【時渡りの術】

Last-modified: 2024-04-14 (日) 20:40:39

概要

文字通りタイムスリップをする術。
【エテーネの民】の秘術だが、現代のエテーネの村では全く伝承されていない。
しかし【冥王ネルゲル】はこれを危険視しており、本編冒頭でエテーネの村は滅ぼされてしまった。

使い手

エテーネの民は「時渡りのチカラ」を持っており、その力が高い者のみが使える。
【エテーネ王国】王族の家系は時渡りのチカラが高い模様。
本編で使用しているのは以下のメンバーだが、いずれも生命の危険時に無理やり発動したか、【エテーネルキューブ】等の補助が必要な者ばかり。
補助なしで自在な時代に移動できるのかどうかはまだ不明。
なお、キュルルによると時渡りに失敗することもあるらしい。

【主人公】

【主人公の兄弟姉妹】をネルゲルの攻撃から守る時と、【破邪舟】の復活のために500年前の世界に行くときに使用。
ネルゲル襲撃の際に使用した時に無意識で発動、兄弟姉妹を包み込んだ光の内側からは時間が止まって見えるような効果も発揮された。
物語が進むと、500年前のグレンには【大地の箱舟】を媒体にしていつでも行けるようになる。
 
Ver.4.0では5000年前のエテーネ王国に行くために使用。
エテーネルキューブとそれに宿る時の妖精【キュルル】の補助により限定的ながらも時渡りの術を制御できるようになり、現代と5000年前の時代を行き来できるようになる。以降もキュルルの補助により他の時代へ飛ぶことができるようになる。
逆に言ってしまえば主人公はキュルル無しではキューブの設定ができないため、キュルルが消えたVer.4.5以降は更なる別時代へと飛ぶ可能性は限りなく低い。メレアーデはキュルルの存在が無くても時渡りの補助がされていたが、それは完成品だったからなのだろうか。
「アストルティア秘聞録」によれば主人公もメレアーデと同様にエテーネルキューブがあれば自在に移動が可能であるらしい(実際、キュルルがいなくなった後もキューブを使うことはできる)が、キュレクスの知識を受け継いだメレアーデと異なり、主人公は新規に任意の時代をキューブに設定する方法を知らないため、既に登録された時代以外へは移動できないものと思われる。
Ver.6.4で遠い過去である神話の時代に時渡りする際には、【神代の島】に遺された天魂石とパドレの時渡りのチカラ、さらに姿こそ消えたが存在としては残っているキュルルの助力により移動することができた。
 
5000年前のエテーネ王国で、幼少時の主人公が【異形獣】襲撃の際に無意識に時渡りのチカラを発動し、現代のエテーネの村に転移していたことが判明した。

【主人公の兄弟姉妹】

主人公により60年前の時代に飛ばされた後、錬金術士の傍ら時渡りの研究を続け、いかなる経緯かエテーネルキューブを入手して現代に現れた。
しかし飛ばされた副作用(後述)なのか長時間同じ時代に留まることができない体質になっているようで、Ver.3ラストでエテーネルキューブを残して姿を消してしまう。
また、60年前に戻ってからや、ウルベアに飛ばされてからはそれぞれの時代で10年以上過ごしていたようだが、それにも拘らず外見に一切の変化がないことから、もうひとつの副作用として肉体に流れる時間に異常をきたし、老いることができなくなっているのではないかという推測もされていた。
主人公やパドレらとは時渡り発動時のエフェクトが異なり、恐らくはエテーネ王家の血もひいていないだろうことから、時渡りとは別の術である可能性も指摘されていたが、Ver.4.5前期のストーリーでこの現象は「時渡りの呪い」によるものと確定したので、この線は消えた。
 
