Flagship

Last-modified: 2023-03-16 (木) 16:09:10
収録拡張カード名コストカード種別効果(※日本語訳はDominion Onlineより)
PlunderFlagship4Action-Duration-Command+2 Coins
The next time you play a non-Command Action card, replay it.
劫掠旗艦4アクション-持続-命令+2 コイン
次に命令カード以外のアクションカード1枚を使用したとき、それを再使用する。

概要

使用時に2コイン産出する上に、このカードの後にプレイしたアクションカードを2回使用する、変則的な玉座の間のような効果を持つ持続カード。
直後にアクションカードを使用しても十分に働くし、持続を生かして次ターンの初動確保に使えるのも心強い。
初手ターミナル銀貨としては、2巡目で一時的にデッキから取り除かれつつ、購入した5コストカードを2回使用する下準備となるので強力な選択肢となる。

利用法

  • 玉座の間とは以下の点で異なる。
    • 「追加でアクションカードを使用する」効果は持たないため、Flagshipの使用後に同じターンでアクションを使用するためにはアクション権が必要。
      • もちろん、アクション権が無い場合に「Flagshipを次ターンに持続させて次に使用するアクションを再使用する」という動きはできるので、必ずしも悪いわけではない。
    • Flagshipは次にアクションを使用するまで持続してくれるので、手札にアクションが無くても無駄にはならない。
      • ただし、Flagshipの次に使用する(命令カード以外の)アクションは必ず再使用されてしまう。
    • 「FlagshipでFlagship(を含む命令カード)を複数回使用する」という動きはできない。
  • 変則ではあるが玉座の間系カードなので、画策と相性が良い。
    • 画策1枚、Flagship2枚でデッキを回せば、毎ターン手札が6枚+そのうち1枚は確実に2金が出る*1
      実質的に毎ターン「+1 カードを引く、+1 アクション、+2 コイン」をカード1枚でしているのと同じである。
    • 多少構築に時間がかかるが、画策4枚、Flagship5枚で毎ターン8金が達成できる。

詳細なルール

  • このカードは使用後、命令カード以外のアクションを使用し、持続処理を発揮するまで場に残り続け、持続処理を発揮した次のクリーンアップフェイズに捨て札になる。
  • Flagshipの効果は強制効果なので、ターンやフェイズを問わずFlagshipの次に使用する(命令カード以外の)アクションは必ず再使用される。以下の事項が一例。
    • 購入フェイズで財宝として使用したSpell Scroll資本主義で財宝化したアクションカード。
    • 購入フェイズで苦労進軍を購入、Gondola獲得などにより使用したアクションカード。
    • 夜行フェイズに夜行カードとして使用した人狼
    • 他プレイヤーのターン中にリアクションとして使用したアクションカード(Stowaway隊商の護衛黒猫など)。
      • 他のプレイヤーのターン中にFlagshipの持続効果を発揮した場合、そのターンのクリーンアップフェイズに捨て札になる。
  • 玉座の間等でFlagshipを複数回使用した場合、その次に使用する(命令カード以外の)アクションはFlagshipを使用した回数だけ再使用される。
    • →Flagship→Flagshipと使用した場合なども同様。
  • 命令カードとの組み合わせに注意。

アクション権が2ある状態で

  1. Flagshipを使用する。
  2. はみだし者を使用する。
    ※はみだし者は命令カードなので、Flagshipで再使用されない。
    1. はみだし者の効果でサプライのShamanを使用する。
    2. Shamanという「命令カード以外のアクションカード」が使用されたので、Flagshipの効果でShamanを再使用する。
      ※ここで持続効果が発揮したため、使用したFlagshipはそのターンのクリーンアップフェイスに捨て札になる。
  • なお、上記例の(i)で「はみだし者の効果でサプライの持続カードAを使用する」とした場合、①はみだし者は「場に出さずに持続カードAを使用した」、②Flagshipは「場に出ていない持続カードAを再使用した」という状況になるが、
    この場合ははみだし者もFlagshipも『「持続カードAが場に出た場合に、場から移動したタイミング」の次のクリーンアップフェイズ』まで場に残る*2

余談

  • Flagshipはカード種別に「命令(Command)」を持つが、はみだし者王子(エラッタ後)といった「自分の場にないアクションカードをその場から動かさずに使用する」類の効果は持たない*3
  • 上記のことから、Flagshipとこれまでに登場した命令カード(はみだし者相続大君主王子Captain)を同時に使用する時は、特に注意が必要。
    • 仮に、Flagship以外の命令カードが「命令」の種類を持たないとすると、以下のようなことが可能となってしまう。

      はみだし者(エラッタ前)を用いるゲームで、サプライにFlagshipがある状態で・・・

      1. 手札のFlagship(A)を使用する。(もしくは、手札のはみだし者を使用し、Flagshipの効果として使用する。)
      2. 手札のはみだし者を使用し、サプライのFlagship(B1)を選択、使用する。
        1. Flagship(B1)の効果を解決し、「+2コイン、次に命令以外のアクションカード1枚を使用した時、それを再使用する。」を得る。
      3. はみだし者は命令カードでないアクションカードなので、Flagship(A)の効果により、はみだし者を再使用する。
      4. 一連の処理において、サプライのFlagship(B1)はサプライから移動していないので、はみだし者の効果で、再度Flagship(B2)を選択、使用する。
        1. Flagship(B2)の効果を解決し、「+2コイン、次に命令以外のアクションカード1枚を使用した時、それを再使用する。」を得る。
      5. はみだし者は命令カードでないアクションカードなので、Flagship(B1)の効果により、はみだし者を再使用する。(4.に戻る)
  • 上記のことを繰り返すだけで、コインが無限に入手できる。
  • 「はみだし者で選択できるアクションカードがFlagshipしかない」状態でこのことを行うと、無限ループを止めることができなくなってしまう。
  • また、これよりもさらに危険なコンボとして、Flagshipを相続した場合がある。

