概要
5000年ほど前に【レンダーシア】全土を支配していたという巨大な王国。
Ver.2.1~2.3での配信クエスト【失われた時を探して】で初めてその名前が登場したが、【海洋都市リンジャハル】と交流があることぐらいしかわからなかった。
Ver.4.0シナリオ【遥かなる故郷へ】でようやく主人公がタイムスリップして冒険することとなる。
高度な錬金術が生活のあらゆる場面で活用され、王宮や一部の屋敷が空に浮かび、錬金術で生み出された魔法生物と人が共に暮らすなど、現代のアストルティアとは桁違いの文明を誇る。
錬金術の産物は薬品や魔法生物など魔術的なものから、コンピュータや工場設備と思われる機械にまで及び、SFめいた雰囲気すら漂っており、紅茶を嗜む習慣がある。
暮らしている種族は人間が大半だが、極少数ながら他種族も暮らしている。
「大エテーネ島」と言う地名や王国の成り立ち方、科学の進んだ様子や紅茶を嗜む市民文化と言った点から察するに、モデルは産業革命が起こった頃のイギリスだと思われる。
「エテーネ」とは、初代国王の友人が名付けた名前との事で異邦の言葉で「永遠」を意味する言葉であるらしく、永遠を意味する英単語「eterne」で間違いないだろう。
加えてDQ7のサブタイトルにも使用された、聖書の「エデン」の園とかけているものと考えられよう。
伝承では「レンダーシア全土を支配していた」とされているが、確認できる版図は大エテーネ島の支配に留まっている。
この食い違いは単なる歴史調査の誤りか、それとも実際に支配していたが主人公が冒険できた範囲が大エテーネ島だけだったに過ぎず全容が見えていないだけなのかは不明。
海洋都市リンジャハルの存在などから大エテーネ島以外のレンダーシアは、間接統治のような形で支配していたり、同盟国のような形で影響力を与えていたという可能性も考えられる。
【Ver.6.2】のメインストーリー【ふたりの勇者】では少なくとも大魔王ヴァルザードが侵攻した3500年前時点までは【神聖ゼドラ王国】も存続していたことが明かされたが、現在に至るまでエテーネ国民の間で神聖ゼドラ王国の名は出てきていない。
通常フィールドで流れるBGMはVer.4.0で追加された【懐かしきエテーネ王国】が使われている。
Ver.4.5のストーリーを進めると過去の世界では全ての場所でBGMが流れなくなる。ドルゴールを付けていても無音のままで反映されない。
Ver.4.0【遥かなる故郷へ】
人々は国王が更新する【時の指針書】に従って生活を送っていたがメインストーリーを進行すると現国王【ドミネウス王】含む王族達と【エテーネ王宮】が消失し時の指針書の更新が停止。
クリア後に王都を訪れるとパニックに陥る国民の姿が見える。
日常生活レベルで指針書に依存していた多くの国民は、政治の混乱どころか生活基盤が直に崩壊することとなってしまう。
また、当時のNPCによると大エテーネ島、特に王国周辺では地震が頻発しているようである。
Ver.4.3【砂上の魔神帝国】
【ウルベア地下帝国】の時代の調査では地盤沈下によって沈んだとされている。
上記の様子では、これらの災害に対して碌に減災や復興活動ができるとは到底思えず、高度な技術を抱えながら島ごと滅亡してしまったとしても何らおかしくはない。
Ver.4.5前期【遥かなる未来への旅路】
地盤沈下は【メガロダイン】によって地脈エネルギーを食い尽くされた結果であることが判明。
メガロダインの討伐によってそれは防がれるが、滅びの宿命から新たなる災厄である巨大隕石が落ちてくる。
この滅びから逃れてきた王国民の生き残りが後に【エテーネの村】を築いたとされる。
ストーリー最終盤に【メレアーデ】によって、何と大エテーネ島ごと現代に時渡りしてくる。
こうして王国はあらゆる滅びの宿命から逃れることができた。
だが、それによって現代に伝わる歴史に大きな矛盾が生まれることとなった。
現代に伝わる書物にはエテーネ王国は滅びた王国であると伝わっているため、その様子を伝え聞いている【マデ島】のシスター達は、そうした歴史を覆すかの如くある日突然ポッと湧いて出た大エテーネ島に一様に驚き、戸惑っている。
そして、何より5000年前の姿そのままにやってくるため、王国民の側も半年前に滅びたばかりのリンジャハルが廃墟と化した様子に驚いたり、身に覚えのないエテーネの村の存在に憤慨したりと、あまりにも変わった周辺の様子に混乱をきたしている者もいる。【魅惑のエテーネ見聞録】では迷い込んだ記者がエテーネ村と勘違いするケースも出ている。
また、メレアーデとしては未来で【主人公】と【キュルル】が【キュロノス】を倒して平和な世界となっていることを前提として時渡りを行ったのだが、実際にはキュロノスは倒せたものの世界は滅亡していたという状態であった。