Ver.5.2ストーリーにおいて、【大いなる闇の根源】と契約して【魔仙卿】となったことでタイムリープする副作用からは解放されたようだが、【魔界】に辿り着いてからさらに数百年生きているとのことなので、外見に変化をきたさない副作用はまだ残っている可能性があった。
なお、兄弟姉妹は「時渡りの呪いを塗りつぶすほどの強力な呪いを受けただけかもしれない」とも言っており、契約が解かれたら再度時渡りの呪いが起きてしまう可能性も予測されていた。
魔仙卿となったことで、魔界を見守る役目を安定させるため、など時渡りをさせない理由を考えたら、大いなる闇の根源の呪縛のようなものだとも言える。
Ver.5.5前期ストーリーにおいて、当初は十数年単位で一つの時代に留まれていたが最終的に一月と留まれなくなっていたことが判明。そして闇の根源と契約したことにより、時渡りの呪いからは解放されたことが語られる。
一方、外見に変化をきたさないのは時渡りの呪いによるものではなく【テンスの花】の錬金中に漏れ出た生命力を長年浴びていたせいだと判明した。
「アストルティア秘聞録」では、兄弟姉妹は時渡りのチカラを持たないにもかかわらずエテーネルキューブによる時渡りを繰り返したことで呪いに拍車がかかっていたと考察されている。
 
【約束のはじまり】によればエテーネの村の滅亡を回避しようと時渡りを繰り返していたが叶わなかったようだ(後述)。
Ver.4.3にて3000年前の【ウルベア地下帝国】でエテーネルキューブを製作した経緯が判明。
ここで登場した兄弟姉妹がその後も様々な時代を渡り歩いた末にVer.3に現れたと思われる。

【エテーネ王国】王族

【黒衣の剣士】こと【パドレ】と、その妻【マローネ】も時渡りの術の使い手であること、【メレアーデ】【クオード】も時渡りのチカラを秘めていることが判明する。
また、【ドミネウス王】は時を渡ることはできないが、時渡りのチカラと【時見の箱】を用いて時見を行っていた。(後述)
このうちパドレは唯一何らかの補助を用いずに時渡りの術を自在に行使していることから、特に高い素質を持っていることがうかがえる。
 
その一方、プレイヤーが目にする他のエテーネ人については、時渡りを行使する描写は全く無い。
それもそのはず、【キュレクス】によれば時渡りのチカラは彼が朋友【レトリウス】に分け与えたものであり、その力が備わっているのはレトリウスの血筋の者のみであるという。
ただし、王家に嫁ぐ側であるマローネに備わっているあたり、時渡りのチカラを持つ血族というのは王家以外にも存在すると考えられる。王族の血がどこかで混じったのであろうか(「アストルティア秘聞録」によればマローネは王家の傍系とのこと)。
【シンイ】が未来予知の能力を持っているのも、エテーネ王国から脱出した【自由人の集落】の人間の中に、時渡りのチカラを有する王族末裔が混ざっていたからだと考えられる。
 
Ver.4エンディング時点では、エテーネ王族のうちドミネウス・クオードが死亡、パドレが行方不明、メレアーデが能力喪失し、少なくとも自由に時渡りをコントロールできると明言されている人物は皆無となった。
ただし、メレアーデに関してはVer.4.5後期のクエスト【未来へ歩みだすために】の描写から復活している可能性がある。
また、マローネについてはファラスを飛ばした際はあくまで主人公の時渡りの痕跡を参照しただけで、自力で自由な時渡りができるという描写は無い。
しかし、描写自体が少ないことと本人の台詞からある程度の行使は可能で、メレアーデ同様にエテーネルキューブのような補助をする道具があれば自由な行使は可能なのではないかとの推測もされている。
また、同じく後期には時渡りのチカラを持っている可能性がある人物がもう1人現れた
ジェニャが大人になった時代には彼女を過去に飛ばせるほどの力を持つ何者かがいるようだが、正体は明かされていない。
 
Ver.6.4ではパドレが時渡りの能力を保持したまま生還したため、現時点で自由に時渡りのチカラを行使できる唯一の人物となっている。
なお、メレアーデもチカラを取り戻しているようだが、メレアーデもある程度決まった時代にしか時渡りができないらしく、未知の時代へ行くにはキュルルの力が必要なようである。