相続(2019年のルール変更とエラッタよりも後、2022年のルール変更とエラッタよりも前)でFlagshipを脇に置いてある状態で・・・

  1. 手札からFlagship(A)(または相続した屋敷)を使用する。
  2. 手札から相続した屋敷を使用する。
    1. 相続した屋敷の効果により(Flagship(B)を脇に置いているので)、「+2コイン、次に命令以外のアクションカード1枚を使用した時、それを再使用する。」を得る。
  3. 相続した屋敷は命令カードでないアクションカードなので、Flagship(A)の効果により、相続した屋敷を再使用する。
    1. 相続した屋敷の効果により(Flagship(B)を脇に置いているので)、「+2コイン、次に命令以外のアクションカード1枚を使用した時、それを再使用する。」を得る。
  4. 相続した屋敷は命令カードでないアクションカードなので、Flagship(B)の効果により、相続した屋敷を再使用する。(1行前に戻る)
  • 相続した屋敷はFlagshipの効果を処理するが、Flagshipは相続した屋敷を再使用するため、無限ループを止められなくなる、という理由である。
  • なお、2019年のルール変更とエラッタより前の相続は、「あなたの屋敷は、その脇に置いたカードの種類と能力を得る。」となっており、Flagshipを相続した屋敷の種類は「アクション-持続-命令-勝利点」になるため、無限ループは発生しないことに注意。

コメント

  • ひょっとして日本語で刷られる初の命令カードですか? -- 2022-12-27 (火) 12:16:12
  • いいえ、エラッタ後の大君主が2021年再販時に刷られています。 -- 2022-12-28 (水) 00:44:32
  • あっ再販版がありましたか、失礼しました~。 -- 2022-12-28 (水) 08:52:41
  • 玉座の間Flagship持続カードAと打った場合、(玉座の間玉座の間持続カードAと打った場合と異なり)玉座の間が捨て札になるのは持続カードAを打ったターンのクリーンアップフェイズ時ではなく、Flagshipが捨て札になるタイミングですか? -- 2023-01-08 (日) 20:08:13
  • その通りです。Flagshipも持続カードである以上、玉座の間で持続カードを使用した時の原則に従います。 -- 2023-01-09 (月) 02:05:18
  • なるほど、ありがとうございます。 -- 2023-01-10 (火) 08:06:14
  • 旗艦以外の命令カードをエラッタ前の効果で処理すると、こんなに危険な無限ループが発生するとは思っていなかった。 -- 2023-02-23 (木) 14:13:06
  • 山砦同様、本命のカードに当てるのは村人抜きではなかなか難しい。 -- 2023-02-26 (日) 15:22:53
  • もしかして王笏の再使用、専門家の再使用と挙動(持続カードを再使用した際にクリーンアップフェイズに残るかどうか等)が同じですか?だとするとFlagshipだけ命令カードである意味が分からないのですが……(FlagshipでFlagship再使用を避けたいだけであればFlagship以外のアクションとすればいいだけですし)。 -- 2023-03-12 (日) 02:42:22
  • 玉座の間系ですから、最初の質問はその通りです。「命令」というルールは、命令カードで命令カードを使用するループを防止する意図で生まれました。Flagshipの次にはみだし者を使用して、はみだし者でFlagshipを使用するループを未然に防ぐ為の「命令」です。エラッタ前のCaptainの反省の成果ですよ。 -- 2023-03-12 (日) 11:09:42
  • Flagshipに命令タイプがついているのも直感に反しますが、逆にネクロマンサーのようにemulatorカードが全て命令タイプを持つわけではありません。昨今は命令タイプの定義がもっと広いものになっているように思います。 -- 2023-03-12 (日) 11:50:44
  • ネクロマンサーもヤバいと判断されたら、将来的に命令の仲間入りすると思いますよ。はみだし者やCaptainで使用させたくないカードは今後全て、命令カードとなるでしょうね。 -- 2023-03-12 (日) 12:09:14
  • あ、そうかFlagshipが命令でないカードではみだし者が命令カードだとしても余談のループは確かに発生しますね。ありがとうございます。ネクロマンサーに関してはずっとなぜ命令じゃないのか気になっていたのですが、過去にネクロマンサーにトークンを乗せることで無限にトークンの効果が得られることがあったので命令カードになってもおかしくないと思います(多分2022年の命令のエラッタ2021年より先にあったらネクロマンサーが命令になってたと思う)。 -- 2023-03-12 (日) 13:05:37
  • と思ったけど、2021年よりも前の2019年にCommandタイプが追加されてますね……。 -- 2023-03-13 (月) 00:07:57





*1 「画策2回使用→Flagship」、Flagshipと画策をデッキトップに戻す
*2 こちらの裁定による。
*3 もっとも、そもそもFlagship以前のカードに、物理的に「命令(Command)」の種類がプリントされたカードは存在しない。大君主は、再販時に改正されたカードである。