【おおぞらをとぶ】

Last-modified: 2025-12-30 (火) 15:07:48

概要

【ドラゴンクエストの楽曲】の一つで、DQ3で初登場した【ラーミア】のテーマ曲。
 
構成=A:8小節、B:8小節、C:8小節、D:6小節
調=イ短調(Am)
BPM=A:88、B:80、C:80→98→57、D:102(NHK交響楽団)
拍子=4/4
 
AとBのメロディはほとんど同じだが、最後の2小節が異なる。
 
オーケストラ版での演奏順序は、A→B→C→D→A→B。
Aの部分では薄いテクスチュアで静かに奏でられ、ラーミアが持つ神秘性が表される。
そしてBになると壮大で重厚なテクスチュアに様変わりし、ホルンとサスペンドシンバルによりラーミアが巨大な翼を広げる姿を表したようなオーケストレーションとなっている。
ちなみにNHK交響楽団版では、Aの部分はテンポを早めに、ともすればアッサリと演奏されており、Bに入るとAよりも少しテンポが落とされることで壮大さがより強調されるため、AとBの対比が際立っている。
 
その優雅な曲調と、神秘的なのにどこか切ないメロディに心を打たれ、この曲をオーケストラで聴くと自然と涙が流れるという人もいる。
全部演奏しても2分40秒にも満たない(NHK交響楽団の場合)という短い曲ではあるが、ドラクエの曲で最高傑作との呼び声も高い。
その名曲ぶりたるや、スーパーマリオRPGやキングダムハーツシリーズを手がけた作曲家の下村陽子に「最も衝撃を受けたゲーム音楽」「もし自分にこんな曲が作れたら、その瞬間に死んでもいい」と言わしめたほど。まさに名曲中の名曲。
毎年行われているオーケストラコンサートでは、アンコール曲の定番の一つとなっている。
 
なおロンドンフィルハーモニー管弦楽団版は、ハープの音にミス(F♯の音を演奏すべきところ、Eの音を弾いてしまっている。4ヶ所全てで間違えているので、恐らく演奏者の読譜ミス)がある。
たった1音の違いではあるが、この1音はそのフレーズの味わい深さを決定づけている音であり、痛恨のミスである。

DQ2(HD-2D版)

真のエンディング内で、主人公たち4人を乗せたラーミアが【上の世界】に向かうシーンで使用される。

DQ3

ラーミアでの飛行時の曲。FC版ラーミアはヒヨコのようなグラフィックだが、荘厳かつ高貴な存在を表現するに十分すぎる曲である。
ずっと空を飛びながら聞いていたい曲ではあるのだが、ラーミアに乗って行く必要のある場所はあまり多くない。残念…
 
FC版で特徴的なのは、通常の曲とは音の配役を逆にしていること。
FC音源は矩形波が2音+三角波1音+ノイズ+DPCMの計5音で構成され、FCのいわゆる「ピコピコ音」はこのうちの矩形波に該当し、メインメロディを担当することが多い。
大して三角波は矩形波よりも柔らかく目立たない音なのに加え音量制御が難しいのでベース等の脇役に使われることがほとんどであり、ドラクエシリーズの楽曲も大半がこの構成で作られている。
この曲はそれを逆転させることで、「柔らかいフルートのようなメインメロディ」+「ハープを弾くようなハッキリしたリズム」の曲に仕立てている。
このためFC版の時点でオーケストラの楽曲に近い雰囲気を作っており、聴く期間が短いにも関わらず印象に残りやすい。
 
リメイク版ではオーケストラ版に準じて後半部分が追加されている。
音源がグレードアップしているのでこの曲のクオリティも相応に上がっている。

HD-2D版

【エンディング】のスタッフロールで【そして伝説へ】の演奏が終わった後、この曲に続くようになった。

DQ8

【神鳥のたましい】【レティス】の子の力を借りての飛行時に使用されている。
DQ3の曲の再利用であり、【序曲】【アレフガルド】【すごろく場】の曲を除けば、【楽しいカジノ】【ブギウギ】とともに過去作品の曲が再利用された初の事例となった。
しかし本曲に関しては、レティスの正体に関する伏線となっており、後のエンディングで「レティスが別世界でラーミアと呼ばれていた」と判明することを鑑みれば、ナイスな選曲と言える。
本曲はDQ8の交響組曲にも改めて組み込まれている事からも単なる再利用とは一線を画した扱いであることがわかる。
 
