【属性】

Last-modified: 2024-02-27 (火) 20:31:15

概要

多くのファンタジー作品において、超自然的現象の基本単位になる要素を指す。
DQ10においては、戦闘におけるダメージを変化させる要素の一つである。
 
【炎属性】【氷属性】【風属性】【雷属性】【土属性】【光属性】【闇属性】の7種がゲーム中で存在している。
いずれも持たない場合は無属性、これら全てを指す場合は全属性と呼ばれる。
 
本作では、攻撃が属性を持つか持たないかは以下の4パターンに分類される。

  1. デフォルトで属性を持つ攻撃
    攻撃系の【呪文】【ブレス】【タロット】の大半や、【かえん斬り】【氷結らんげき】など属性を帯びて攻撃する特技が該当。
    【いなずま】【魔蝕】など、敵の使用する固有特技もこれに当てはまるものが多い。
    これらの攻撃はフォースや属性武器が無くても固有の属性を持っており、反面フォースや属性武器があってもそれらの影響で属性が追加されることはない。
  2. 属性が武器とフォースに依存する攻撃
    通常攻撃や、デフォルトで属性を持たない特技のうち【はやぶさ斬り】【渾身斬り】など物理系のものの多くが該当。
    これらの攻撃は基本的に無属性だが、【フォース】状態変化が付与された状態や、【属性武器】【ライトニングソード】など「○属性攻撃」の基礎効果を持つ武器)を装備した状態で使うとフォースや武器の属性を帯びる。
    フォースと属性武器の両方の影響にある場合、両方の属性が乗る。
  3. 武器の影響は受けないがフォースには依存する攻撃
    デフォルトで属性を持たない特技のうち【オオカミアタック】など物理系以外のものや、【たいあたり】など物理系であっても武器で直接攻撃しないものなどが該当。
    上記と違って属性武器の影響は受けないが、フォースがかかっているとその属性を帯びる。
  4. 完全に無属性で固定される攻撃
    現在該当するのは【戦車のタロット】【メドローア】のみ。これだけは例外的にフォースも属性武器も影響せず無属性で固定される。

属性を持つ呪文・特技のゲーム内解説については、かつては決められたルールが存在せず、説明文やエフェクトが明確なものが大半とはいえ分かり辛いものも存在したが、アップデートに伴いアイコンと説明文で明示されるようになった。
例えば、本作の【イオ系】呪文や【マダンテ】は光魔法扱いだが、現行仕様では呪文アイコンに光のマークが付き、説明文にも「光の爆発で攻撃」「光の呪文」等と明記され、ゲーム内でそうであることがハッキリ分かるようになっている。
 
属性攻撃によるダメージは

(1+攻撃するキャラクターの「属性強化」)×攻撃を受けるキャラクターの「属性倍率」

で補正される。それぞれの項目について、以下で記述する。

属性強化について

特定の属性で攻撃するときにダメージを増加させる要素。
以下の効果が該当し、同じ属性について複数の属性強化効果が有効となる場合は合算される。

属性強化効果一覧

 
例えば、戦神のベルト「両手杖装備時炎ダメージ+13%」+妖炎魔女のドレスセット(5%)+智謀の首かざり(3%)+断罪のゆびわ(3%)+宝珠「メラ系とギラ系呪文の極意」(6%)+まほう200スキル「メラ系呪文+5%」+両手杖180スキル「メラ系呪文+3%」とフル積みした【魔法使い】がメラ系呪文を唱える場合、合計で38%の炎属性強化を得る。
属性強化によるダメージ増加は、その他の与ダメージ増減要素(宝珠・160~200スキルによる攻撃特技の強化、【魔力かくせい】【ウォークライ】【強化ガジェット零式】など)とは独立しており、乗算で処理される。
上記の炎呪文強化フル積みの魔法使いなら、覚醒で2倍した上から更に1.38倍したものが最終ダメージとなる。
そのため、呪文職やフォースを前提とした戦闘ではベルト等で属性強化を積むことは非常に重要になってくる。
 
