【Nintendo Switch版】

Last-modified: 2024-03-21 (木) 08:03:32

概要

2017年9月21日に発売。DQ10の8番目となるプラットフォーム。
まだコードネーム「NX」で呼ばれていた頃の2015年7月28日「ドラゴンクエスト新作発表会」にて発表され、2017年7月19日から8月10日まで抽選によるベータテスト(参加特典なし)を経て発売。
最初からいきなりVer.3までのオールインワンパッケージ(以降AIOP)として販売されたが、Ver.4までのAIOPの発売以降は、従来のSwitch版AIOP(Ver.3まで)はベーシックパックに名称が変更のうえ値下げされた。当初より追加パッケージ込みであることから、再ダウンロードの可能性も含めて、新AIOPとの併売となったのだろう。

Nintendo Switchとは

ニンテンドースイッチ。
任天堂が2017年3月3日に発売したゲーム機。2019年8月30日からバッテリー持続時間が長くなったモデル(外箱の背景が赤)に切り替わったほか、2021年10月8日から有機EL画面やストレージ倍増など様々な改良・強化が施された上位版「有機ELモデル(外箱が縦型)」も併売している。
また2019年9月20日に発売した低価格・携帯モード専用の「Nintendo Switch Lite」もあるが、ここではコントローラが分離可能でドックが同梱される通常モデルを基準に説明する。
2022年2月時点で世界累計販売台数は1億354万台となり、当時大流行したあのWii(同1億163万台)をも超えている。
 
ドック接続時は据置機としてテレビで遊べる「TVモード」、タブレット型の本体を取り外して立てかければテレビいらずの「テーブルモード」、本体左右に取り外し可能なコントローラーJoy-Conを付ければ携帯機として遊べる「携帯モード」になる、というアイデア機。なおDQ10は全モードに対応している。
Nintendo Switch Proコントローラー対応。HD振動は非対応(というかDQ10は全機種で振動機能に非対応)。
前世代機であるWii Uとは互換性がなく、処理性能も従来の世代交代ほど大幅な向上ではないものの、設計が新しく効率・汎用性が高いため、開発が非常に行いやすくなっている。
 
DQシリーズも前述のハード発売前の新作発表会(開発コードネーム「NX」のころ)からDQ10やDQ11(後のDQ11S)の開発を表明したり、DQH1・2をローンチ発売するなど積極的な姿勢を見せている。DQ10オフラインも発売されたほか、多くの作品が出ている(詳しくはこちら)。
 
【ゆうべはお楽しみでしたね】ではヒロインのゴロー(みやこ)が物語途中から本機を愛用しており、実写ドラマ版でもゴロー役の本田翼が実物を使用している。

特徴

【利用券】【Wii U版】/【Windows版】と共通。
 
パッケージ版はゲームカードがなくダウンロードコードが封入されている。ダウンロード版との違いは販売形態や空箱がつく程度なのでお好きな方で。
必要な空き領域は32GB(Ver.6開始時点)で、メモリ圧縮効率が優れているため他機種より少ない容量で済む。保存場所は本体保存メモリーが一番高速でベストだが、有機ELモデル(64GB)以外は最大容量が32GBなので、64GB以上かつUHS-I規格対応の高速なmicroSDカードによる容量増設を推奨。一応外付けHDD対応の予定もあるが、2022年時点では未定。
Ver.6.4時点ではDQ10単体で25.8GBを超えており、本体更新データと合わせると32GBを完全にオーバーするため、有機ELモデル以外SDカードは推奨を超えて必須となる。
 
追加パッケージをダウンロード版で購入する場合は、ニンテンドーeショップの「ドラゴンクエストX ベーシックパック」の販売ページの追加コンテンツから購入できる。
2018年9月19日より有料オンラインサービス「Nintendo Switch Online」が正式にスタートしたが、DQ10の場合これに加入する必要はなく、DQ10の利用券だけでプレイ可能。
 
TVモードでは、ドックのUSB端子はType-A(PCでよく見る長方形)なので、大抵のUSBキーボード・有線LANアダプターがそのまま使える。なお有機ELモデルはUSB端子が一箇所(ドック内部)減った代わりに有線LAN端子が追加されている。
テーブルモードの場合、Switch本体下部にあるUSB端子(物理的に、使うためにはスタンドに乗せる必要がある)がType-C(平らな楕円形)なので、対応したハブ・Type-Aへの変換器を用意すれば、充電・USBキーボード・有線LANアダプターなどが接続できる。
携帯モードでは、キーボードまわりを除いてWii U GamePad以上に自由なプレイスタイルで遊ぶことができる。
Bluetoothで通信する機器は当初モード問わず非対応だったが、本体バージョン13.0.0よりBluetoothオーディオに対応した。
 
テーブル/携帯モードはバッテリー動作もできるが、じっくりプレイするならACアダプターや大容量のモバイルバッテリーを活用しよう。任天堂純正やライセンス商品なら何も問題ないが、市販のUSB Type-Cケーブルで充電する場合、任天堂は安全のため「56kレジスタ(抵抗)」の実装されたケーブルを使用するよう推奨している。
 
