【さくまあきら】

Last-modified: 2021-05-13 (木) 13:30:15

概要

フリーライターを経てゲームクリエイター。
【堀井雄二】とは大学時代からの友人。
ライターとしてインタビューしたことがきっかけで【鳥山明】との交流が生まれ、担当である【鳥嶋和彦】に堀井を紹介して友人にさせている。
この紹介がなければ堀井が【週刊少年ジャンプ】でライターをすることも、ひいてはDQ誕生もなかったかもしれない……と考えれば、間接的ながらDQ誕生に大きく貢献した人物といえるだろう。
【土居孝幸】【榎本一夫】と違って【ファミコン神拳】やドラクエに直接関わることは無かったが、ファミコン神拳が始まる前の「ジャンプ放送局」には堀井による【中村光一】のインタビューが掲載されたり、単行本のおまけ漫画ではファミコン神拳スタッフとの交流も描かれていた。
また、自身のレコードシングル『燃えよ!フトリッパー』のジャケットイラストを鳥山が描いたり、漫画『Dr.スランプ』には彼をモチーフとした「タコやきマクサ」が登場したり、『鳥山明のヘタッピマンガ研究所』ではさくまが原作を担当したりしている。
 
後にさくまもゲーム制作に乗り出し、『桃太郎伝説』、そして桃鉄こと『桃太郎電鉄』で人気ゲームクリエイターに。
さくまは国産RPGにおいて、序盤のバランスとして理想的な作品の一つがDQだと語ったこともあり、自身で手がけたゲームの初期にはDQのパロディも数多く登場した。
桃鉄に関しては、堀井雄二と「お互いに一本ボードゲームを作ろう」と約束して競う形で生まれたものであり、このとき堀井が作ったものが『いただきストリート』である。
桃太郎伝説は会心の一撃や全滅後に所持金半分でのリスタートなどDQのシステムを参考にしている部分が多く、例えば【パルプンテ】のパロディで、使ってみないと何が起きるかわからない「ぱろぷんてカード」や、特殊モード「ドラ “コ” ンクエスト」なんかが登場している。相互に大きな影響を与えていることは間違いないだろう。
また、桃鉄シリーズでプレイヤーの所持金を容赦なく奪い取る「キングボンビー」も、DQの全滅時のペナルティである「所持金が半減される」恐怖をボードゲームで再現したい狙いから生まれたものである(【ロンダルキアへの洞窟】でその恐怖を嫌と言うほど味わったらしい)。その結果として同様に1/4以上の所持金を奪う「スリの銀次」ともども、プレイヤーに絶望を味わわせる存在となった。
一番秀逸だったのは長すぎる【復活の呪文】に対抗した短すぎる『桃太郎伝説』のパスワード「天の声」ではないだろうか。この天の声は復活の呪文とは異なり「ふ」「す」「すべてのてき」など、あらかじめプログラム内に仕込まれた特定の文字列がいくつか存在する。
桃太郎シリーズのほとんどには女風呂を覗くシーンが用意されている。しかも古いシリーズには乳首を見せている辺りは堀井雄二の影響だろうか。
 
【衛藤ヒロユキ】が漫画賞に応募した際の審査を担当したのもさくまで、衛藤のデビューのきっかけを作ったともいえる。
DQ以前からの【すぎやまこういち】の熱狂的なファンでもあり、現在もDQのオーケストラコンサートに足繁く通っている。
 
1995年12月に仕事中に倒れる。脳内出血と診断され、さらに糖尿病であることが発覚。そのときの血圧は200を超えていたと言われている。退院後の1年半に及ぶリハビリ生活中でも仕事は休まずに行い、「とても病人の仕事のペースじゃない。そもそも病人は仕事しない」と言われたほど熱心な面も持つ。
その後、2012年1月に再発した脳内出血の後遺症で体の自由がききづらくなってはいるが、2016年、2020年に桃鉄の新作が発売されている。
2019年元旦、すぎやまこういち夫妻との毎年恒例の京都での会食中に倒れる。今度は亜急性心筋梗塞。幸い血管治療で済んでいる。

余談

児玉清が司会だった当時(2009年10月11日)に放送された『パネルクイズ アタック25』の「海外旅行獲得VTRクイズ」においてさくまが出題されたことがあった。
その解説を以下。

さくまあきら。
各地のマンホールの画像を集めている、さくまあきらさんは東京の生まれ。立教大学を卒業後、フリーライターとしてマンガ解説などを行い、『ジャンプ放送局』の構成に携わりました。その後、ゲームの制作を手がけて『桃太郎電鉄』が大ヒット。20年を超えるロングセラーとなり、多くの人々を楽しませています。
ということで、さくまあきらさん。