異世界生命体とそこから派生した存在

上記の通り、時渡りのチカラの大本は異世界からアストルティアを訪れたキュレクスにあるため、彼は当然そのチカラを行使できる。
また、キュレクスからチカラを抽出して封じ込めた【時見の箱】の中に意志が宿って生まれた【キュロノス】や、同じような生まれ方をしたキュルルにも時渡りのチカラが備わる。
ただし、Ver.4シリーズ本編でキュレクスとキュロノスは死亡し、キュルルも実体を失ったため、三者揃って物語から退場することとなった。

【時の車掌ゼーベス】

10周年記念クエストシリーズ【天を超えてゆけ】では、時渡りの力を持たない【エルジュ】が500年前の世界から現代に時渡りしてくるが、これは時の車掌ゼーベスの力によるものであることが判明した。
エルジュは調子が悪そうにしていたため、時渡りの副作用ではないかとも思われたが、別の原因によるものだったことが判明したため、副作用は(描写されている限りでは)なかった模様。
ゼーベスの正体は不明であり、エテーネの民が持つ時渡りの力とは別のなにかである可能性もある。ゼーベスの説明によれば「時の円環がこの時代を救うため(ひいては時の円環そのものを守るため)エルジュを導いた」とのこと。

時渡りの対象

【ラゼアの風穴】で見つかる時渡りの術に関する本によると、他人に対して術を使用すること、一緒に連れていくことは禁忌であり、何らかの副作用があるらしい。
作中では、実際にこの禁忌を犯し他者に時渡りをかける場面が数回ある。
ただし、いずれの場合も副作用と思われる効果は術者ではなく術の対象の方に起こっている。
 
主人公は、エテーネの村で無意識のうちに兄弟姉妹を時渡りさせたが、Ver.4.3時点では主人公には副作用は現れておらず、むしろ兄弟姉妹がタイムリープしてしまう体質になった方が副作用のようだ。
また、古オーグリードから戻る際と時の球根を求めエテーネ王国へ向かう際にメレアーデを連れて時渡りを行っているが、この時も主人公は無事であり、メレアーデの方にしばらく目を回したり失神したりとダメージが及んでいる。
 
また、Ver.4.1において【キュルル】は「時渡りのチカラを持たない者は例えエテーネの民と一緒であっても時渡りを行うことはできない」として、【勇者姫アンルシア】の同行を断っている。
しかし、このルールはそのVer.4.1のうちに覆され、エテーネの民ではないと自称し時渡りのチカラを持っていないはずの【ファラス】が、マローネの術を受け5000年の時を超えて現代に現れた。
ただし、無理矢理時渡りをした影響で身体に大きな負担がかかり、その弊害として記憶を失ったことがVer.4.2序盤で判明する。
やはり「できない」、と言うよりは「してはいけない」という感じらしい。
 
さらに【ジェニャの未来】においては、大人のジェニャが何者かの助けを得て時渡りを繰り返した末現代にやってきた。
【ジェニャ】が特別な力を持っていたという描写はこれまでにはなく、副作用も明言されていない。
ただ、黄金のパラディンは数百年前から時代の節目に現れ、人々を救っては歴史の陰に消えるとの伝説があり、最終的に兄弟姉妹のように光に包まれて突如消え去っている。
更に彼女の曾祖母である【キンザ】からは「呪いをしょい込んどる顔」「いかなる禁忌を使ったのやら」と言われることから、兄弟姉妹と同じくタイムリープする副作用が起こっている可能性が高い。
 
