Rapid Expansion

概要

獲得したアクションか財宝を、次のターンの開始時に使用するProphecy。
実質的に次ターン開始時の手札を純増させる効果であり、財宝を持ちこして金量を底上げするのも、ドローを持ちこして手札を増やすのも強力。
ただしProgressと同様効果が強制なため、引き切りデッキにおいて工房などで獲得したカードをそのターン中に引いて使用する動きができなくなるなど、ありがた迷惑となることもある。

利用法

• Rapid Expansion発動後は、今ターンに獲得したアクションと財宝は脇に置かれ、次ターンに使用されるので、普段と異なるゲーム感となる。
  • デッキの汚染を気にしなければ、余った購入権で銅貨を購入するだけでも次ターンの出力が上がる。最終盤では実施しない手はない。
    • これを利用すると上陸部隊を楽にデッキトップに戻すことができるので、覚えておこう。
  • 例えば手先を獲得し、次ターン開始時にキャントリップとして使用するだけでも、2ドロー2アクション(=失われし都市相当)の効果があり、きわめて強力。
    • 馬はそれ以上の効果となる。
  • ターミナルアクションもアクション権を踏み倒しつつ手札外から使用することになり強力。
    • デッキがターミナルアクションまみれになる危険性はあるが、先述の通りキャントリップや村を適度に獲得するだけでアクション権もまかなえるので何とかなりがち。
  • 手札に獲得する効果は"次ターンにおあずけ"となり、弱体化すると言える。
  • デッキトップに獲得する効果は"次ターンに無償で使用可能"となり、弱体化とは言えないが、獲得ターン中にドローして使用する運用ができないので、使用が遅れる可能性はある。
  • ターンの開始時中の処理と組み合わせるのも良い。
    • 雇人やSamuraiは、「Rapid Expansion発動直前にデッキに入れるよりも、Rapid Expansion発動後に入れた方が早く効果が得られる」という場合もあるだろう。
    • リザーブカードも即効性が高い。「法貨が獲得した次ターンにアクション補填に働く」「遠隔地が次ターンに酒場行きになる」などが極めて有用。
  • RiceやArtistなどの場にカードが並んでから使用したいカードには、恩恵が薄い。
  • シャーマンを用いるゲームでは、「ターン開始時に獲得した銅貨が次ターンに使用される」という場合が多く、少しうれしい。
• 人狼以外の夜行カードには影響しないので注意。

詳細なルール

• Rapid Expansionの「獲得カードを脇に移動する効果」は強制効果である。獲得カードをデッキトップに移動しない選択はできない。
• Rapid Expansionの「獲得カードを脇に移動する効果」は、獲得時効果である。
  • Rapid Expansionの効果を誘発させる獲得の手段は購入に限られず、例えば、豊穣の角笛で獲得したカードや、国境の村の獲得時効果で獲得したカードなどもデッキの一番上に置く。
• Rapid Expansionの効果は、既定獲得先に獲得したカードを脇に移動する効果である。
  • 守護者のような手札が既定獲得先のカードも、脇に移動してしまうので注意。

• Rapid Expansionの処理は、「獲得カードAを直接脇に獲得する」のではなく、「まず獲得先を『訪問』した獲得カードAを、Rapid Expansionの効果で脇に移動する」というモノである。これは移動阻止ルールに抵触する場合があるので注意が必要。
  • 武器庫などで獲得カードAがデッキトップに獲得された場合は、獲得カードAはデッキトップに置かれた後、Rapid Expansionの効果で脇に移動する。
  • 他の獲得時効果も配達の効果と同時に誘発する。獲得カードAを獲得したプレイヤーが解決の順番を選ぶ。
    他の獲得時効果を先に処理したことで獲得カードAが獲得先から移動すると、獲得カードAは予期される獲得先から移動したとみなされ、Rapid Expansionの効果での脇への移動に失敗する。
    逆に、Rapid Expansionの処理により獲得カードAが脇に移動すると、他の獲得時効果によるカード移動に失敗する。
  • 一方で、Rapid Expansionの効果で獲得カードAが脇に移動しても、そのことで他の『「獲得カードを獲得先から移動させる効果」以外の獲得時に誘発する効果』は妨げられない*1。
    • 例えば、カードAを獲得し、Rapid Expansionの効果で脇に移動した後でも、鏡映の効果で同じカードAを獲得することができる。