DQ8の音源はオーケストラ版を準拠にした編曲がなされており、前作から大幅に進歩したグラフィックによる壮大な景色との組み合わせは、それだけで感動してしまう破壊力がある。
この曲を聞くためだけに無駄に空を飛びまくったプレイヤーもいるとかいないとか。
今作のラスボス戦の曲【おおぞらに戦う】はこの曲のアレンジである。

DQ10オンライン

Ver.6.4よりイベントシーンで使用されている。
詳しくはこちらを参照。

DQ11

過ぎ去りし時を求めた後に手に入る覚醒【ケトス】での飛行時に使用されている。
覚醒後のケトスによる飛行時は常にこの曲となり、以前の曲【空飛ぶ鯨】は聴けなくなる。
同作における初登場時シーンは、DQ3の【ほこら(曲名)】の流れている場面から【おおぞらは おまえのもの】というセリフの後にこの曲が流れるというDQ3のラーミア復活を強く意識した演出になっている。このときは作中でも【ベロニカ】【セーニャ】の竪琴によってこの曲が演奏されている。
笛はイベントでの重要アイテム【天空のフルート】であり、竪琴はイベントだけでなく戦闘でもお世話になる長らくの愛用品であるため、最終的に2人が一緒に何か楽曲を演奏することは序盤で予想できるだろう。
だがまさか物語の最終局面で「おおぞらをとぶ」を演奏するためにこの楽器を持っていたとは、プレイヤーとして夢にも思うまい。
「フルートと竪琴(ハープ)という楽器のチョイス自体が伏線だった」という、なかなか入念に仕組まれた前フリである。
 
またDQ3ネタだけでなく、この後で【黒い太陽】に向けて飛んでいこうとする流れはDQ8のラプソーン戦前の流れに近く、レティスを想像した人もいただろう(ただしDQ8ではレティスに乗っている時には流れないが)。
屈指の名シーンであり、いつぞやのセリフと共に流れるこの名曲に震えたプレイヤーは多いだろう。
 
ただし、前述の通り以前の曲は(ごく限られた方法を除き)聴けなくなり、BGMの切り替え機能も無いためこの点に関しては否定的な意見もある。
また、この曲のフルートの主役としての出番は最初の4小節だけで、その後すぐにオーボエの出番となる。そしてその後、フルートに主役としての出番は無い…
フルートとオーボエは仕組みが全く違い、フルートはリードを使わない横笛、オーボエはダブルリードの縦笛である。もちろん音も全然違い、リード無しの横笛でオーボエっぽい音を出すことは不可能である。
なので、演出的にも「ベロニカがフルートを吹いているのに、なんか全然違う音がする」というツッコミどころが出てきてしまう。

さすがにオーケストラを再録するわけにもいかないだろうが、せめてシンセサイザー版は5~8小節目もフルートの音に変えるべきだったのでは…
 
真エンディングのテーマ【過ぎ去りし時を求めて】でも、【果てしなき世界】の後にこの曲が流れ、【この道わが旅】へと続く。

ヒーローズシリーズ

【レティス】との会話シーンで流れる。

ビルダーズ2

【破壊天体シドー】のフィールド曲として流れる。最終的に【超スーパーカー】と箱船で脱出する故のチョイス。
世界崩壊真っ最中の世紀末世界で流れるので、他作品での飛行時とはまた違った印象を受ける。

いたストポータブル

ラーミアステージでDQ8のオーケストラ版が使用されている。

シアトリズム

難易度ふつう難しい激ムズ
総トリガー116200287

解放チャレンジIII-5クリアでミュージックプレイモードに追加されるFMS
背景は平原だが、この曲限定の演出でラーミアがパーティと平行して飛ぶ演出が入る。

ライバルズ

「ラーミア」「ケトス」による特殊勝利が成立したときに流れる。

余談

DQ5発売後の【ドラゴンクエストマスターズクラブ】で、「シリーズ中で好きな音楽は?」という人気投票では3位を獲得している。
 
また、ダイの大冒険(アニメ)でも使われている。
2000年にフュージョン界の大御所、高中正義がアルバム「Hunpluged」でカバーしている。
 
トヨタのハイブリッド車 “AQUA” のCMで【冒険の旅】に続き、2015年7月24日からBGMに使用されている。