【アイテム】

Last-modified: 2023-01-18 (水) 23:48:54

概要

DQにおける移動中、戦闘中共通の基本システムのひとつ。
RPGには欠かせない、【パーティ】【プレイヤーキャラクター】の持ち物のことである。
これらのアイテムの使用・整理などをする際は【どうぐ】コマンドを使う。
 
「道具」とも呼ばれ、広義には武器防具などの装備品や重要アイテムなども全て含めて「道具」と呼ぶが、狭義には、使うことのできる、装備品ではないアイテム(ユーズアイテム)のみを指して【道具】と呼ぶ。

アイテムとその分類

キャラが身につけることでステータスなどを上昇させられる装備品と、それ以外の非装備品とがある。
 
本編に登場する装備品は【武器】【防具】【装飾品】に大きく分けられる。
さらに作品によっては武器が系統別に分類されていたり、防具の装備部位にも違いが見られる。
これらについては武器・防具に詳細が記載されている。
他に、外伝作品限定で【矢】【指輪】【お守り】などの特殊な装備品も存在する。
 
非装備品(道具)は、戦闘中や移動中に【つかう】ことで効果を発揮する道具と、重要アイテム(【だいじなもの】)に分けられる。
このほかDQ8以降では使っても何も起こらないが、アイテム合成の素材となる道具もある。
 
今のところ本編に登場していない外伝限定の特殊アイテムとしては、【巻物】【パン】【石】【壷】などがある。
 
ここからは、アイテムのシステムの変遷について書く。

  • 装備のシステムについては【そうび】、道具を扱うコマンド操作の詳細については【どうぐ】を参照。
  • 特記がない限りオリジナル版について述べる。

DQ1

一人旅であるDQ1では道具と武器防具は別々に管理される。
武器・防具は、手に入れるだけでステータスに反映され、それまで使っていたものは強制的に下取られるか失うことになる。使用中の武器防具は【つよさ】で確認する。
 
「どうぐ」コマンドで扱えるのは道具のみで、そのうち【やくそう】【かぎ】は専用枠が設けられており、一つの枠で6つまでまとめ持ちができるが、それ以上は持てない。
それ以外の道具の枠は8つ分用意されており、1つにつき1枠を使用する。
また、【りゅうのうろこ】など、後に装飾品やアクセサリーとして分類される物も道具に含まれ、使うことで装備状態になる。
手に入れる方法は店で買う、【宝箱】や地面から入手する、【NPC】から貰うという方法がある。
 
道具を自分から捨てることはできず、手放すときは【道具屋】で売ることになる。
ただし、宝箱などから道具を取ったときに持ち物が満杯の場合は、それをあきらめるか、自分の持ち物の中から1つを選んで捨てることになる。

リメイク版

DQ5の仕様に合わせられ、装備品が道具と一緒に扱われるようになったほか、自分から捨てることも可能になり、戦闘中にはすべてのアイテムを使えるようになった。
やくそうとかぎは専用枠ではなくなったものの、6個までのまとめ持ち制は継承されている。
アイテム枠の数は計10枠で変わっていないため、装備品によってFC版等よりもアイテム欄が圧迫されやすい。
しかし救済措置として預かり所があるので、困ったら預けられる。

DQ2

DQ2では、後のDQに継承されるアイテムシステムの基礎が築かれた。
パーティ制の導入に伴って「所有者」の概念が登場し、「そのアイテムを誰が持っているのか」ということがしっかり認識されるようになった。
また、武器防具も道具と同じ枠で扱われるようになり「どうぐ」コマンドで見られるようになったが、ステータスに反映させるには【そうび】をしなければならなくなった。
装備中のアイテムには「E」マーク(Equip=装備)がついて識別できる。
1人が持てるアイテムは8個まで。3人居れば合計24個まで持てるが、装備品があるのでその分圧迫されることになる。
なお、やくそう・かぎのまとめ持ちは廃止され、1つにつき道具欄1枠を使用するようになった。
アイテムの入手方法としては前作の方法の他に、敵を倒して【ドロップアイテム】として入手するという方法が加わった。
 
移動中にはアイテムに対して【つかう】【わたす】【すてる】が可能になった。回復道具はパーティ内の他のメンバーに対して使うこともできる。
戦闘中はそれぞれ自分の持っているアイテムしか使えないが、使うと特殊効果が発動する武器防具も登場した。
 