キュルルが永久時環に残されていた力を使って世界を再生させなければ、このエテーネ王国がアストルティアで唯一生命が存在する地となってしまっていた。
多くの矛盾を抱えたこの国が今後他の国々と上手くやっていけるのか、それは今後の物語次第だろう。
地理
【大エテーネ島】と呼ばれる島の中央に【王都キィンベル】があり、取り囲むように【バントリユ地方】【エテーネ王国領】【ティプローネ高地】が存在する。
歴史
Ver.4.5シナリオや【英雄の武勲を探して】で語られた所によると、5700年前(正確には5739年前)に初代国王【レトリウス】とその友人【キュレクス】、【ユマテル】の3名が中心となって建国された。
レトリウスは複数の氏族を吸収して大勢力となったが故のいさかいを懸念し、氏族の壁を越え新しくエテーネの民としてまとまることが狙いだった。
第10代【ホルネウス】の治世以後、法令、条約、軍への訓令が整備された。
第15代【ギリウス】は【時見の箱】を作成、マデ神殿を捨て「水源の豊かな南方」に遷都。
第25代【ルテス】の治世には財政が不安定になり、黄金刑が相当数執行された。
その後、第48代国王の崩御とリンジャハルの壊滅がほぼ同時期に発生し、現代から見て5012年前に第49代にドミネウスが即位。
ドミネウスの死後は暫定的にクオード王子が第50代国王に就任。
一時はメレアーデ姫が国王代理になるが、クエスト【未来へ歩みだすために】で共和制移行を宣言。
エテーネ王国は共和国へと生まれ変わったが、ゲーム中での地名表示などは「エテーネ王国」のまま変わらない。
なお、共和国の登場は作中のみならずドラゴンクエストシリーズ本編においては初。
スピンオフを含めれば「ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート」のデルコンダルという前例がある。
上記の通りクオードの死後、大エテーネ島全体が時渡りをしたため、歴史上では約5000年の空白があることになる。
書籍「アストルティア秘聞録」によれば、建国から消失(時渡り)までは727年。秘聞録には50代の国王すべてが網羅されており、在位期間は長い者で40年以上、短い者は1年未満であることが明らかになっている。
歴代王
代数 | 名前 | 二つ名 |
初代 | 【レトリウス】 | 建国王 |
第2代 | 【オルクス】 | 統治王 |
第3代 | テベリウス | 明晰王 |
第4代 | 【ホダイン】 | 悲劇王 |
第5代 | ネルガー | 奏楽王 |
第6代 | ユーレリウス | 破軍王 |
第7代 | ファゼル | 落日王 |
第8代 | ロデウス | 暗夜王 |
第9代 | セルネラ | 黎明王 |
第10代 | 【ホルネウス】 | 律法王 |
第11代 | レパンド | 無念王 |
第12代 | タイバール | 神童王 |
第13代 | セレイオス | 深閑王 |
第14代 | サーレント | 不満王 |
第15代 | 【ギリウス】 | 遷都王 |
第16代 | 【マイゾール】 | 建築王 |
第17代 | ポンパレウス | 落地王 |
第18代 | 【サニア】 | 薄明王 |
第19代 | 【サーブレン】 | 烈火王 |
第20代 | ホロニアス | 業火王 |
第21代 | ヘレニウス | 残火王 |
第22代 | スレド | 焦土王 |
第23代 | ザルマン | 不信王 |
第24代 | テレニア | 威厳王 |
第25代 | 【ルテス】 | 黄金王 |
第26代 | 【クレグニス】 | 禁忌王 |
第27代 | 【パントール】 | 再起王 |
第28代 | レドニグス | 鉄血王 |
第29代 | ハーニア | 未明王 |
第30代 | ラシュトラ | 波乱王 |
第31代 | モルテニウス | 疾風王 |
第32代 | ルジェーム | 傀儡王 |
第33代 | ネフェト | 復讐王 |
第34代 | レトラトス | 策謀王 |
第35代 | コリオド | 不屈王 |
第36代 | セレバニア | 宣誓王 |
第37代 | ダンモール | 断行王 |
第38代 | ジェネウス | 短命王 |
第39代 | サルバドラ | 永治王 |
第40代 | レセイル | 禅譲王 |
第41代 | マルマイス | 不孝王 |
第42代 | ハレーニオ | 反逆王 |
第43代 | ディグルス | 闘争王 |
第44代 | ザロニア | 晩節王 |
第45代 | 【バレニオス】? | 勇壮王 |
第46代 | オーレリア | 賢明王 |
第47代 | 【ミレルド】? | 芸術王 |
第48代 | 【ルザイオス】 | 懊悩王 |
第49代 | 【ドミネウス】 | 消失王 |
第50代 | 【クオード】 | 閃光王 |