これらの影響については後にメレアーデが「時渡りの呪い」であるとして説明してくれる。
どんな症状が出るかは千差万別であるが、その正体は時間を移動したことで生じる運命の歪みであり、時渡りのチカラだけがその歪みの影響から身を守ってくれるという。
時渡りのチカラを持つメレアーデが比較的軽症で済み、主人公に至ってはほぼノーダメージである一方、それが無い兄弟姉妹やファラスに重い副作用が起きたのもこれで説明が付く。
キュルルがアンルシアの同行を断ったのも、おそらくは重大な副作用の危険があるため推奨・容認できないという意味であろう。
他者への時渡りが禁忌とされるという話も、チカラを持たない者へかけてしまった場合のリスクのことを指している可能性がある。
 
Ver.4.4では、【キュロノス】とキュルルの力の衝突に巻き込まれた【プクラス】が過去に飛ばされてしまうが、その時に時渡りの呪いを受けたかは定かでない。
Ver.4.5前期の終盤では、メレアーデがキュレクスの航海船と【永久時環】を使用し、【大エテーネ島】をまるごと現代に転移させている。
このときは「周囲の空間ごと安全に時渡りさせる」という航海船の機能と永久時環に蓄えられた時渡りのチカラに守られ、国民たちには「時渡りの呪い」の影響は出なかったようだが、世界を再生させる前のキィンベルにて、話を聞いてみると突如めまいがしたなどの多少の影響は起きた模様。
 
【天を超えてゆけ】第5話【時の車掌と滅びの運命】では、強き絆で結ばれた時渡りの使い手と【破邪舟師】が協力することで破邪舟での時渡りが可能になることが判明。
ただしその時代に滞在できるのはごく短時間で、時間が来ると強制的に元の時代に戻される。
この手段での時渡りによる副作用は無いようである。
 
なお、サポート仲間については、彼らも結局のところエテーネの民なので、いろいろあるけど過去に行けること自体には説明がつくだろう。
しかし現代でスカウトした仲間モンスター、あるいは逆に過去でスカウトした仲間モンスターまで一緒に移動できることについては理解が難しい。
時空を超える【旅人バザー】と同様、決してツッコんではいけないところだろう。
余談だが、仲間モンスターにはルーラストーンと違ってエテーネルキューブ使用時の個別モーションが設定されていないらしく、使用時の演出では仲間モンスターだけ置いてけぼりにされている。
そこはやはり、自分はエテーネの民じゃありませんからということで遠慮しているのだろうか?

時渡りによる過去改変

小さな歴史改変はある程度可能だが固く定められた運命に打ち勝つほどの力はなく、何かを救おうとすると別の何かを犠牲に歴史の揺らぎを抑える力が働くこともある模様。
キュルルからは「既に起きてしまった歴史を変えることは容易ではない」「歴史の修正力」といった発言がある。
 
主人公の兄弟姉妹は何度も【エテーネの村】の滅亡を止めようと試みたが、滅びる数年前か数年後にしか帰ることが出来なかったらしい。
更に数年前から生活してネルゲル襲来に備えようとしても、直前に無理やり別の時代に飛ばされてしまったという。これも修正力の一つであろう。
  
主人公も1000年前のグランゼドーラでは【勇者アルヴァン】【盟友カミル】の運命を変えられなかった(ただし後年カミルの汚名返上は果たされた)。
また、オルセコ王国では【ガズバランのしるし】?を持ち込んだ事で、本来100年かかった【悪鬼ゾンガロン】封印が短縮され、死ぬはずであった【ギルガラン王子】を救った代わりに【グリエ王子】が死ぬことになった(その後のオルセコが滅びるまで400年あり、二人の運命が入れ替わっただけで現代に大きな変化はない模様)。
そして【ランガーオ村】に「オーグリードの盾の盟約」が語り継がれ、更にゾンガロンの力を封じる戦の舞がオーガ族古来の踊りとして継承されるという歴史改変がなされた。
【ウルベア地下帝国】に至っては帝国が滅亡したことはもちろんのこと、特に何か変化が起こった様子はない。
主人公の介入により【ウルタ皇女】に真実が伝わり砂漠化を免れたという説もあるが、元々ドワチャッカ大陸は完全に砂漠化していたわけではない上、本来の皇女がどのような人生を歩んだのかが分かっていないため、これを歴史改変と言っていいかどうかは怪しいところ。
しいて言えば、【ダラリア砂岩遺跡】にいるウルベア魔神兵=【08号】が主人公の事を記憶したぐらいか。
また、過去の【ドルボード】制作に干渉した結果、主人公が持っているドルボードが突然強化された(【ドルボードオリジン!】)のも数少ない過去改変による現在の変化と言える。
 
