【あつでのよろい】

Last-modified: 2023-02-09 (木) 12:24:52

概要

DQ6から登場している鎧。分厚い鉄板を無骨に仕立て上げて作った厚手の鎧。
読んだままの性能で、【はがねのよろい】の上位装備であり、【炎系】【吹雪系】のダメージを軽減する。
この耐性が意外とありがたい。
当然ながら、分厚い金属製の鎧ということで、ある程度力の強いキャラクター(鋼鉄の鎧が装備できるのであれば概ね問題は無い)にしか装備できない。
 
因みに現実の鎧はどれだけ厚くても精々2~3mmが限界。これ以上厚いと物理的に身動きが取れなくなるのだ。つまり実際の鎧は想像以上にペラペラな物と考えた方がいい。
が、この鎧はどう見ても数センチはある。推定重量は数百キログラムぐらいだろうか……
現実の人類に装備できる代物ではなさそうだ。あるいはハニカム構造等で強度を上げた中空の鎧なのだろうか。中を空気やウレタンなど熱を伝えにくいものが入ってるとか、それならば炎や吹雪に対する断熱性能も説明は付くが……。
 
公式ガイドブックも認めるダサいデザインであり、かっこよさが大きく減少(DQ6、7共に-30)してしまう。
良く言えば機能面にのみ重点を置いた漢らしいムサイ装備である。
後にゲーム内でその姿を確認できる作品も登場したが、そちらでもやはり無骨なデザインの鎧で、胸の部分だけが逞しい大胸筋を模しておりさらに乳首のような丸い突起が浮いているという姿で描かれ続けている。
おそらくモデルになったのは古代ローマやギリシアの時代に使われていた、逞しい上半身を模した胴鎧であると思われるが、一枚板から胴にフィットするように打ち出されているそれらに比べ、板金を組み合わせて作っている鎧の一部分だけが逞しい筋肉を模しているこの鎧はなんともアンバランスな格好になっている。
 
DQ10では【ヘヴィーアーマー上】【ヘヴィーアーマー下】という似た鎧が登場しているが、性能は異なる。

DQ6

初登場作品。守備力50で5000G。かっこよさは-30。
この並外れたダサさゆえか、同時期の鎧の中ではダントツに安い。
 
人間ではチャモロ以外の男性キャラが、モンスターは装備グループB・C・D・Fが装備可。
店売りでは【フォーン城】【マウントスノー】で販売されている。
また、【沈没船】の地下のタンスにも入っている。そんな所にあって錆びていなかったのだろうか?
 
道中で最初に出会うブレス耐性持ちの鎧で、炎、吹雪ブレスそれぞれのダメージを10軽減することができる。
本作では単品で炎、吹雪両方のブレスに対して耐性を持つ鎧は意外と少なく、この鎧以外では【ギガントアーマー】【ドラゴンローブ】【メタルキングよろい】だけである。
このため、守備力がそこそこ高いのも手伝い、中盤戦はこの防具を装備しっぱなしでも良いかもしれない。
かっこよさのマイナスにさえ目を瞑ればコストパフォーマンスに非常に優れた鎧である。
これ以上の性能の鎧は1万G越えするものばかりなので、財布に優しいこの防具の存在はありがたい。
 
ただ、戦う敵との相性差を考えると、【ミラルゴ】戦では【シルバーメイル】の方が優秀。
ミラルゴや【ランプのまじん】はブレス攻撃を使わないので、呪文耐性の方が重要だからだ。
 
因みに、SFC版DQ6の【公式ガイドブック】では漢らしくてムサいハッサンが着せられていた。乳首部分がクッキリしているかなりイカしたデザインだ。
同書では「見た目を気にせず、分厚い金属をそのまま鎧にした」というなんとも無骨な説明がなされている。つくづく漢らしい鎧である。
 
【おしゃれなかじや】に鍛えなおしてもらうと、たったの1200Gで+43(元のマイナスを加味して+73)という破格のかっこよさに変貌する。
見た目を気にしない無骨さ全開のデザインゆえに「センスのカケラもない」と言われて当然だった鎧が一体どんなカッコイイものになったのか、是非ともイラストで見てみたいものである。
然し、【ベストドレッサーコンテスト】に参加できる頃になると【プラチナメイル】(+52)や【しんぴのよろい】(+55)を入手できるので、態々鍛え直すメリットは無い。
ボーナスが付く組み合わせも無いので、コンテストには別の装備で臨むのがいいだろう。

DQ7

守備力50、炎と吹雪15軽減と耐性が地味に向上している。
しかし、値段は9500Gと倍近くに跳ね上がった。それでも同ランクの鎧の中では安い方である。
装備可能者は【主人公】【ガボ】【メルビン】【アイラ】
 
ガボにとっては【まほうのほうい】以来の耐性防具であり、【みずのはごろも】までの繋ぎとなる。
また、ガボにとっては数少ない吹雪耐性持ちの防具なので、【ガマデウス】戦などでは重宝する。
しかし、身軽さが身上であるガボには似つかわしくなく、装備できるのが不思議なくらいである。一体どんな身のこなしになるのだろうか。
 