また、敵(モンスター)サイドでこの係数を上げる方法は存在しない。

属性倍率・属性耐性について

属性攻撃によるダメージは、攻撃を受ける側のキャラクターが持つ属性への相性によって変動する。
この「属性への相性」は、その属性に強くも弱くもなく額面通りのダメージを受ける場合を基準(100%)として

  • 属性倍率:その属性で受けるダメージが基準の何倍になるか(最終ダメージ=基本ダメージ×属性倍率)
  • 属性耐性:その属性で受けるダメージを基準からどれだけ差し引くか(最終ダメージ=基本ダメージ×(100%-属性耐性))

という、2種類の表現方法がある(属性倍率=100%-属性耐性、属性耐性=100%-属性倍率)。
属性倍率が100%より高い場合、その属性で受けるダメージが通常より増えるので、その属性に負の耐性、すなわち弱点を持つ(耐性が低い)ということになる。
属性倍率が100%より低い場合、その属性で受けるダメージが通常より軽減されるので、その属性に耐性を持つ(耐性が高い)ということになる。
属性倍率と属性耐性では「高い・低い」や「上がる・下がる」が逆になるのがややこしいところ。

  • 例1:「○倍率80%」と「○耐性20%」は同義で、どちらも○属性攻撃で受けるダメージを80%に軽減することを指す。
  • 例2:「○属性耐性を50%下げる」効果は、対象の「○属性倍率を50%増加させる」ことに等しい(後述)。

だが、本サイト含めRPG界隈ではこの2種類の表現方法は混同されやすいので、文脈から何を意味しているのか判断しよう。
DQ10では、敵の属性への強弱を指す時は「属性倍率」、味方の属性への強弱を指す時は「属性耐性」が使われることが多い。
 
敵(モンスター)サイドは、各属性に対して固有の属性倍率を持っている。
これはマスクデータであるが、長年の研究によってシステム共々大部分が解明されている。
大抵の雑魚モンスターは、いくつかの属性に弱点(倍率110%~130%)や耐性(倍率50%~90%)を持っている。
俗的に、倍率が1.1倍の属性を「小弱点」、1.3倍の属性を「大弱点」と呼ぶ。
なお、耐性についても倍率が小さいものを「大耐性」、倍率が大きいものを「小耐性」と呼ぶ場合もある。
【ゾンビ系】のモンスターは多くが【光属性】が弱点、【マシン系】のモンスターは多くが【雷属性】が弱点などのある程度各属性のイメージに基づく傾向はあるものの、完全な1:1対応という訳ではない。
ボスモンスターには、上記よりも極端な弱点(倍率150%など)や耐性(倍率40%など)を持っている者もいる。
Ver.3.1以降は、【魔炎鳥】【氷魔フィルグレア】など特定の属性に完全無効耐性(倍率0%)を持つボスも現れた。
また、全ての属性に耐性をもつボス(例:【バズズ】【常闇の聖戦】のボス全て)や、全ての属性が弱点になっているボス(例:【ファラオ・ゴレム】)もいる。
Ver.5.2より、【魔法戦士】のフォース200スキル「敵の弱点耐性がわかる」でモンスターの弱点耐性を確認できるようになった(耐性あり/普通/小弱点/中弱点/大弱点の5段階)。
 
プレイヤーサイドは、基本的には全属性等倍(倍率100%)で、そこから装備・宝珠・食事によって属性耐性を付けていくことができる。
具体的には、一部防具の基礎効果・セット効果、盾・体上防具の錬金効果、【竜のおまもり】などの一部その他アクセ、宝珠「(炎)鉄壁の○耐性」と「(光)○フォースの護り」*1、「~タルト」と名のつく料理によって耐性を得られる。
複数の効果によって耐性を得ている場合は合算され、耐性値の合計が100%以上になればその属性は完全無効となる。
この場合、その属性で受けるダメージがゼロになるだけでなく、ダメージに付随する追加効果も無効化できる(これは上記の特定属性に完全耐性を持つ敵も同じ)。
なお、属性耐性の上限は100%で、それ以上上げてもダメージを吸収したりすることはない。
ただ、属性耐性の錬金効果はパルプンテでしかつかないために非常に高価であり、【いにしえのゼルメア】や白宝箱で狙うにも確率が非常に低い。また、属性耐性を重視しすぎると今度は他の耐性がおろそかになってかえって戦況が悪くなったりするので、無理に属性耐性100%にしたとしてもあまり実用的ではないし、そもそも揃えること自体が現実的でもない。
 