本作と次作では、アイテムを売れるのはジャンルに関係なく道具屋のみとなっている。
預かり所も未登場の本作では、アイテムを放置しておくとすぐに持ちきれなくなるので、用済みの重要アイテムはさっさと売ってしまった方が良い。
なお例外として【5つの紋章】はアイテム扱いではなく、「つよさ」コマンドのみで確認できる。

リメイク版

1人あたりの所持枠が10枠に増えたほか、預かり所も登場した。
それ以外はDQ5の仕様に合わせられている。

DQ3

基本は前作と変わらないが、アイテムを預けることができる【預かり所】が登場した。これに伴って売ることのできない重要アイテムが増えた。
また、【商人】の持っているアイテムは「みる」のサブコマンドで鑑定することができる。
 
本作では仲間を【ルイーダの酒場】に預けるとき、持ち物はその仲間が所持したままの状態になる。
このため、ルイーダを手数料無しの預かり所代わりとして使うというテクがある。

リメイク版

DQ6の仕様に合わせられ、1人あたりの所持枠が8枠から12枠に増加したほか、アイテムシステム全般が改良され、以降のシリーズの基本となった。これらの仕様は後のDQ7以降の新作やリメイク作品にも取り入れられている。
 
DQ6から引き継いだ「ふくろ」が改良されて登場し、中のアイテムを直に使えるようになった。また「わたす」でのアイテムの並び替えや相互入れ替えも可能となったほか、道具屋では【まとめ買い】が可能になった。
また、アイテムの分類も表示されるようになった。分類は「ぶき」「よろい」「たて」「かぶと」「そうしょくひん」「どうぐ」「だいじなもの」の7種。アイテムを宝箱などから発見した際には、そのアイテムに合わせたアイコンが効果音とともに飛び出すようになった。
 
重要アイテム以外にレアアイテムのフラグが登場し、店で売却もしくは【すてる】を選ぶとする警告が出るようになった。これらのアイテムは商人のアイテム鑑定でも教えてもらえる。…が、下記の通りあまりあてにならない。

  • 消耗品の類は【いのりのゆびわ】(期間限定だが無限に買える)を除いてそれが非売品であっても一切警告がなく、性格を変える本など事実上の一品物で有用なアイテムであっても普通にスルーされる。【いのちのいし】も無警告。
  • 製作途中での方針転換があったのか、市販されていないのに無警告だったり、逆に市販品なのに警告される場合もあるなど、嘘をつかれることがある。すごろく場のよろず屋マスでの販売のみという微妙にレアな場合も警告があったりなかったり
  • リメイク版では呪いのアイテムはすべて非売品となったが、一品物の場合も含めていずれも警告はない。

どのアイテムに警告があるかどうかについては武器装飾品の一覧を参照されたい。

DQ4

DQ4からはアイテム名の長さが前作までの7文字から9文字に拡張。
オムニバス形式である今作では、一章~四章で最後に持っていたアイテムは一部を除いて五章に引き継がれる。
また、【馬車】が切り離されるダンジョン内に居るときは、馬車に乗っているキャラのアイテムの管理ができない。
売却は【武器屋】【防具屋】などの店の種類を問わず可能になった。

リメイク版

DQ7の仕様に合わせられ、ふくろが登場したほか、やはり1人あたりの所持枠が8枠から12枠に増えた。
 
DS版以降では、PS版で第五章以降限定であったふくろが、すべての章で登場。
またDQ5・DQ6との共通仕様として、全アイテムにアイコンが設定されたほか、【ちいさなメダル】はアイテム枠に入らなくなり「つよさ」で確認できるのみになった。

DQ5

1人が持てるアイテムの数が従来の8枠から12枠に拡張。
店ではアイテムの装備可否・パラメータ変化や所持の有無が一覧ウィンドウで確認可能になったほか、武器防具を買った際にはその場で装備が可能となった。
また、アイテムの鑑定は【インパス】の呪文でできるようになった。
ルイーダの酒場や【モンスターじいさん】に仲間を預けた場合は、装備品以外が自動的に預かり所に送られるようになった。
 
一部のイベントアイテムは宝箱などに入っているのではなく地面に直に置かれるようになり、アイテムの外見を初めてゲーム上で見られるようになった。
 
リメイク版では、例によってふくろが追加されている。

DQ6

預かり所に代わって【ふくろ】が初登場し、全てのアイテムを持ち歩けるようになった。ただしSFC版DQ6ではふくろのアイテムを直に使うことはできない。
ふくろから出し入れできるのは移動中に限られる。
 
