SIG MCX

各ストーリーでの登場

静止点

静止点のミニステージ「演繹」で登場。
哨戒中だったところ、指揮官からパラデウスの部隊に対したった一人で対処を任せられる。
しかし支援はあるものの相手は少数精鋭の小隊であり、最初は快く引き受けていたが案の定対処できずに弱音を吐いてしまう。
そこに増援であるP90・VSK-94が駆けつけ、更なる増援としてデザートイーグルも現れ、意気揚々となったSIG MCXは仲間たちと共にパラデウスの部隊を撃退することに成功する。

• ベースとなったのは先行して開発された"SIG MPX"というサブマシンガンで、MPXを拡張する様な形で開発された。
  • MPXは拳銃弾を用いるサブマシンガンでありながら、通常のライフルと同様の閉鎖機構（ショートリコイル・ロータリーボルト）を持つクローズドボルトの設計で、サブマシンガンとしては他と隔絶した軽さ・射撃時の反動の小ささとフルオート時の操作性の高さを持ち、また基本的にAR-15/M16を縮小した設計で、これらと同様のエルゴノミクス・操作性を持つ事により、誰でも習熟しやすい現代における最優秀SMGの一つとなっている。
  • またMPXは最初からライフルと同様の設計がなされていた事から、MCXへの拡張は非常にスムーズに行うことが出来た。
• 内部構造は近年のアサルトライフルでは定番の、ショートストロークガスピストン方式。
  • 同様のガスピストン式AR-15であるHK 416などと比較しての最大の特徴は、AR-18に倣ったメインスプリングとボルトキャリアの設計を持つため、AR-15の構成上の大きな特徴であるバッファチューブを必要としない点にある。
    これにより、HK 416や通常のDI式AR-15と異なり、FN SCARの様な完全に折りたたみ可能な銃床を装備できる*1ようになった。MCXのローワーはSTD-1913レール*2で銃床を接続するようになっているため、銃床自体も簡単に付け替えが可能である*3。
  • 一方で既存のAR-15/M16との互換性も完全ではないが維持されている。
    アッパー、ロアとも共通規格だが、ごく一部のメーカーの300BLK弾を使用した際に稀にスラムファイアが発生する不具合へ対処するため、第2世代であるVirtusからはトリガーグループの互換性が失われており、通常のAR-15/M16のローワーをMCXで使うには、MCXに対応したトリガーグループに取り替えなければならなくなった。
  • もう一つの大きな特徴は高いモジュラー性である。アサルトカービンからマークスマン・ライフルまで、パーツの交換によって多様な目的に使用する事が可能であるだけでなく、銃身のみを交換することによって、5.56×45mm NATOから.300 ブラックアウト弾への口径変更がほぼワンタッチで可能になっている。
    • そもそもSIG MCXは、本来特殊部隊からSIGへ.300 ブラックアウト弾を使用するカービンの開発が要請されたことから始まったプロジェクトであり、.300 ブラックアウト弾の使用は最初から折込み済みだったとも言える。
  • 各種レバーの操作性もAR-15に準じた物がアンビ*4化されている。*5
  • 銃身は近年のトレンドに違わずフローティング化されており、ハンドガード部には空冷用とKeyModシステム*6用の穴が開けられている。
• 開発の中核となったのはRobert Hirt氏とChris Sirois氏であった。
  • Robert Hirt氏はHK M4/416の開発にも関わった人物であり、HKを離脱後、SIGに合流し、HK 416をも超える最高のライフルを創るべく、以前よりSIG516やSIG716などを開発していた。MCXはその彼の試みの最終到達点であり、文字通りHK 416の上位互換を意図して設計された銃であったと言える
  • また.300 AACブラックアウト弾を使用するHoney Badgerを開発していたケビン・ブリティンガムもMCXの開発に関わっていた。*7
    • HoneyBadgerは基本コンセプトから被っているライバルとも言ってよく、SOCOMでの選定ではHoneyBadgerを破ってMCXが選定されている。
  • 現在は不具合解消のための機構設計の小変更や、KeyModハンドガードから現在における主流規格であるM-LOKハンドガードへの切り替えなどが行われた第二世代モデルの"VIRTUS"シリーズが販売されているほか、更に短いバレルを採用した"Rattler"*8がラインナップされている。
  • 一丁辺り2200ドル以上というM4の2倍強、416の1.7倍に達する値段や、使用する弾薬自体のコスト等*9から配備数は多くなく、採用例は多いものの対象は特殊部隊に限られている。
    • アメリカ軍が進めていたNGSW*10プログラムでは、6.8mm弾を使用するMCX SPEARが"XM5"として採用される事が決定したが、アメリカ軍の制式ライフル選定計画は過去に何度も迷走しては中止されたという経緯もあり、今回も先行きが不透明と見る意見も少なくない。
  • 人形の銃のセットアップは、サイトがAimpoint Micro T-2と同社の3XMag Magnifier、銃身下部のフラッシュライトがStreamlight TLR-2でライトとレーザーサイトが一体化されている物であるが、これはイギリス警察特殊部隊のCTSFOが使用しているカスタムと全く同一のものである。

ちなみにMCXはバレルとハンドガードを　ピ　ン　一　本　で　レシーバーに固定しているため、特にバレルの固定精度に問題を抱えるという持病がある*11。これは強度の面でも不利なポイントであり、過酷な環境で銃器を酷使しがちな正規部隊が採用しない理由の一つと目される。

【過去ログ】