• Rapid Expansion発動後、身代わり、呪符の巻物、Continue、召喚の効果でカードBを獲得した際の処理に注意。
  • これらの処理では獲得したカードBは一旦捨て札置き場に置かれるが、この時Rapid Expansionの効果により必ず脇に移動する。
    これによりカードBは予期される獲得先から移動したとみなされ、移動阻止ルールに抵触するため、「身代わりによるデッキトップへの移動」「呪符の巻物orContinueによる場への移動」「召喚による脇への移動」に必ず失敗する。
  • 同様に、「刈り入れ購入時の『金貨1枚を獲得し、脇に置く(次のターンの開始時使用する)』の処理」や「侵略購入時の『戦利品1枚を獲得し、即座に使用する』の処理」の際も、①獲得カードを獲得先(通常は捨て札置き場)に置く→②ここでRapid Expansionの効果が誘発され、獲得カードを脇に置く→③獲得カードを脇に置くor場に出し使用しようとするが、移動阻止ルールにより失敗する、という処理になるので注意。

コメント

• 封鎖で獲得したカードがせっかちなRapid Expansionの対象になり「次のターンにプレイするために」脇に置かれた場合、封鎖の呪い効果は残っているのでしょうか？（現物で遊んでいる場合はともかく、デジタルの場合に「封鎖による脇のカード」「せっかちな等による脇のカード」は区別されているのか、という疑問） -- 2024-08-15 (木) 07:50:39
• どのカードの脇かは区別されるので、rapid expansion が有効になった後に封鎖を使うと、アクションカードか財宝カードを封鎖の脇に獲得する→rapid expansion の脇に移動する（強制）→封鎖の脇から獲得カードが移動するので呪い撒き効果は発揮されない、となります。 -- 2024-08-15 (木) 09:04:48
• 最終ターン以外は遠隔地が4点確定。 -- 2024-08-21 (水) 20:08:23
• 効果の説明文では1枚と書かれてますが、実際は獲得したカード全てを脇に置くんですよね？ -- 2024-08-27 (火) 06:05:30
• はい、そうです。カードを1枚獲得する度にそれを脇に置きます。因みに、ルール上は複数枚のカードを同時に獲得することはありません。1枚ずつ順番に獲得するので、注意してください。 -- 2024-08-27 (火) 07:59:41
• アクションカードやイベントカードで複数枚のカードを同時に獲得する時は、「カードを1枚獲得→獲得時効果を全て処理」を、必要な回数繰り返すのです。「まとめてカードを獲得→1枚ずつ獲得時効果を処理」ではありません。 -- 2024-08-27 (火) 09:19:33
• onlineでこの環境下で職人使ったときだとヴィラだけは手札に獲得できたけど、これはヴィラルールで脇に置いたあと手札に来たのかな。壮絶な獲得先マウントバトルやってる。 -- 2024-09-03 (火) 17:04:44
• 単にヴィラの獲得時効果を先に処理しただけで、ヴィラは脇に置かれてませんよ。 -- 2024-09-03 (火) 22:43:01
• いえ、職人の獲得だとヴィラでも脇に置かれるはずです。ヴィラの獲得時効果と急拡大の効果が同時誘発しますが、急拡大を先に処理すると移動阻止ルールによりヴィラの獲得時効果で手札に移動できません（＋１　アクション、あなたの購入フェイズならアクションフェイズに戻る効果は問題なく発揮されます）。またヴィラを先に処理すると手札から手札への移動となりますが、これは移動していないとみなされ、移動阻止ルールに抵触せず急拡大で脇に置かれます。いずれにせよヴィラは脇に置かれます。ただし通常獲得の場合は（ヴィラの獲得時効果を先に解決することで）脇に置かれません。 -- 2024-09-04 (水) 00:04:07
• 「ターンの開始時に使用する」というのは、アクションカードは前ターンで獲得し脇に置いたものからまず最初に使用するということでしょうか？この際アクション権は消費しますか？また、財宝については開始時にプレイしたものも、購入フェーズで有効なのでしょうか？ -- 2024-12-03 (火) 11:27:54
• はい、「ターンの開始時」に起こる効果は、アクションフェイズの手札からアクションを使用するより前に起こる効果です（例えば隊商の1ドローは手札からアクションを使用するより前に処理していますね）。他に「ターンの開始時」に誘発する効果があれば、それらは好きな順で処理できます（ただし寄付はテキストにある通り一番先に処理します）。「ターンの開始時」の効果の処理がすべて終わったら、手札からアクションを使用し始めます。
  いいえ、アクション権を消費するのはアクションフェイズ中に手札から1枚ずつアクションを使用する時だけです。玉座の間など何らかの効果で使用する時はアクション権を消費しません。
  何か誤解されているようです。そもそもアクションカードと財宝カードの違いは（鉄工所などに影響する単なるタイプの違いを除けば）「アクションはアクションフェイズにアクション権を消費して手札から使用出来て、財宝は購入フェイズに（何も消費せず）手札から使用出来る」という手札からの使用する際の違いだけであり、使用時効果はアクションと同じように処理されます。例えば銅貨なら使用すると+1コインを得ますし、市場も+1コインを得ます。というか効果がなければターン開始時に使用する意味がありません。 -- 2024-12-03 (火) 18:28:04