ち込むことになる。
紆余曲折を経て立ち直った彼女は、常に「本気」で戦う事を決意。
その後、「本気」となった彼女…すなわち、MOD後は別人のように性格が変化。お気楽さを漂わせた言動は冷徹かつクールな物に変化し、「適当」ばかりを口にしていたセリフも「本気」が中心となる。

• 第一次世界大戦参戦初期のアメリカ合衆国はまだ後進国で、ドイツのGew98をほぼコピーしたスプリングフィールドM1903すら十分に配備されず、多くの兵士は自腹で装備をそろえる有様であった。軽機関銃のベネット・メルシェM1909*1はわずか670丁で、手回し式のガトリング砲すら現役であった。
  これを補うためにフランスから装備の支援を受けたが、かつて無煙火薬で革命を起こしたルベルM1886はすでに旧式で、ショーシャ軽機関銃は本来の想定とは異なる環境で運用され、またアメリカ軍で採用していた.30-36弾へのコンバートがうまくいかず*2に本来の性能を発揮できなかった。

• 第一次大戦の主戦場となったのは塹壕戦であり、その戦場は地面をを1mほど堀り残土を遮蔽物として盛り上げたむき出しの泥と枯れ果てた草木に囲まれた塹壕(Trench)をアリの巣のように張り巡らせ、それをはさんでにらみ合い近寄った相手に重機関銃と榴弾をお見舞いするというものであった。それらを突破するには歩兵一人当たりの重火力化による突破力強化と機動力という相反する要求が迫られており、その一つの答えとして生まれたのがホチキスやルイスといった個人で運用可能な機関銃、後に「軽機関銃」と称されるものであった。一方のショーシャは本来は航空機関銃として設計されており、泥や異物に非常に弱くバイポッドでの臥せ撃ちは体を45度ずらした特殊な態勢を取らねばならず命中率を大きく低下させた他不適切な姿勢や操作は怪我や不具合も多発した。

• ブローニング自身としては、それらとは異なる手法、すなわち機関銃の軽量化ではなく小銃の重火力化を目的として機動力特化で本銃を設計していた。そのため本銃はむしろリベロールやフェドロフM1916などに近く、後にアサルトライフル、中でもバトルライフルや分隊支援火器と呼ばれるものを指向していた。しかしそれらの単語や運用ドクトリンすら生まれていなかったこの時代アメリカ軍が欲していたのは軽機関銃であり、またブローニングが生み出したM1917中機関銃(Browning M1917 Midium Machinegun）*3との混同を避けるため、採用年が同じ1917年なのに本銃はM1918を名乗ることとなり、通称もBMRではBMMと似ていたのでBARと変更し、軽機関銃として採用された。
• 動作機構はガス圧作動式、ロングストロークピストンオープンボルトであり、軽機関銃としてはルイスやホチキスも採用したオーソドックスなものである。これはのちにライセンス生産したFN社の傑作機関銃FNMAGにも継承された。
• 前線に投入されたBARは高い評価を受けたが、生産能力不足とドイツ帝国に鹵獲・模倣されることを恐れて配備が遅れてしまい、軽機関銃はショーシャが主力のままであった。
  兵の突撃や後退のため先んじて制圧射撃を行うBAR射手は敵兵からも狙われやすかったが、確実な発砲と精度から味方兵からは厚い信頼を寄せられ、隊内でBARを任されることは一番の誇りであった。
  またセミオートライフルとしてもM1903やM1ガーランドより優秀であったといわれ、しばしば光学照準器をとりつけ狙撃銃的な運用も為された。それ以外の場合でもフルオートでの使用は非常に限定的であった。

• しかし戦後陸軍の設計したM1918A2はセミオート射撃の機能が廃止され銃身に放熱器とバイポッドが標準装備されるなど完全に機関銃としての運用が目的となり、特に放熱器とバイポッドによる重量増加は前線の兵の不評を買い取り外したり旧型を隠して使い続ける事例が多発した。また固定機関銃としては装弾数が少なく、マガジン挿入口が下面にあるため臥せ撃ちの際にいちいち持ち上げて交換しなければならない上に銃身の交換機能がないため過熱して撃てなくなったり精度が極端に低下するという不満が出るようになった。しかしそれでもフルオート射撃のできるM1918は人気のある小火器であり、その強力な火力は長い間アメリカの歩兵分隊を支え続けた。

• 戦間期においては一部が民間に流出し、トンプソンと共に1920～30年代アメリカのギャング・シーンを象徴する銃となった。中でも悪名高い強盗のボニーとクライド*4は軍倉庫から強奪したBARをソードオフして使用していた。一方で法執行機関向けに正規の民間用モデルとしてピストルグリップで短銃身にコンペンセイターを設けたコルトモニター(監視者)が販売され、FBIや銀行警備員などが購入したほか、海兵隊やアルゼンチン陸軍も独自のカスタムモデルを購入している。海軍は見張り台や観測気球、飛行船の乗員向けにM1918を使用した。
• また海外でのライセンス生産も始まり、主に機関銃としての使い勝手を向上させる改良がなされた。ベルギーFN社のFN-Dは簡易交換式銃身と銃身側に設けられたキャリングハンドルによって過熱した銃身を素手で交換することができた。またアメリカとスウェーデンでベルト給弾方式の特許が取得されたが、実戦で使用された記録はない。またスウェーデンやポーランドも購入し、のちに独自の改良を行いm/37やwz.28が誕生した。これらは第二次大戦において運用されている。

• 戦後M14の制式採用によって一線級装備からは退いたが、朝鮮戦争やヴェトナム戦争でも用いられ、また南ヴェトナムに供与された。しかしジャングルや湿地では本来の性能が出せず、また重く反動も大きいことから特に現地兵には不評でBig Old RifleからBOR*5と呼ばれることもあった。
• 日本においても再軍備で供与され、警察予備隊→保安隊→自衛隊で使用されていたが64式7.62mm自動小銃や62式7.62mm機関銃の制式採用で次第に予備兵器として倉庫で眠ることとなった。
  しかし物持ちが良いことに定評のある自衛隊、特に海上自衛隊や航空自衛隊は陸上自衛隊のお下がりの小火器が多く、海上自衛隊では2000年代まで運用していたと言われ、航空自衛隊においては基地警備用に軽装甲高機動車が配備されたがMINIMIの配備が遅れた為に仕方なく本銃を搭載して凌いだという都市伝説がある。また駐屯地や基地の公開イベントでの展示品として少数残されているらしく、運がよければ見学できることもある。
  • 海上自衛隊のある陸警隊の保有火器リストにA2自動銃なる名称で記載されており未だ使用している可能性がある。
• また1996年にオハイオ・オードナンス・ワークス社からクローズドボルトでセミオートのみの1918A3-SLR(Self Loading Rifle 自動装填銃)として復刻され、コルト社のライセンスを受けて当時の再現モデルが販売されたが、逆に近代化モデルの要望を受けてHCAR(Heavy Counter Assault Rifle)が発売された。これはピカティニーレイルや樹脂製の伸縮式ストック、ピストルグリップを持つ。また軽量化のため各部が新素材でできており、また軽量化のために肉抜きが施されているなど見た目はほぼ別物である。しかし内部機構や使用弾はBARそのままでありマニアに人気が高い。

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