今作では【おしゃれなかじや】が登場し、シリーズで初めて、アイテムそのものの能力をアップさせる機能が本格的に採用された。

DQ7

上述したSFC版DQ3での仕様変更が引き継がれている。
フォントの変更に伴ってアイテム名に漢字も使用されるようになった。
また、アイテムの解説文が表示されるようになった。これに伴ってインパスの鑑定機能は廃止された。
 
アイテム発見時には効果音とともにアイコンがポップアップするが、この時のアイコンはアイテムの種類ごとに決められている。

DQ8

アイテムを合成させて別のアイテムを生み出す【錬金釜】が初登場。
これによって、それまでは手に入れる・使う・装備する・手放すのみであったアイテムというものに対して、新しい楽しみ方が生まれた。
これに伴って素材(材料)専用のアイテムも登場するようになった。
 
また、すべてのアイテムに対してそれぞれ独自のアイコンが用意され、イメージを目で確認できるようになった。アイテム取得時のポップアップで出るのもそのアイコンである。
これまでの冒険で入手した全アイテムの解説を見られる【収集アイテムリスト】も初登場した。

DQ9

DQ2以来の大幅な仕様変更が行われた。
分類の増えた装備品は道具とは別管理になり、装備品は「そうび」、道具は「どうぐ」で扱う。これに伴って装備品の収集リストもおしゃれカタログとして分離された。
また道具は「つかうもの」と【だいじなもの】として分かれるようになった。従来からの個人の持ち物と袋は「つかうもの」の配下に含まれる形となっている。
持てる道具は1人8個までに減ったが、装備品が含まれないので実質的には前作まで(12個のうち4~5個が装備品で占められる)と変わらない。
使うことができるのは「つかうもの」に限られ、「だいじなもの」は使うことができず、売ったり捨てたりする選択もできない。
前作までのように、装備していない武器防具・装飾品を「使う」ことは戦闘中・移動中とも不可能となった。
 
今作からは【キラキラ】が多数登場するようになり、フィールド上で拾えるアイテムが増加した。
また、【ダウンロードコンテンツ】による配信限定アイテムも多数登場している。
アイテム名の最大文字長は基本的には9文字のままだが、だいじなものの一種【ちょースッゴイくすり】だけ反則的に(?)10文字になっている。

DQ10

DQ9と同様だが、持てる個数に上限がある。クエストで上限を増やすことも可能。基本的に消費アイテムと素材アイテムは道具袋に入る。
装備品のおさまる「そうびぶくろ」もクエストで上限を増やせるが、オンラインでは種類自体が膨大なうえに錬金効果などの都合から装備一つ一つが個別管理されており、同じ装備でもまとめられないので、コンプリートどころか実用するものを絞り込むのも大変となる。オフラインでは緩和されているが、やはり一つずつの扱いで同種でもまとめられず、種類自体も多いのですべての装備を一度に所持することは不可能。
【釣り】【魚】のみが入る「さかなぶくろ」、一部の道具が入る【おまとめぶくろ】(オンとオフで収納対象がかなり異なる)もある。
「だいじなもの」に入るアイテムには使用可能なものもあるが、別のショートカットメニュー等があってそちらから使用した方が速いことも。
オフラインでは【討伐依頼書】も「どうぐ」内の専用カテゴリでの管理となっている。
ちいさなメダルと【おさかなコイン】は別枠で扱われる。

DQ11

装備品がどうぐ枠で扱われるDQ2~DQ8のシステムに戻り、おしゃれカタログも再度収集アイテムリストに統合された。
1人が持てる道具は装備含めて合計1人24個と大きく拡大された。
ふくろは装備品用が「そうびぶくろ」、道具用が「どうぐぶくろ」に名称変更されている。「だいじなもの」が別管理されている点はDQ9と同じだが、今作では使うこともできる。
ちいさなメダルと【うちなおしの宝珠】は、ふくろとは別の独立した管理がなされている。
 
PS4版等ではDQ10と同様にジャンルごとのカラーアイコン(四角形)が併記される。色は以下のように分けられ、さらに装備品は分類ごとにピクトグラムが異なっている。

武器防具
アクセサリー ピンクおしゃれ装備(S)
つかうもの素材
だいじなもの

 
アイテム合成手段として、DQ10の鍛冶をアレンジさせた【ふしぎな鍛冶】が登場した。