過去の【プロビナ】や、【ルーメン】で販売されている。
ほぼ同時期に装備者、性能の面で競合する【シルバーメイル】【まほうのよろい】に比べると値段に差異が無く、ブレス耐性や僅かな守備力の差しか売りがないため、ガボ以外にはスルーされることも。
また、これら3種に加えて【ドラゴンメイル】も現在の【旅の宿】のラッキーパネルで出る。
この中で吹雪耐性があるのはこの鎧だけで、しかも装備可能者も多いため【グリーンドラゴン】等の対策には有用だが、そのために約1万Gもするバカ高い鎧を態々店で購入するのも考え物である。
そのため、熟練プレイヤーにはラッキーパネルで取れなければスルーされがちな存在となった。
 
しかしながら、これらのライバルと比べて明らかに優位な点が1つ存在する。
それは過去の旅の宿のラッキーパネルで出るという点である。
この段階では圧倒的な守備力を誇るため、入手できれば難所として知られる過去の【ダーマ神殿】もかなり楽になる。
その分、入手できる確率は極めて低くなっており、解析によると僅か0.037%(1/2730)。
狙うのはかなり非現実的なので、入手できたらラッキーという気構えでいた方がいい。
 
かっこよさは相変わらず低く-30。PS版公式ガイドブックでは「できれば装備したくない」とまで書かれている。
なお、DQ7にはおしゃれな鍛冶屋がないのでこの鎧のダサさに対する救済措置は無い。
ハッサンが着ていたから突起していたのかと思いきや、今作からは装備している状態のイラストから装備品だけのイラストになり、そして厚手の鎧単品でも胸の突起は健在。
シリーズでも珍しく女性であるアイラも装備できるので、デザイン的には【セクハラ装備】……っぽいのだが、胸部から腹部にかけてムキムキの筋肉を象ったような全くセクシーさのないデザインであるため、アイラがこれを着用しているところを想像しても全く嬉しくはない。

DQ8

守備力52で炎・吹雪ダメージも15軽減と性能があがったのにお値段なんとDQ6と同じ5000G。
【サザンビーク】のバザーで売っている他、【キラーアーマー】がレア枠(1/128)で落とす。
今回は【ヤンガス】のみ装備可能。
これまで装備していた【てつのよろい】【カメのこうら】から一気に強化される。
本作ではかっこよさの数値が無くなったので、気にせず着ることができるだろう。
ただ、ここに来るまでに【毛皮のポンチョ】を錬金で作っていた場合は、守備力を取るか耐性を取るか悩まされる。
守備力の差は23(ダメージ換算で約6)、しかし炎と吹雪の軽減量は毛皮のポンチョの方が5多い。実に悩ましい…。
 
また、【バンデットメイル】の錬金素材として利用可能(これと【とうぞくのこしみの】【さんぞくのオノ】を合わせれば完成する)。
しかしバンデットメイルは市販品で、守備力こそ上だが耐性もない。
何より、同時期には【やみのころも】が作れるので…。
ただし、【ごうけつのうでわ】が2つあるなら、バンデットメイルを経由してさらに上位の【ギガントアーマー】をドルマゲス戦の前に作れるので殊更悪い選択肢でもない。

DQ9

守備力35で値段は3600G。本作では炎・吹雪ブレスを18%カットする。
【戦士】【バトルマスター】【パラディン】で装備可。
【カラコタ橋】【サンマロウ】で販売。敵では【リザードマン】が1/128の確率でレアドロップする。
サンマロウまでは店売り最強の上半身防具であり、ブレス耐性もあるため頼りになる。
サンマロウで同時に売っている【シルバーメイル】から【プラチナメイル】まで錬金する場合でも、【プラチナこうせき】を調達するまでの繋ぎとして十分な働きをしてくれるだろう。
 
因みにおしゃれさについては、さも当然の様に全ての項目で軒並みダウンする。

DQ11

【主人公(DQ11)】【グレイグ】が装備可能。
グレイグの【初期装備】でもある。うち直しに必要な宝珠は11個。

-+1+2+3
守備力52555862
炎属性ダメージ軽減15%
氷属性ダメージ軽減

異変後の【最後の砦】【導きの教会】【ナプガーナ密林】(キャンプ地)等で5000Gで売っている。
主人公にとっては、値段のわりに中々な守備力と耐性を持ち合わせているが、今作の場合は【ふしぎな鍛冶】で作れる防具達がライバルとして立ちはだかる。
【まほうのよろい】を作っていればこちらの方が全耐性をカバーできる上に守備力で勝り、【プリンスコート】+3を作った場合は守備力が1劣る以外はほぼ上位互換であり、さらに言えば+補正付きの【シルバーメイル】を作っている場合はこれで十分間に合ってしまう。
プレイヤーによっては【着せ替え】に拘って、耐性こそないものの守備力が十分な【ユグノアのよろい】という選択もある。
打ち直せばそれ相応の守備力が手に入るが、店売り商品をそこまでして鍛え上げる必要があるかと言われたら微妙な所。
 
グレイグの初期装備としては、経費節減と鍛冶素材を温存したい場合は、暫くの間は装備させたままで良い。
勿論、上記の装備達を作っている場合はそちらに付け替えることになるだろうし、特に無印版では仲間の手持ちアイテムがすべて荷物袋に入っているため、他の仲間が着ていた補正値付きプリンスコートやシルバーメイルに出番を奪われかねない。
DQ11Sでは仲間の手持ちアイテムは各自が所持しているためこれらに出番を奪われる機会は減ったが、どの道しばらくすれば炎・氷耐性の完全上位装備【ドラゴンメイル】も登場する。
総じて言えば、ふしぎな鍛冶で作れず、宝箱や敵ドロップによる無料入手もできない点が災いして不憫な扱いになっている。