敵味方共に、【○属性耐性低下】【全属性耐性低下】の状態変化にかかると、対応する属性への耐性が下がる。
これらの状態変化は上記の属性耐性(属性倍率)とは合算関係にある。

  • 例1:○属性等倍(倍率100%)のキャラが○属性耐性50%ダウンの効果を受けると、○属性倍率150%となって通常時と比べて受けるダメージが1.5倍になる。
  • 例2:○属性無効(倍率0%)のキャラが○属性耐性50%ダウンの効果を受けると、○属性倍率50%となりダメージを受けるようになってしまう。

多くの場合、これらの状態変化による耐性変化量は-50%、-100%のいずれかである。
なお、Ver.4.0現在、個別の属性耐性低下と全属性耐性低下は重複し、同時にかかった場合はさらに受けるダメージが増える。
詳細は各ページを参照。
 
攻撃側の属性強化とその他与ダメージ増減要素が別種なように、防御側も属性倍率(属性耐性)とその他被ダメージ増減効果(装備や状態変化による呪文・ブレス耐性や【被ダメージ増加】など)は別種であり加算ではなく乗算関係となる。
例えば、炎耐性10%と呪文耐性20%を持っている状態では炎属性呪文で受けるダメージが (100-10)%×(100-20)%=72%となる。
乗算で補正されるということは、異なる種類のダメージ増加要素を併用すると倍々ゲームでダメージが増加していくということでもある。
味方の属性強化と【テンションアップ】やその他の与ダメージ増加効果、相手の属性耐性ダウンと被ダメージ増加効果などを重ねることで絶大な威力を発揮するのだ。
 
戦闘中に属性耐性を上昇させる手段は存在しなかったが、Ver.4.2に追加された【水神ギルギッシュ】の使う【みずのころも】が、初めてアイコン付きの属性耐性を強化する効果を持つようになった。

複合属性について

【ヘリオスロッド】など2つの属性を持つ武器を装備したり、【ストームフォース】など2つの属性を持つフォースを掛けたり、属性武器を装備した状態で他の属性のフォースを掛けたりすると、一つの攻撃に複数の属性が付与されることがある(複合属性)。
 
複合属性攻撃のダメージは、含まれる属性一つ一つについて(1+自分の属性強化)×相手の属性倍率の積を求め、その中で最も高くなる属性の倍率を参照して計算される。
属性強化の影響がない場合は単純に相手の苦手な属性を突いて計算するだけである(例:炎+氷の複合属性で炎属性1.3倍、氷属性0.8倍の相手を攻撃する場合、ダメージは1.3倍になる)。
 
だが、複合属性と属性強化が絡むと話は面倒になる。
例えば、自分が雷属性+13%のベルトを装備し、ストームフォースで風+雷属性を付与した状態で、風属性1.2倍、雷属性1.0倍の相手を攻撃したとする。
この場合、風属性についての倍率は(1+0)×1.2=1.2倍、雷属性についての倍率は(1+0.13)×1.0=1.13倍より、風属性の倍率を参照してダメージは1.2倍となる。
つまり、このような状況では雷属性強化のベルトは意味を成していないのだ。
もちろん、含まれる属性への相手の耐性値が同じとなる場合はどの属性のベルトを装備しても効果があるわけだが、相手の素の耐性およびパーティが使用する単属性耐性低下の付与手段によって耐性値に差が生じる場合は、本当に属性強化の意味があるかどうかを考慮した上でベルトを選択する必要がある。