一方、500年前のグレンで【エルジュ】【破邪舟】を継承させた結果、怠け者だった子孫の【フルッカ】にまでその術が継承され、それに伴い性格まで変化したり、ギルガラン王子とグリエ王子の運命が入れ替わったことにより子孫の【エリガン】の性格が変化したりと、人1人の人格が変わるほどの変化が起きているが、大きな歴史の流れの上では些細なことなのか、修正力は働かないようだ(修正力が働いた結果「存在に変化はなく人格が変わる程度で済んだ」とも言える)。
また、【黄金のパラディン】も彼女が辿った歴史では救うことができなかった【ズーボー】をこちらの時間軸では救うことができ、ズーボーの代わりに誰かが死ぬといった事象が起こっているわけでもないので、こちらも特に修正力は働かなかったようだ。
ただ、推測の域を出ないもののこの時の彼女は「ズーボーを救えなかった」未来から来た存在であり、ズーボーを救えたことでその未来が無かったこととなった結果、「(時渡りの呪いではなく)消滅」したのではないかという意見もある。
【主人公の兄弟姉妹】のような呪い発動前の予兆が無かったことや消えたタイミング、及び消える直前のやり取りなどからもその可能性が無いとは言い切れないが、結局のところ真実は不明である。
 
Ver.4.4では過去ではなく、未来に飛ぶ事になるが、この未来世界で語られるアストルティア滅亡の原因を現代で排除しても特に未来世界が変化する様子はない。
これは、Ver.4.5前期でのストーリーからすると滅びの未来を回避しきれていないために未来世界には変化が無かったということ*1のようで、ストーリーをクリアすると滅びの未来が完全に回避されたため、未来世界の様相が大きく変わることになる。
一方、この理論で行くとこの先Ver.5やサブクエストで何が起ころうが、少なくとも1000年はアストルティアは安泰であると事前に分かってしまうということにもなるが…。
この辺りは他のタイムスリップ要素のある作品でも少なからず指摘されるようなことなので、あまり深く考えないようにするべきか。
 
【天を超えてゆけ】では、60年前に【イッショウ】【ラズバーンの手下】に襲われたことで消失した破邪舟を強化する錬金術のレシピを、手下を退けたことで守ることに成功。
また、本来の歴史では【メラゾ熱】にかかって若くして命を落としたエルジュが60年前の時点では存在する特効薬を飲んだことで病が完治し、延命することになった。
この影響で現代の破邪舟師であるフルッカの力も増している。
 
タイムスリップを題材とするVer.4シナリオはDQ11との類似性を指摘されることがあるが、この点では「過去を変えるためにタイムスリップした」あちらと対照的である。
メタ的な事を言えば、時間旅行者が複数人存在する本作において、大規模な歴史改変を許してしまうと、改変合戦で物語がメチャクチャになってしまうからであろう。
また、シナリオやクエストが長大かつ後付けで拡張されていき、更にプレイする順番を自由に選べるようにしなければならないMMORPGにおいては、歴史改変に伴って起こり得る矛盾も相当な量になると考えられるため、この辺りも理由の一つだろうか。
 
他作品におけるタイムスリップについては、こちらを参照。

時渡りのチカラを用いたその他の術

時見(未来予知)

