【C141】

Last-modified: 2023-07-02 (日) 16:17:40

概要

Ver.4.4ストーリー【うつろなる花のゆりかご】の主要キャラクター。
【宇宙船アルウェーン】の永世管理者【プクラス】【複製体】の一体。見た目は他の複製体たちと全く同じ。
 
主人であるプクラスのコールドスリープポッドをロックし、彼の言う「原始種」……つまり複製体でないオリジナルである住民たちの感情を失わせることでアルウェーンの全権を掌握していた。
支配を固めるべく宇宙船の無限動力炉を停止させ、それに代わる動力源として、奉仕室で住民の魔法力と生体エネルギーを定期的に吸い取り続ける体制を確立する。なお【ペコリア】は基本的に管理者>住人>複製体の順に命令をこなすため、住人に対して自身が本物のプクラスであると名乗ることで抵抗しないよう騙し続けていた。
彼の支配するアルウェーンでは、「創造主の神言」として「イア・タア シンパッ・ケウ」というクトゥルフ神話じみた謎の言葉が唱えられている。
 
最終的に【増殖獣バイロゴーグ】の細胞の力で怪物形態に変身し、【パルミオ2世】を名乗って主人公たちと戦うことになる。
なお、パルミオ2世はバイロゴーグと同様に増殖するも、動力炉の停止信号でそれを阻止できることをプクラスが発見。このことが後にバイロゴーグ討伐の鍵となり、【ラグアス王子】の予知が最初に示した通り、プクラスと【知理の石版】(=管理タブレット)と主人公が世界を救うことになった。
撃破後は「よろこびの園」で創造主パルミオに会えることを願い、青白い光に包まれて消滅、死亡した。
 
また「イア・タア シンパッ・ケウ」とは、C141が創造主として崇拝する【パルミオ博士】の神言とのことだったが、それは博士の口癖「いやったあ!新発見だ!」を聞き間違えたものであることが、パルミオ2世討伐後にプクラスによって指摘される(メタ的には、クトゥルフ神話の「いあ いあ はすたあ!」等に似せたものであろうか)。
 
サブクエストの【小島に隠された秘密】やシリーズ【壁画に刻まれた歴史】では、支配体制の邪魔となる歴史を封印・改ざんしていたことが明らかにされる。

考察

アルウェーンの中を丹念に捜索することで、C141が上述の所業に至った背景が明らかになる。
 
かつては他の複製体同様、プクラス休眠中の宇宙船アルウェーンの管理を忠実にこなしていたが、100年以上前、故障したコールドスリープポッドの修理方法を求めて【宇宙船・立入禁止区画】に入り、増殖獣バイロゴーグの資料を発見。
無限動力炉からバイロゴーグの細胞を抽出してプクラスへ移植すれば、病弱なプクラスも健康になると考えたC141は、手術の前に自らの体で人体実験を行う。結果として、それまでとは比較にならない知能と身体能力を獲得したが、同時にバイロゴーグの悪の思念に侵されてしまった。
原始種を超越した存在へと進化したと思い上がり、原始種のために使い潰される複製体の宿命を憎悪し、上記の行動へと至る。一方で複製体たちを同胞と見なしており、寿命が限られていることを憐れんで【Cの聖印】を大量生産し配布するなどもしている。
ちなみに劇中ではバイロゴーグに意識があるとは描写されなかったが、【ヘルゲゴーグ】【創生の霊核】によるチカラを受けているため、他種族を下等と見なし支配することを望んだ【ナドラガ】の人格が影響を与えたと考えられる。
 
以上のように「原始種」の支配を覆して複製体たちの楽園を作ろうとしたものの、その精神的支柱となったのはパルミオ博士、つまり複製体及びそれを使った管理システム全体の開発者であり、結局のところ被造物の枠を超え出ることは出来なかった。
「イア・タア シンパッ・ケウ」を意味も分からないまま神言とし、ついには自ら「パルミオ2世」を名乗るに至る崇拝ぶりを見れば、プクラスの言葉通り「とても悲しい生き物だな……」と言わざるを得ない。
おそらくこの時、プクラス自身も自責の念に駆られていたのではあるまいか。
 
当ストーリーは「クローンの人間への反逆」というSFの古典的なテーマを描いたものだが、それをハリウッド的な単純な悪でなく、誠意や優しさを持ち人間味ある存在として描いており、ドラクエ的に泣ける話に仕上がっていると言えよう。或いはこれもプクリポの愛くるしい外見がなせる技か。

【遥かなる未来への旅路】(Ver.4.5前期)

未来のありようが変わって「観光宇宙船」へと様変わりしたアルウェーンでは、当然ながら彼そのものは生まれなくなる。
ただ、アルウェーンのストーリーは宇宙船の一大アトラクションとして描かれており、彼もその中の登場人物となっている。
彼の役は物語の根幹を成す一大悪役であるだけに、アルウェーンのキャストの中でも限られた人物しか演じることができない。このため、彼を演じることはアルウェーンのキャストとしての目標の一つであり、憧れでもあるという。
限られた寿命故に悪に染まった彼が羨望のまなざしを向けられる対象となったのは救いと言える。