携帯電話のテザリングやWi-Fiスポットを利用すれば外出先でのプレイも可能。クラウド版(ブラウザ版)やリモートプレイよりもデータ通信量が桁違いに少ないのも利点である。
毎日数十時間プレイや大きいパッチ更新などをしなければ1ヶ月の使用で1GBを超えることはほぼない。
ノートPCより手軽でコスパにも優れるため、友だちと集まって遊んだりオフ会用途にも適している。
 
スリープモードにすると回線が切断される。ログアウト後のスリープは問題ないので、他のゲームをしない場合はソフト立ち上げの時間を短縮できる。また、ホーム画面を開いた状態でも起動中のアプリは動いているので、戦闘中等にホーム画面にしてても他のプレイヤーやサポートはその間も動いているという点にも注意。
 
画質はTVモードで1920×1080(16:9)、テーブル/携帯モードで1280×720(16:9)、ともに60fps(理論値)。Switch版のみ環境設定コマンドの中に「画面描画設定」があり、使うモードや好みに合わせAとBを設定してゲーム内でLRスティック同時押し込みすると(メインコマンドウィンドウが開ける状況なら)いつでも切替可能。
TVモードは当初、テーブル/携帯モードと同等に抑えられていたが、Ver.4.1より画面描画設定で標準(720p)と高解像度(1080p)の設定切り替えが可能になった。
また、テーブル/携帯モードはWii U GamePad(480p)よりも解像度が上がっているためアイコンや文字が見やすくなった。
60fpsの出力は理論上可能だが、可変式でキャラの多い場所などでは30fpsの動作となる。こちらもVer.4.1より30fps固定の「安定優先」が実装され、理論上はバッテリー持続時間向上も期待できる。テーブル/携帯モード時は「画質標準&描画安定優先」がおすすめ。
 
Wii Uより本体性能が向上し、処理速度や安定性が上がった。ロード時間も多様な機種の中では早い方。分かりやすいのは魔法の迷宮などで、他機種のプレイヤーと同時に次の階層に移動した際にSwitch版のプレイヤーだけ少しだけ早く移動が開始できる。
もちろんその他のロードを挟むエリアチェンジや扉移動なども早くなっている。人が多い場所でもほとんど遅延を感じないのも素晴らしい。
高速ロードにより元気タイムもほぼ無駄なく使うことが可能。例を挙げるとWii U版では試練の門全門周回が間に合わなかった構成でも、Switch版でプレイすると余裕で間に合うなんてこともある。
 
【Wii版】ユーザーは「Wii→Nintendo Switchアップグレードキャンペーン」(2017年7月14日~9月10日)に申し込むとVer.3まで無料でダウンロードできた。第2弾(2017年9月25日~12月25日)発表の経緯は下記参照。

問題点

現在はほぼ解決済みのものも含む。
 
初期はソフトウェアキーボードの操作やチャットまわりに若干の難があったが、次第に改善が進んでいる。単語登録はVer.4.1より外付けキーボードでの変換のみ対応。
ログイン時のパスワードも当初はセキュリティーの観点から保存しない(ログインのたび入力する)仕様だったが、元々保存できていたWii・Wii U版ユーザーの要望を受け、Ver.4.0から保存できるようになった。
ログイン時のパスワード入力にはテンキーが使えなかったが、これも2018年3月13日の本体システムバージョン5.0.0で対応済み。
また、本体機能としてスクリーンショットの撮影と30秒間の遡り録画があるが、前者はVer.4.0で対応されたものの後者はVer.6開始時点で対応していない。
 
ハード自体の問題とは言い難いが、Switch自体の人気が影響し、年末商戦以外にも長期的に本体が入手困難に陥ることがある。
2017年は本体発売直後からSwitch需要が社会現象レベルになり、半年後のSwitch版DQ10発売、更にはWii版のサービス終了となるVer.4.0リリースになってもまだ入手困難な状況が続いた。その弊害でDQ10ユーザーにも多くの難民が生まれ、Switch版ベータテストに当選したのに肝心の本体がないという人も続出。予想外に難民が多かったのか、「Wii→Switchアップグレードキャンペーン」も追加で第2弾が行われた。
2017年末にはハードの生産体制が整い購入報告が相次いだことが「よーすぴサンタ」でも触れられ、2018年や2019年は安定した流通量で販売台数も高水準を保っていた…のだが…。
2020年初頭から新型コロナウイルスの影響で再び売り切れが続出し、2月6日には任天堂が中国工場を要因とする生産や出荷の遅延を発表。さらに3月20日発売の「あつまれ どうぶつの森」が日本だけでおよそ1000万本・世界3700万本(ともに2021年末時点)を超える爆発的ブームとなり、日本政府の緊急事態宣言も追い打ちとなってSwitch需要はさらに加速。中古品が希望小売価格を上回るなど阿鼻叫喚となる。
DQ10はその真っ只中の5月14日に本機二度目となるオールインワンパッケージ(Ver.1-5)を発売。最初のSwitch版(Ver.1-3、現名称はベーシックパック)発売とWii版終了が重なった2017年当時ほどの影響はないだろうが、またも品薄時期に発売日が重なる不運に見舞われている。
2022年には世界的な半導体部品の供給不足や物流への不安から、任天堂は生産台数がやや減少するとの見通しを立てている。