【あるきかたシリーズ】

Last-modified: 2021-02-11 (木) 22:38:28

概要

2000年代前半と2015年以降に出版されているドラクエ関連の書籍。
元ネタはもちろん海外旅行ガイドブックの定番『地球の歩き方』であろう。
【エニックス】からPS版のDQ7とDQ4、【スクウェア・エニックス】からPS2版のDQ5・DQ8のものがCB's PROJECT 編により出版されている。
DQ9以降は事実上の後継書として【みちくさ冒険ガイド】という書籍が出版されていたが、DQ10では諸事情により途中から「あるきかた」再始動となった。
他作品では「ファイナルファンタジー12」「スターオーシャン3」、さらにスクエニ外では「ファイアーエムブレム」「ローグギャラクシー」などの「あるきかた」も出版されている。
 
いわゆる【公式ガイドブック】とは異なり、オフィシャルな書籍ではあるものの、どちらかと言えば攻略情報よりは作品世界をより深く楽しむための解説が多くなっている。
ストーリーや世界観の考察や、「こんな遊び方もある」という縛りプレイ、あるいは「あるあるネタ」なども触れられている。
なお、オフィシャルな刊行物なので当然と言えば当然だが、ラスボス関連や隠しダンジョン・隠しボスに関わる情報はある程度伏せられている。
 
内容は【メタル狩り】やLv99におけるステータス、場所ごとのモンスター出現率などの実用的(?)なものから、
アイテムコンプリートや人口調べなどの小ネタ的なものなど、いろいろある。
特に見物なのがDQ7で【モンスターずかん】のドロップアイテムを全て埋めて、倒せるモンスターは全て999匹倒すというもの。
その作業は1300時間(ぶっ通しでも54日)近くかかったらしい。
普通の人間なら廃人と化しているだろう。興味がある人はやってみよう。
ちなみに本の制作のためのプレイ時間はDQ7で約5000時間らしい(ノンストップでプレイしても丸208日、つまり約7ヶ月相当)。
流石にプレステ一台でやったとも思えないので、おそらくハードとソフトを複数併用した上での累計プレイ時間だろうが……。
縛りプレイでは、DQ7の「聖人勇者」というプレイスタイルも一部では有名。
これは「転職禁止、カジノ禁止、ストーリー上の必須アイテム以外宝箱やタンスを開けるのも禁止」というおよそDQ7における大半の人が用いる強化手段全てを封じてのプレイである。
「敵を倒してのレベルアップと店での装備購入」以外の強化手段を用いない縛りプレイでDISC1ラスボスまで到達するその様は必見。特に【山賊四人衆】が鬼門だったとのこと。
ネタバレもあるのでクリアしてから購入をお勧めする。
随所に挿入された挿絵もとてもシュール。
 
しかし「DQ7のあるきかた」であまりに労力を割き過ぎたせいか、以降の同シリーズ書籍では露骨にプレイ時間が短縮されている。
例としてモンスター出現率調査は「DQ7のあるきかた」では一地域あたり1000戦闘して調査していたのが、第2弾「DQ4のあるきかた」では100戦闘と1/10に減少した。
このため確率調査などは「あるきかた」内のデータと実際のゲーム設定で結構な誤差が出ている。
また一部明らかな誤情報が掲載されている(例:DQ4の【りりょくのつえ】の威力に【かしこさ】が関わっている(実際は全くの無関係))ため、素直に鵜呑みにしてはいけない。
あくまで参考書籍程度に留めておくのがいいだろう。

関連事項

『週刊ファミ通』2000年9月8日号に掲載されたDQ7の攻略特集のタイトルが「ドラクエVIIの歩きかた」となっており、表紙の人型イラストもエニックスの『あるきかた』と類似する。
エニックスの書籍とかぶったのは偶然だろうが、タイトルやデザインのかぶり自体はそもそもの元ネタ『地球の歩き方』の存在を考えればまったく不思議ではない。