現在は撤廃されている属性関連のシステム

種族による属性耐性

サービス開始時から存在していたが、Ver.3.2から廃止された要素。
かつては、プレイヤーキャラクターは【種族】に応じた属性耐性を持っていた(【人間】は持たないとされた)。
対応属性は「○の民」と例えられる各種族のイメージに紐づけられており、【オーガ】【ウェディ】【エルフ】の3種族は言うまでもなく、【プクリポ】も花から連想して光属性と分かりやすい。
唯一【ドワーフ】は地の民と言われる割に土ではなく闇への耐性を持っているが、これは当初敵側が扱う土属性攻撃手段が乏しく、代わりに【ダークフォース】等でセットにされている闇属性が宛がわれたものと思われる。

種族耐性
オーガ炎属性
ウェディ氷属性
エルフ風属性
プクリポ光属性
ドワーフ闇属性

これらの固有の耐性は錬金効果などによる属性耐性と加算で補正される。
耐性値はサービスイン~Ver.2.1に20%、Ver.2.1~Ver.3.2(前期)では2%である。
 
当時は属性攻撃に対しての知見が広まっておらず、DQ旧作を見ても呪文やブレスに該当しない属性攻撃技は少数であったため、「敵の属性攻撃=呪文・ブレス」というイメージが先行していた。
例えば、【ウルベア魔神兵】【暗黒魔力砲】【災厄の王】【魔蝕】が闇属性であることを念頭に耐性を用意したプレイヤーはほぼ存在していない。
このこともあり、使用頻度が高いメラ系と炎ブレスに耐性をもつオーガ、ヒャド系と氷ブレスに耐性をもつウェディ、イオ系に耐性をもつプクリポが優秀であるとされていた。
特にHP・ちからといった優先度の高いステータスに恵まれていたことも相まって、炎属性耐性はオーガ最強説の一端を担っていた。

同属性連続攻撃によるダメージ減少

Ver.1.1から導入されたがVer.2.2後期にて撤廃された要素。
 
ある属性のダメージを与えたあと、同じ相手に同じ属性のダメージを与えようとするとダメージが減少する。
間にその属性を持たないダメージ(無属性でもよい)が入るか、一定時間経過すれば解消される。
ダメージは1回につき-10%の補正を受ける。
1回目のダメージが100%とすると、2回目は90%、3回目は80%とダメージが減少していく。
これはその属性への弱点・耐性と同様に処理されるため、元が耐性20%の相手の場合は80%→70%→60%→…と減少していく。
 
解消されるために必要な時間は通常5秒間。
2人以上で攻撃呪文を連発しているとまず引っかかるほか、
【早詠みの杖】【神の息吹】などで詠唱速度が速い状態だと1人でも引っかかる可能性がある。
またコロシアムではこの時間が10秒程度に設定されいるようで、通常時よりも発生しやすい。
その他、範囲に効果が及ぶ属性つきの攻撃を【におうだち】で一手に引き受けた際にも必ず発生する。
 
攻撃呪文について問題にされることが多かったが、属性付きの物理攻撃も影響を受ける。
ただし「ダメージが減少する」方はどの属性攻撃でも該当するのに対し、
「後続の同属性ダメージを減少させる」方には該当しない属性攻撃も存在する。
代表的なものが属性付きの通常攻撃で、これは後続のダメージを減少させることは無い。
属性付き特技についても、武器で直接攻撃するようなものはおおむね減少させない。
一方で【ギガスラッシュ】【フリーズブレード】などは攻撃呪文と同様に後続のダメージを減少させてしまう。
 
【我々のフレイム】が実装の一因と言われているが、その後システムが分かりにくいことと実装当時より影響が薄れてきたことを理由として撤廃された。

属性倍率の上限

Ver.3.5期に撤廃された要素。
 
かつては属性倍率の上限が定められており、基本と状態変化による変動を合わせて200%より高くはならない仕様だった。
例えば、元々ある属性に対して大弱点(130%)の敵に全耐性100%ダウンのフォースブレイクを使っても、上限に引っかかって230%とならず200%止まりとなり、実質的に耐性を70%しか下げられずにいた。

関連

【属性武器】
【フォース】
【全属性耐性低下】



*1 対応するフォースが付与されている間のみ