Ver.4.0にて、時渡りの力はタイムスリップの他に未来予知に使うこともできることが判明。
元々、古代のエテーネの民は強い時渡りの力を持つ「時読みの祭司」の未来予知によって繁栄し、島を平定してエテーネ王国を築いた際は祭司の一族がそのまま王族となり、その後王国が滅亡するまで未来予知を政治に利用していた模様。
主人公が訪れた5000年前の当代国王【ドミネウス王】も、未来予知の結果を元に【時の指針書】を書き記している。
 
現代エテーネにおいて【アバ】【シンイ】が予知能力を持っているのもその名残だろう。
全てのエテーネ人に時渡りができるわけではなく、それぞれの才能に応じてタイムスリップが可能か、未来予知が可能か、あるいはどちらも不可能なのか決まるものと思われる(ドミネウスの場合は低い才能を【時見の箱】と精神エネルギーのドーピングで補っていたが)。

時流制御

物体の固有時を進めたり戻したりする効果。いわゆる「タイムふ○しき」。
エテーネ王家の秘宝に「時操のツボ」というものがあり、時渡りのチカラと錬金術の組み合わせで行うことが可能な模様。
また時間の凍結も可能で、大エテーネ島を時渡りさせた後のメレアーデは時見の泉の時間を主人公が訪れるまでの5000年間凍結させていた。
キュロノスがイベントや戦闘で使う時間停止も恐らくこの効果の一種なのだろう。
 
生物の時間に干渉して老化や病気の進行をコントロールするといった使い方ができるかどうかは不明。
ただし、レトリウス関連のクエストでは、キュレクスは病で死にゆく彼女を救おうとしたものの失敗したという記述がある。
これは身も蓋もない考察に過ぎないが、(純粋な時渡りと錬金術を合わせた複合技術では単純な比較ができないものの)時渡りの大元であるキュレクスですら不可能であったからには、こちらでも不可能である可能性が高い。
おそらくは、意思のない物質や空間にしか作用出来ないものだと思われる。

自己強化

時渡りのチカラを別の力に変えるもの。
敵サイドにおけるこれらの多くは、【キュロノス】によって力を与えられる事によって起きる変化である。
ドミネウスはこの効果により【時獄のドミネウス】および【魔人王ドミネウス】の姿に変身した。
黒衣の剣士パドレの【時獄の開門】もこれに当たると見られる。
また、主人公も最終局面で時渡りのチカラを具現化した剣でキュロノスを攻撃している。

因果律操作

錬金術師【ユマテル】の開発した【永久時環】を使った技術。
永久時環に時渡りのチカラが最大まで蓄えられている時のみ使用可能で、因果律そのものに干渉して書き換えることで、通常の時渡りでは歴史の修正力に妨害されてできない大規模な歴史改変すら可能とする。
【キュロノス】撃破後に、その膨大な時渡りのチカラが永久時環にチャージされたことでキュルルが発動し、「キュロノスの死の事実を残したまま、他をすべて巻き戻す」という改変を行った。
分かりやすく言い換えると「主人公がキュロノスを倒した」事実を残したまま「キュロノスがアストルティア滅亡を完遂した」事実を無かったことにした結果、「キュロノスは計画完遂の一歩手前で主人公に敗北した」という設定で因果律が書き換えられたということであろう。
未来の話であるアルウェーン編を除き、Ver.4ストーリーで起こった他の事件については特に改変された様子が無いため、キュロノスの末路だけを書き換える改変であったと思われる。
しかし、その代償はやはり大きく、限定的な改変であってもキュルルが実体を喪失するほどのチカラを消費することになった。
また主人公が実行を決断するまでのキュルルの念の入れ方から、この改変自体も成功するかどうか定かではない賭けのようなものであったことがわかる(最悪キュロノスが復活する可能性も示唆される)。
いっそキュロノスの誕生自体や他の悪役の行為も無かったことにしてしまえばいいような気もするが、描写を見るにそこまで都合の良い改変は到底不可能だったと思われる。



*1 もっとも、【時元神キュロノス】は時を止めて一瞬にして大陸を破壊しているため、アルウェーンで脱出できるような余裕があったのかという疑問は残るが…