【時の指針書】

Last-modified: 2020-06-03 (水) 02:24:25

概要

Ver.4.0シナリオに登場するキー要素のひとつ。
【エテーネ王国】の国民一人一人に配られる、より良い未来を得るためにすべき行動を示した指針書。
国民ほぼ全員が一様に背負っている書物がこれである。
子供でも一定以上の年齢に達している者、旅人でも王都の住民として新たに認められた者には配布される。異種族であろうと分け隔ては無い。
但し、実際にはこれを持っていない住民も少数ながら存在する。【便せん屋イトクリ】【ファラス】もその内の一人。
 
特殊な錬金インクで書かれており、当代の国王(本編では【ドミネウス王】)が行った未来視の結果を元に遠隔操作で自動更新される。
個々人に沿った内容になっているが、その内容を他人に見せる事には特に制限は無く、むしろ有益な未来のための議論に活用することが推奨されている。
また、死んだ者の時の指針書の更新は直前の時点で止まるようになっている。
 
古来エテーネでは【時見の箱】による祭祀=未来予知を基に政策を起こして発展してきたが、祭司長が国王となり国の形を成してから幾代を経るにつれ、この時の指針書により民衆の生活にまで介入するようになった模様。
本編の時代では時の指針書に従って生きることが常識とされ、従わない者を取り締まる【指針監督官】という役職まで設けられた。
また、国王以外が指針書の内容を改竄・偽造することは重罪(それも王国で一番重い罪である)となる。
国民の多くは指針書を信じきって行動しているが、指針書に縛られた生き方を嫌う者も当然存在する。彼らは指針書を捨てて王都から逃げ、【自由人の集落】を作っている。
エテーネ王国軍においても【クオード】【セオドルト】など、指針書を完全に信用しないとまでは行かないが、頼り過ぎない行動を心がけている者もいる。ここでいうより良い未来とはあくまでエテーネ王国にとってであり、未来のために命を断てと書かれて本当に自殺した人物もいる等ある意味洗脳である。 
 
シナリオ中で主人公自身が指針書を受け取ることは無いが、【王立アルケミア】にて【ヨンゲ所長】が遺した指針書を入手する(「ヨンゲ所長の指針書」名義でだいじなもの扱い)。
そこには「ドミネウスからの【ヘルゲゴーグ】開発命令に従え」という指示が書かれており、これを根拠として主人公とクオードはドミネウスを糾弾する。
だがドミネウスは自身の指針書を公開し、そこに「所長にヘルゲゴーグ開発命令を下す」という指示が無いことから2つの指針書が矛盾していると指摘。
そのうえで異邦人である主人公よりも時読みの祭司である自分の方が信頼性が高いと主張し、所長の指針書は偽造されたものであると断じた。
そして、主人公は指針書偽造の罪を着せられて投獄されてしまった。
 
ドミネウス王が倒れた後は、当然だが指針書の更新は行われなくなってしまう。指針書に頼りきりだった国民の大半は途方に暮れることとなった。
しかし、Ver.4.5でヘルゲゴーグの大群が王都に攻め寄せた際、シャンテの歌をきっかけとして皆、指針書の内容をかなぐり捨ててヘルゲゴーグの大群に立ち向かい、指針書を脱却できた。
 
なお、元々指針書は生きる助言を与えてくれるものではあったが、時代が進むにつれて指針書こそが自分の運命だと勘違いが始まっていったという。
人の弱さがそうさせてしまったのだろう…と【メルクル】が考察している。
 
ヘルゲゴーグの一件やドミネウスの死後の混乱から、当初は指針書には未来視の結果がそのまま記されるのではなく、都合の悪いことを伏せるなど国王が国民を操るために中身を操作しているのだと予想されていた。
しかし、後に国王といえど指針書の内容の改竄は不可能であることと、そもそも時見の箱を通した未来視とは【キュロノス】の神託であることが判明した。
よって、指針書はキュロノスの都合で操作されており、指針を伝える役職である歴代エテーネ国王もまた操られる側に過ぎなかったと考えられる。

余談

Ver.3.5本編末のシーンにてメレアーデをたしなめるメイドの台詞に、

あらあら お嬢様。
そんなに ゆっくりなさっていると 正しき道から 外れてしまいますよ。

いってらっしゃいませ。
どうか 急ぎすぎて落っこちませんように。

という意味深なものがあり、あちこちで考察の対象になっていたが、結局は単にこの時代の規範を諭していたのではないかということで落ち着いている。
正しき道=指針から、落っこちませんように=焦って浮島から落ちること、と思われる。

関連項目

【時の指針書レプリカ】